点滴半パックから帰宅して、靴が脱げず玄関で座ったままになってしまった息子。
夜中、バナナをむいて口元に持っていくと、鼻鳴らしや咳払いを始めました。
何度も挑戦して、一口食べれたあと、自分でバナナを持ち、全部食べきることができました!
静かに見守っていた私に、皮を見せて息子はにっこり笑い、とても嬉しそうでした
玄関にオマルを持っていくと、そこで用を足すことができました。
靴はどうしても脱げず、冷えるので毛布を何枚もかけて、そのまま寝ました
翌朝起きた息子に、いろいろ用意して、唯一食べようとしたのはおにぎり
手に持ち、口元まではいくんですが、何度やってもどうしても口を開けられません。
飲み物も飲めなかったので、やはり最寄りの病院へ点滴してもらいに行くことに決めました。
タクシーは吐いてしまうし、雨の中抱っこでいくのは無理に思え、お義姉さんに電話するとすぐ来てくれました
息子は泣きましたが、お義姉さんがいたおかげで暴れはしませんでした。
私だけだったら抱っこできなかったと思います。
お義姉さんはレインコートの私達に、傘をさしかけてくれたり、大荷物を持ってくれて、とっても助かりました。
そして何より、悲しげに泣き続ける息子との時間を共有してくれる人がいることで、つらさが半分になりました!
実は前日もお義姉さんに、「タクシーが捕まらないので病院に連れて行ってもらえないか」と頼んだばかりです。
助けを求めて助けてもらい、感謝すること。
これまで自分一人でなんとかしようと、人をあまり頼ってこなかったから、感謝する機会が足りなかったな。
人は一人では生きられなくて、助け合って生きていくことを学んだ気がします。
私もいつか、誰かの役に立ちたいなぁ
今回は点滴を2パック、4時間しっかり入れてもらえて安心しました。
ただ、あと1時間というところで車椅子から立ち、座り直そうとしてどうしても座れず、立ちながらの点滴になりました
点滴のあと、かん腸をする予定でしたが、息子の精神状態に先生も手出しできなかったらしく、してもらえず帰ることに。
抱っこできず大泣き大暴れで、1時間格闘しました。
心配して迎えに来てくれた夫にかつがれて絶叫、それよりはと私に抱っこされるのを選んでくれて帰れましたが、着いてもずっと泣いていました。
汗だくだったので急いでシャワーを浴び、悲しそうに泣き続けている息子のそばに寄りました。
「大好き大好き大好き大好き大好き、5大好き。大好き大好き大好き大好き大好き、10大好き。大好き大好き‥‥」
と繰り返し耳元で呟いていると、数が入ったことで気がそれたのか、ふっと泣き止んで驚きました。よかった‥
そしてこの日も靴が脱げず、私がやるのも断固拒否で、また玄関で寝ることになりました
10日間お風呂に入れてない息子はまだ半袖半ズボン‥‥毛布じゃ足りない冷え込みで、この日は布団をかけて寝ました。
できないことをしてもらうことができたなら、お互いどんなに楽だろうと思います
明日は大暴れ覚悟で玄関から脱出し、シャワーを浴びて冬服に着替えさせようと心に決めました!
翌朝起きた息子に、
「大泣きでも大暴れでもいいからさ、ママが靴脱がしてここから脱出しようと思うんだ」
と切り出しました。
「それでシャワー浴びてさっぱりしてさ、冬服に着替えようと思う。
無理矢理になっちゃうけど、全然怒ってないから、どんなに暴れても大好きだから」
息子は何も言いませんでした。
「じゃあ、いくよ。
大泣きでいいからね、覚悟できてるからね」
‥‥‥あれ?
抵抗しないで脱がせられました。
靴下も。
後ろから脇の下に手を入れて持ち上げても力は抜けていて抵抗しません。
「あれ?」「あれ?」
と言っていると、息子がうっすら笑っていました。
そのままお風呂場に直行し、服を脱がせても泣きません。
シャンプーや体を洗っても、垢をこすってもされるがまま‥‥。
拭いて服を着させても、最後まで泣かず、腕を袖に通す時なんかはふざけて遊び始め、明るい笑顔が見れました
おかげさまで奇跡が起きました
ドライヤーが終わると、床を歩く感触を懐かしそうに味わいながら、ニコニコしてリビングへ。
こうして2日間の玄関生活から開放された息子。
リビングに息子がいる日常が当たり前ではなかった。
何でもないような事が〜
幸せだったと思〜う
虎舞竜、ほんとそれ