多剤服用には、様々な副作用が生じるため注意が必要である。
厚生労働省が、1人が1か月に1つの薬局で受け取る薬剤の数(院外処方)を調査したところ、
75歳以上の41.7%で5種類以上の処方を受けていた。
このうち25.4%では7種類以上であった。
高齢者の多剤服用の数が多くなると、有害事象の発生率が高くなることが調査でわかっている。
日本老年医学会は、「高齢者の安全な薬物療法ガイドライン2015」を制定し、
厚生労働省も「高齢者の医薬品適正使用指針」をまとめている。
高齢者の多剤服用で多い有害事象は、ふらつき、転倒、食欲低下だ。
どれも「歳のせいだ」と見過ごされることが多いが、
「高齢者の医薬品適正使用指針」では「薬剤起因性老年症候群」に注意をするよう記されている。
向精神薬、ベンゾジアゼピン系の睡眠薬・抗不安薬、三環系抗鬱薬、パーキンソン病治療薬などは、
多剤服用により認知機能低下を引き起こす可能性がある。
過活動性膀胱や、花粉症、不整脈の治療薬の抗コリン薬は、累積使用量が多いほど認知症のリスクが上がると言われている。
高齢者が服薬するときの注意点として、
服用中の薬は必ず伝える
服用の自己中断をしない
むやみに薬を欲しがらない
若いころと同じと思わない