こんばんは
今日、ヤフーニュースでこんな記事を読んだ。
「妊娠は病気じゃない」の意味、日本とフランスでこんなに違います
この記事を読んで、日本は「妊娠は病気じゃない」の捉え方が他国と違うんだっていうのを認識した。
いろいろ思うことがあったので、語りたい。
「妊娠は病気じゃない」って言葉、よく聞くよね。
確かに、医学の定義的には間違っていないと思う。
「妊娠は病気じゃない」というのは、私もそうだと思う。
でも、私の周りでは、「妊娠は病気じゃない」の次の言葉は「だから〇〇したって大丈夫だよね」っていう、妊婦を労わるのとは全く逆の言葉が続くことが多い。
それが、おかしいと思う。
例えば、私は過去に総合病院で働いていたけど、妊娠した先輩は初期や中期など妊娠時期を問わず夜勤をしていた(させられていた、が正しいのかも)。
師長が言うには、「申し訳ないけど、人がいないからね。妊娠は病気じゃないから・・・・」
この師長は別にいじわるでも何でもなくて、皆から慕われるような「良い師長」。
けれど、病院全体のしくみに「妊娠したら夜勤免除」とかそういうのがないから、診断書の提出がない限り妊娠前と同じように勤務を組まないとシフトが回らない。
私たちは体を動かしてばかりの仕事だから、切迫早産になったり前期破水してしまう先輩もいた。
本当に可哀想だと思った。
これは、私がいた病院だけの話じゃなくて、どこにでもある話だと思う。
病院だけでなく、一般企業でも似たようなことあるんじゃないかな?
また、以前アメブロかなんかで、「(妊婦だとわかるくらい大きなお腹の時期に)電車の優先席に座ってたら、おばあさんに”席を譲りなさい!”ってまくしたてられた」という内容の妊婦さんの記事を読んだ。
そんな人がいるなんて、とっても悲しくて不快な気分になった。
おばあさん世代は「妊娠は病気じゃない!」の価値観で育ったのかもしれないけど、今は時代が違う。
「妊娠は病気じゃないから、妊娠で〇〇できないっていうのはナシね」
みたいな風潮が、日本にはあると感じる。
このヤフーニュースで紹介されているフランスでは、「妊娠は病気じゃない」の次の言葉は「だから大変だよね」になるんだって。
「妊娠は病気じゃない。だから大変だよね。命に関わることが起こるかもしれないというリスクを抱えている。それに、治療できないような不快症状が出産まで続くから、どうしようもない。」
あぁ、日本の多くの妊婦さんも、こう思われたら良いのにな、と思った。
「妊娠について理解している」って、こういうことじゃない!?
さらに、フランスでは妊婦健診や分娩関連費用は国民医療保険の対象になるから、自己負担は0とのこと。
フランスでも「妊娠は病気ではない」が、「妊娠によって健康状態が脆弱になるから、医療保険の対象になる」のだそう。
日本は、各自治体で補助が出たり出産一時金の給付があるが、診断名がつかない限り健康保険の対象外の診察となる。
これは、「妊娠は正常なもの」が基本の考え方をしているからだと思う。
診断名がつかなくたって、妊娠前と同じ生活ができるわけじゃないし!!
吐き気、頭が痛い、腰が痛い、息切れがする、トイレが近い、胃が圧迫される、お腹が張る、出血の心配をする、不用意に薬を飲めない、食べ物や飲み物に気を遣う、感染予防を徹底する、転倒しないようにする・・・・・・
妊娠前には、なかったことばっかりだよ。
妊娠すると体は大きく変化するから、妊娠前と同じ行動ができるわけない。
それに、いつどうなるかわからないリスクも抱えている。
数時間前までは大丈夫だったのに、突然腹痛に襲われたとか、突然大量の出血があったとか、そういうリスクを妊娠していない人よりも多く抱えて妊婦は生きている。
こんなリスクを抱えた人間が、正常だって言えるのか?
日本も、妊婦健診や分娩も健康保険の対象になってほしいと私は常々思っていた。
フランスは「妊婦は国が守るべき弱い存在」と法律で決められているのが、素敵だなと思った。
フランスは、第二次世界大戦後に人口回復のために妊娠や分娩に関する法整備を整えたって。
日本も今人口減少しているんだから、「妊娠」「出産」についての意識を変えないといけないんじゃないの。
このヤフーの記事にも書いていたけど、日本の周産期医療は世界でもトップレベルなのは誇るべき事実だと思う。
ケアが丁寧なのも日本の良いところ。
妊婦健診のたびにエコーするのも日本くらいだしね。
このように医療技術やスタッフの対応は世界にも誇れるのものなのに、日本という社会全体の妊婦への理解の低さは、心から残念だと思う。
最後に。
妊婦様だ!席を譲れ!とかそういう話ではなくて、妊婦は弱い存在だから社会みんなで守っていきましょうってなれば良いね、という話。
・・・社会全体での子育てが希薄になってきた今、妊婦にもそれを求めるのは無理なのかな?