今日は満月ですね。

天秤座で半影月食なので、「再生と変革」のエネルギーをもつそうです。

 

直腸がんの手術から2ヶ月経ち、喉元過ぎればなんとかで、当時のことが記憶から消えつつありますので、あらためてここで振り返っておきたいと思います。

 

 

序章

 

年の瀬のある日。友人たちと、谷中の和栗屋さんで”クリ🌰スマスアフタヌーンティー”をしているとき、近況報告がてら「ちょっと血便が…」という話になりました。すると、医者の友人が真顔で「病院行け!」と言うではないですか。モンブランなんか食ってる場合じゃなかったらしい。

 

えっと。その場合は何科ですか?とピンボケな私。病院のことよくわからなくて。もうひとりの友人が、すかさず銀座の胃腸科を紹介してくれまして、行かなきゃいけない流れに。

 

家に帰って調べたら、教えてもらった病院は検査専門になっていたので、近所の”胃腸科”をネットで探して、そういえば成城石井の2階に最近できた新しげな病院を予約しました。

 

 

 

検査

 

初めていく病院。新しくてきれいでよかったです。「春くらいから血便が」という話をして、ちょっと触診をして、血液検査をして、翌日大腸カメラと、念のため胃カメラしましょうということに。

 

そして翌日。大腸カメラの日なのですが、前日の夜に下剤を飲まなきゃ行けないことをすっかり忘れていて、朝を迎えてしまいました。病院に連絡したけど、時間外でだれも応答してくれないので、ダメ元で下剤はスキップして、朝の薬を飲み始めました。でもこれがもう不味すぎて。吐き気との戦いでした。

 

10時になって病院に連絡して、とりあえずできるかわからないけど、検査してみましょうということで、がんばって便を出し、午後病院へ。でも、便が透明になるまでカメラは入れられないということで、そこでも下剤を飲んだり、水を飲んだりして、なんとか排便すべく努力して、検査へ。

 

人生初の大腸カメラ。そりゃあもう、不快感しかなく、気持ちも悪くて吐きながらでした。でも、排便に苦労しすぎて、ぐったりしていたので、あばれる気力もありませんでした。

 

なんとかカメラを終えて(実は腫瘍があったので、奥まで見れなかったらしい)、勢いで、その日に胃カメラもすることに。

 

胃カメラって、鼻から入れるんですね。(口からのケースもあるようですが)これもつらすぎて、泣きそう。だからみんな、検査嫌がるのよね…

 

 

結果

 

検査の結果は、病理検査を待たなければいけないけど、腫瘍がありますと。この大きさだと悪性じゃないかと。年内に大病院に行った方がいいということで、すぐに予約をとってくださいました。

 

 

がん発覚

 

あれこれ考える間もなく、翌日言われた時間に大病院へ。予約してあるので、さほど待たずにすみました。

 

若い女の先生。カメラの映像を見て、「腫瘍とった方がいいですね」と言われ、たしかこのときに「がんですか?」と聞いたんだと思います。放っておくと、腸が詰まってしまうかもしれないから、早い方がいいと。

 

このとき頭にあったのは、初詣のこと。毎年、奈良の大神神社と京都の松尾大社に初詣に行っているのです。飛行機も宿も手配してあります。神様に会いに行って手遅れになるなら本望だわと思って、この後に手術日を設定しました。

 

それまで、あれこれ検査が入りましたので、まあよかったかと。

 

 

がんといわれ、まず思い浮かんだのは、河口湖の天使のおじさん*のところで出会った、がんを消すことができるという女性。スピリチュアル業界では、いらっしゃいますよね。こういう方。神社やお寺にも”がん封じ”とかあるし、がんが消えるというサプリもあります。

*天使のおじさんの話はまた別途

 

芸能人でがんを公表される方も多く、記憶に新しいのは、小林麻央さんや池江璃花子さん。”あやしげな治療法”とセットで語られることも多いです。

 

もしかして、気功とかホメオパシーでがんって消すことができるんじゃないか?などとほんのりと期待はしたのですが、医者の友人に相談したら、即答で「切れ」と。

 

やっぱりそうですかね。

 

手術までそんなに時間もなかったし、これからあれこれ調べて食事療法をしてなんて言っている場合ではないと思いましたので、手術する流れに。

 

 

もしかして死ぬのかな?

 

がんというと、余命宣告がつきもので、「死」と向き合わざるを得ません。でも不思議と「死にたくない」とは思いませんでした。独り身のフリーター。幼子がいるとか、巨大なプロジェクトを抱えているという状況もなかったので、気分的には楽だったのかもしれません。

 

60歳までなんとか普通に生きてこれたし、神社仏閣もよく訪れていました。大神神社には、最低でも年に2回は行っているし、伊勢神宮も出雲大社も何度も訪れています。還暦の年には、あちこちの神社でご祈祷しました。

 

それでだめだと言うのなら、もう神様から必要とされていないということ。私のこの世でのお役目は終わってしまったのだから、あがいても仕方ない。受け入れるしかないのです。

 

もちろん、後悔は山のようにしています。やっぱり還暦の年に、せめて大腸がん検査を受けていればよかったなというのが一番大きいです。ほんと60年で人生リセット。できれば人間ドックに入っておきたかったです。

 

でも、お楽しみを優先してしまったのだから、自分の責任。自分の健康を過信してしまったんですよね。まあ、スイーツ三昧したり、シャンパン飲み放題したり、やりたいことは全部やったので、もう悔いはないです。

 

 

ということで、ヘンな開き直りをして、私のがん闘病物語は始まりました。これからは体も大切にします!!