大分県別府市教育委員会は7日、熊本地震による子供への影響を調べるため5月に実施した「心と身体の健康状況調査」の結果を公表しました。
園児や小学生は「行動」、中学生は「身体」に変化や変調が出ているケースが最も多かった。
この結果を基に、市教委は継続的な心や体のケアに努めます。
調査は5月12~20日に、市内の全ての園児(年長)511人、小学生5163人、中学生2656人を対象に実施。
「考え方」「気持ち」「行動」「身体」の4項目の変化について質問。
園児と小学生は保護者、中学生は本人が回答しました。
回答率は園児94%、小学生72%、中学生82%です。
幼稚園では「行動」の変化を挙げたのが39%で最多。
以下は「考え方」「気持ち」「身体」の順。
「行動」の内容では、年齢より逆戻りしたような行動を取る「子どもがえり」が32%、「怒りっぽくなる」が23%でした。
小学生も「行動」の変化が30%で最も多く、次は「気持ち」でした。
「行動」の内容では「怒りっぽくなる」が28%、「落ち着きがない」が21%、「子どもがえり」が18%でした。
中学生は「身体」の変化が最多で30%。
「考え方」が26%でした。
「身体」の中では「体がだるい」が32%、「揺れている感じ」が22%。「考え方」では「集中できない」「忘れやすい」がそれぞれ27%。
「継続的なケアが必要」
市教委は7日、この結果を踏まえ、別府大教授や小・中学校長らでつくる「別府っ子『心のケア』プロジェクト」チームを発足し、第1回会議を開催。
保護者や学校関係者から「地震当初は落ち着かなかったが、今は元気にしている」「子供は知らず知らずのうちにストレスを抱えている。継続的なケアが必要だ」などの意見が出ました。
今後は、アンケートで変調や変化を示すなど気になる子供達を学校側がリストアップし、保護者との面談、臨床心理士への受診などを行っていく方針です。
11月にも経過を報告し、対応を協議することを決めました。
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