5 comic books which made me what I am | CAHIER DE CHOCOLAT

5 comic books which made me what I am


この前の「#私を作った児童文学5冊」に続いて、今度は「#私を作ったマンガ5冊」というタグ。「#私を作った少女マンガ5冊」というのもあったけど、5冊の中に少女マンガかどうかわからない作品があったし、「マンガ」のほうにしておいた。



『サードガール』と西村しのぶ作品は私に多大な影響を与えている。ファッションやスタイルはもちろん、ものごとの価値観や「粋とは」みたいなちょっと大げさにいうと人生哲学的な部分の影響もだいぶ大きい。そもそも「必要な米代だけを稼ぐ」という画伯のモットーにも共感しかないと思っていて、それは今でも変わらない。(ツイートのほうにはナカグロが入っていますが、単に私の入力ミスです)

『はいからさんが通る』はアニメも含めて、子ども時代から大好きだった。紅緒はもちろん、少尉もめちゃくちゃ好きだったんだけど、長身、金髪、軍服……これって、グレアムのカーネルでは?ということに気づいて、我の好みの変化のなさに恐ろしくなっているところ(グレアムの髪の毛は厳密には「ライトブラウン」で「ブロンド」ではないようではありますが)。

『ハピィ・トォク』は祖母の家にずーっと置いてあったマンガ雑誌に載っていて、行くたびに飽きずに読んでいた。もう何回読んだかわからないぐらい読んだ。数年前に単行本になっていることを知って、購入。主人公が、だんなさんが自分と結婚したのは昔飼っていた犬に似ていたからだと知ってショックを受けるという話。「見た目が好きというのもじゅうぶんに好きの理由」という概念を深く私に植えつけた作品。

『友だちの友だち』は、基本日常の、本人にはだいじだけど、外から見たらわからないくらいのことを少しコミカルに描いたいくつかのお話。画風と全体の雰囲気もとても好き。ちょっと絵本のようでもあって、私の中ではハウスシチューのCMの世界観と通じるものがある。どことなくニュータウンの匂いがするのものには弱い。

最後のひとつは、何かのまんが雑誌の別冊付録だった冊子。タイトルも作者も不明。もうほんとうにずっと探しているけど見つからない。舞台は女子校で、登場人物は4人の女の子たち。主人公はショートカットのボーイッシュな子。彼女の目を通した学校生活が描かれている。変わってるけどなんか好きな先生(恋愛感情ではない)とか、友人たちのようすとか。主人公と一番仲良しなのはロングヘアーでお人形みたいな子。長身でちょっといかつい子と背の低い子のふたり組と合わせて、4人のゆるやかなグループみたいな感じ。長身の子が「髪は肩についたらふたつに結ぶ」という校則に違反しているということで、頭の前後でふたつに結んで「これでどう?」と言ってるところ(おでことうしろ頭にひとつずつ毛束がある状態)がすごく印象に残っている。女子校が舞台なのに女子っぽさがまったくない、実にあっさりした空気で、爽やかな風が吹き抜けるような作品。大好きだったのに、引っ越しのごたごたか何かでなくしてしまった。たぶん刊行期間もかなり短かった雑誌で、インターネットをいくら探しても出てこない。この別冊だけを残していたから、雑誌の名前すら覚えてない。でも、時々ふと思い出してはネットの迷宮で探索している。


こうして見ると、はいからさん以外はメジャーでない作品ばかり。西村しのぶ画伯は知っている人も多いだろうけど、かといってメジャーではないと思う。『ハピィ・トォク』と『友だちの友だち』はおそらく絶版。最後の1冊なんて付録だし。でも、私にとっては「5冊」と言われてすぐ思いつくたいせつな作品ばかり。5冊の共通点は、それぞれ表現方法は違えど、ゆるさがあるところ。そういう作品に勝手に許されながら私は生きている。