歯を磨けず、うがいもできずで5週間。
しかも、お茶は飲めず、とれる水分はジュース
。
水分がとれなかった時、脱水症状で吐いたので、虫歯になっても何か飲めさえすれば‥‥と過ごしてきました。
歯医者さんに磨いてもらおう、助けてもらおうねと、ついに来たその予約日。
タイミングを合わせなくてはいけないという強迫観念がある息子は、靴を履くのも難しいです。
「〜分までに靴が履けなかったら車椅子で行こう」と決めて、時間がきても履けなかったので車椅子で行くことにし、息子は大人しく乗りました。
半分くらい進んだところで振り返り、立ち上がり始めた息子
。
「靴下だけど歩く？」
と車椅子をとめても降りようとはせず、
「もう車椅子で行くことになったんだよ」
と言って進み始めると、何を言うわけでもなく、立ち上がって危ない
。
気持ちが言えないのって本当に困ります
気持ちに寄り添うこともできない！
「靴取りに行くから、危ないから座って
」
と言って、しかたなく靴を取りに戻りました。
でも、靴を出しても履こうとしないし履かせようとしても嫌がるので、もう間に合わないと思い歯医者さんに電話。
日を改めてと言われましたが、本人も行く気になっていたし、泣き出した息子を泣き止ませれば行けるかもと、一時間半後行かせてもらうことに。
泣き止んだあと、紙に時計の絵を書いて、文と共に説明し、靴が履けなかったら車椅子で行こうねと何度も念を押して、笑顔も出て、いよいよ時間。
玄関まで来ましたが、靴は履けません。
待ちましたが、履くために腰を下ろすこともなくずっと立っていました。
紙に書いた通り、
「じゃあ、〜分になったから車椅子で行こう」
と言うと、出た！いつもの
「え？」
息子のこの「え？」の言い方は「は？何言ってんの？」的な目つきなのです。
私は突き落とされた思いで、
「〜分になっても履けなかったら車椅子で行こうって言ったよね？さっき紙で説明したよね？なんで『え？』ってなるの？！」
歯医者はもー無理だ！！
息子のこの「え？」が始まったら30分は機嫌が戻らないんだから。
情けない気持ちで歯医者さんにキャンセルの電話をし、この日を頼りに自分をなだめてきた不安は怒りに変わりました。
先月行けなかった矯正と同じだ、またこうして同じ現実がやってくるなら、対処法が間違ってるんじゃない？
泣き止ませて終わりじゃ先月と一緒だ。
「虫歯で全部抜くことになって、早いうちから入れ歯になるくらいなら、どんなに嫌がられても泣かれても、ママは磨く！」
泣いて開いていた息子の口に歯ブラシを入れました。
起き上がられて全然よく見えなかったけど、少しでも磨けました
夜はしっかり磨くぞ！と野望を胸に秘め。
そして夜。
いろんな表情を描いた絵を渡し「これ見て笑ってできるかな？泣いてもいいからね、磨かせてね」と言って始めました。
なかなか口は開かなかったけど、すぐ無理矢理はせずに、固く結んだ唇が少し緩んだ時に前歯が磨けました！
そのあと、口を開けることにも成功！絵を見て笑ってくれました。
時間がかかって唾液の海で、歯の様子は全然みえませんでしたが、全部の歯を磨けました！！
5週間ぶりに、やっと磨けたぁ
！！
うがいをし終えると、息子はとても嬉しそうに部屋を走りました。
「前に比べたらずいぶんよくなってるよ。歯磨きだってできたんだもん」
と私がしみじみ言うと、
「ねっ
！」
と息子。
昼間の、泣きながらむせながらの歯磨きは無駄じゃなかったんだ、あれがなければ夜磨けはしなかった気がします。
歯医者さんで虫歯を見てもらったり早くクリーニングしてもらいたいけど、とりあえず家で歯磨き頑張ろう！
毎晩磨けますように。