東北大学病院周産母子チームなどの研究で、妊娠中の飲酒は妊婦自身が妊娠高血圧になるリスクが高まるという研究結果を発表した。
これまで、妊娠中の飲酒は「胎児に影響を与える(低体重出生時児や胎児発育不全)」リスクが高まることはわかっていたが、
妊婦自身への影響を調査したものはなかった。
この度、研究に参加した7万6940人の妊婦に質問し、
妊娠初期・中期・後期の飲酒量と妊娠高血圧症候群の発症との関係を調査した。
すると、妊娠中後期に毎日日本酒を1合以上飲んだ妊婦は、全く飲んでいない妊婦に比べて
妊娠高血圧症候群のリスクが3.45倍高くなった。
妊娠高血圧症候群は、妊娠によって妊婦の血圧が上昇する病気。
程度の差はあるが、重度になってくると胎児への影響や、脳出血、腎機能障害、痙攣など自身の命の危険がある。
安静治療が第一で、静かな環境でじっとしていることが治療の大前提だ。
入院が必要だし、ベッドから起き上がれる回数が決まっていたり辛い治療となる。
妊娠高血圧症候群の発症を抑えるのは、妊娠の終了だ。
正期産に近い時期であれば、妊娠の継続と終了のそれぞれのリスクを比較したうえでどちらが適しているか検討できるが、
妊娠初期や中期は妊娠の終了という選択肢を選べない(選べても生後の児の後遺症のリスクが高まる)。
飲酒をしていなくても、「妊娠中」という事実だけで妊娠高血圧症候群は発症することはある。
妊娠中の5~10%に生じるとされる。
身体にとって胎児やその付属物や異物になるし、循環動態の大きな変化に母体がついていけないと血圧は高くなるが
このようにどうしようもない発症は誰のせいでもない。
しかし、飲酒による妊娠高血圧症候群の発症は予防ができる。