Treasure Island / L'île au trésor | CAHIER DE CHOCOLAT

Treasure Island / L'île au trésor

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ジャン=ピエール・レオとアンナ・カリーナの「宝島」。やっと観られた!……けど、言語は英語のこの作品、『Une Aventure de Billy le Kid / A Girl Is a Gun』と同じく、レオの声は吹き替え。そ、そうなのかー。アンナの声は本人かな。レオは主人公の少年ジョナサン一家が経営しているホテルの宿泊客で、アンナはジョナサンのママ。ママとはいえ、そこはアンナなので怪しげでつかみどころのない感じが美しい。レオとアンナが一緒のシーンはなし。ちょっと残念。それにしても、わかるようなわからないような感じで物語は進んでいく。途中からフランス人の登場人物が何人か出てきて、そのセリフには英語字幕がついていないし、わからないところも多かったけど、そういう問題でもない気がする、と思った。結末まで全部書いてあるプロットを読んでみたら、思い違いをしていたところは特になかった。というか、プロットを読んでもよくわからない部分は残った。私が『宝島』を読んだことがないというのもあると思う。ラウル・ルイス監督は複雑でふつうでない映画を作ることで有名だそう。わけがわからないと思いつつも、感覚的に自分にぱちっと合っている場合はすっと入ってくるけど、そうでもない場合は1回では飲み込めないこともある。これは多分後者のパターン。何回か観ればもっとおもしろくなりそう。でも、純粋なようでいてちょっと悪いジョナサンはすごく可愛らしくて、気温高そうな夏の空は青くて、不思議なオムレツはおいしそうで、白いスーツに水色のシャツのレオはかっこいい。なめらかな英語でしゃべる誰のだかわからない声がなんともうさんくさい雰囲気だけど(吹き替えの狙いはそこなのか)。