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好きになってもいいですか?

アラフィフシングルマザーの
誰にも言えない密かな想いや悩みや日常を綴っています。

告白から、10日目。

終業時刻後、少し残業で残っていたら、
Nさんが部屋に入ってきた。
Nさんと話しながらも、パソコンをいじっていた私の後ろにNさんは移動をして…
後ろから私を抱きしめた。

恥ずかしくて…
心臓の鼓動は速く打っているのに…
なぜか心地よい感覚。
振り払う事は、できなかった。

「「・・・」」

「…ちょっと…Nさん…」

フリーズしていた頭が動きだし…言葉をかける。
Nさんは、無言のまま抱きしめていた腕を離し、
私の横に移動したと思うと、今度は私の腕を引っ張り、私を椅子から立たせて自分に引き寄せた。
またもやフリーズする私。

そして、立ったまま私を抱きしめるNさんが、
ボソッと…

「癒される…」っと。

その言葉で、私の倫理観は音を立てて崩れてしまったのだ。

Nさんの告白から、1週間毎日Nさんは、私に会いに来た。(数分だけだけど…)

カッコイイ既婚者を見て楽しむのは良いとしても
既婚者と付き合う事はないな…っと思っていた私。
それなのに…どんどんNさんに惹かれていく自分がいた。

話しをすればするほど…
Nさんの第一印象とのギャップに惹かれる。
ギャップ萌えって…本当にあるんだね。

まあ…妻子がいるのに…他の女性に手を出そうとしているのは、かなりいい加減だと思うけど…
私に対しては、真摯な態度が凄く感じられた。
(この時点で、すでに私も盲目になっていたのかもしれない…。)

この先、私の事を好きだと言ってくれる人なんていないかも…
という思いも加算され…
私の感覚はどんどん麻痺してしまった。


Nさんが私の仕事部屋に通い始めて約一カ月…
Nさんに惹かれる私がいたけど…
いたって平静を装い友達として話しをし、
近づいて来る時は、突き放していた。

そんなある日…
夕方仕事が終わる時間に彼が部屋に来て
真面目な顔で…
「ちよさんが好きなんだ」
と言った。
その後には…
「こんな気持ちになったのは大学の時以来だ」
と…。

「え?!奥さん居ますよね?
好きだから結婚したんじゃないの?」

私は、疑問に思って聞いた。

彼は、困った様な顔をして…

「それは…好きと言うよりも…結婚を考えた時期と奥さんの条件が合ったから…」

年齢的に結婚しようと思った時に、付き合っていたのが今の奥さんで、生活能力など自分とは違う奥さんと結婚しようと思ったそうだ。それに、いつまでも大学の彼女を引きずっていても仕方ないと思い結婚を決めたらしい。

「もう、(奥さんとは)無理…だと思う」

という彼。

「(好きと)言うのはやめようと思ったけど…
どうしても、伝えたくなった。
伝えたら(自分が)どうなるか…分かってるけど…
自分で考えて決めた事だから…」

この時の私は、不倫はしたくないという考えがあったのに…
そんなに私を想ってくれるのか?!
って気持ちが傾いてしまった…。
しかし…

「いきなり言われても…」

と返事しをして

彼も…

「そうだよね…ごめんね」

と言ってた、その日は別れた。


11月に入ってNさんは、私の仕事部屋(個室)に会いに来るようになった。
それもほぼ一日おきに…。
会いに来ると言っても大抵は、15分ほど雑談(休憩)に来るって感じ。
そこで、さりげなく近くに寄ってくるので…
「近すぎ…もう少し離れて」
って私は、距離を取っていた。

そんな感じのNさんだけど…
彼と話している時は、凄く楽しいと思う私がいた。
友達としての相性は、良いと思えた。
でも…指輪を左手薬指にしているので…
好きなる事はないなと、その時は思っていた。

最初は、チャラいと思っていたNさん…
しかし、よく話をしてみると…
私なんかよりも驚くほどしっかりした考えを持っていたり…知識も豊富で驚かされる事ばかりで
そのギャップに、私はだんだんと惹かれてしまったのだ。

去年6月まで、Nさんとは顔見知りではあったけど…
廊下で会っても挨拶する程度の仲だった。
私より6つ年下だし…
気軽に女の子に話しかける事ができるNさんなので…
私の第一印象はチャラ男。
(見た目は、チャラくはないけど…)

それが6月頃から廊下や階段で話しかけられるようになって…
立ち話ができる仲になっていった。
その頃から…やけに出会う機会が多くなって…
今考えたら偶然では無いのかもしれない。
休憩室でも一緒になるようになり…
時には二人っきりで話してる事もあった。
6歳年下なのに…気軽に話してくるし…
距離感もだんだん近づいてくるし…
女性慣れしてるなぁって思っていた。

そんなNさんとの関係が変わり始めたのは…
それから数ヶ月後の11月中旬だった。