お盆に毎年してること。
8月13日は門口でおがらを焚き、
その炎で11本のお線香に火をともし、1本だけもって家に入り、仏壇の線香立てに立てて、
ご先祖様の精霊をお家にお迎えします。
線香の煙に導かれてご先祖様が帰っていらっしゃると言われています。
お盆の間は、この線香を絶やさずたき続けます。
蓮の葉に果物や野菜をお供えし、
お膳を用意し、
『お迎え団子』として、白いお団子をお供えします。
そして、8月14日はどさくさ餅をお供え。
お盆の忙しいときに、どさくさに紛れて作る、それが『どさくさ餅』らしいのです。
どさくさって・・・奈良の方言のようですね!!
29年前、
私が奈良人の夫と結婚した時、舅手作りの嫁の心得帳を2冊渡されました。
その中のお盆に関する項に、イラスト付きで、
仏壇に何日にどのようにどんなものをお供えするかや、
どんな食材でどんな煮炊き物を作るか、
お寺さんにどれくらいのお布施をするかなど、
詳細が事細かに書かれていて、
そこにも、
13日は白団子の”お迎え団子”、
14日はあんこの”どさくさ餅”をと確かに書かれています。
奈良の風習を知らないよそ者の私は、
奈良にはとても不思議な響きの餅があるもんだなあ~と思ったものです!!
もち粉に水を混ぜてこねて蒸して、
すりこぎで捏ねて粘りを出して、
一口大に丸めて、
こしあんの粉に水・きびとう・塩を加えて火にかけ、よくねってあんこを作り、
もちをあんこで包んだら出来上がり!!
「盆の14日のどさくさ餅はやらな腐るし、やらな惜しし、惜しし、惜ししの小豆餅
と歌われたほど、昔から美味しい餅と言われているそうです。
15日の夕方には、仏壇の線香立てに11本の線香を立てて、
般若心経をあげ、
線香立てに1本だけ残して
10本を持って門口で、
お線香の煙でご先祖様をお見送りします。