昨日の 「体位の話(5)」 の続きです。

 

昨日の 「前戯やオーラルの体位」 に続いて、今回は、「密着感が楽しめる体位」 をご紹介します。

 

密着感が楽しめる体位

 

男女の密着感が強く、女性の気持ち的に満足しやすい体位で、多くは、女性が腕と脚の両方で抱き着くような体位です。

 

女性は、やはりセ/ックスのときに気持ちの 「持って行き場」 を気にします。

そして、その 「持って行き場」 がなかなか見つからないと 「寂しく」 感じるのです。

その気持ちの 「持って行き場」 とはと言うと、具体的には、近くに相手の顔を感じたり、視線を感じたり、あるいは、抱き着いている感覚であったりします。

 

見守られていて、縋(すが)りついてる感覚とでも、申しましょうか。

 

男性の 「心の満足感」 が、相手に対する 「支配欲」 を満たすことで得られとするならば、女性の 「心の満足感」 は、この気持ちの 「持って行き場」 を用意してあげることなのです。

すなわち、相手の体重を感じたり、吐息を近くで感じたり、抱きしめられたり、抱きしめたり、接触と刺激を広く取ることなのです。

 

そのためには、女性が抱き着くポーズのものであるとか、男女の身体がぴったりとくっつく体位であるとか、そういう体位を選ぶのが効果的です。


では、女性は、単に抱きしめれば、心が満足するのかというと、そうではありません。

単なるポーズで抱いているだけで、心が伴っていなければ、女性は満足しません。

女性をその気にさせるためには、まず相手が自分に気持ちを寄せていること。

男性の気持ちが自分に寄せられている状態で、其処にエロい刺激が加われば、例えそれがデートの最中であったとしても、もうそれは女性にとっては 「前戯」 に他なりません。

 

自分が昔、落としたい女性に良くやったのは、デートの際に、手を繋ぐことです。

 

   「な~んだ、それぐらいのことか。」 と言われてしまいそうですが、

 

公園などで、普通に 「おしゃべり」 をしながら、普通に手を繋いで歩きます。

 

しかし、ポイントは、これから。その繋いだ手の中で、ちょっとしたいたずらを仕掛けるのです。

 

男性自身を刺激するような感じで、いやらしく女性の指に触れてみたり、女性の手の股の部分にある水かきに、こちらの指を押し付けたり、あるいは、女性の指の間に、自分の指を押し込んで、出したり入れたりしてみたり、いたずらをするのです。

真面目な普通の話をしながら、しかし指の方では、いやらしい感じで、ゆっくりと触るのです。

もちろん、そういうときの公園は、ある程度、人が多くいるところの方が効果的です。(笑)

 

話が横道に反れてしまいました。

体位の話に戻ります。(^^;

 

身体が離れている体位は良くないのかというと、そんなことはありません。

女性が、相手に見られていて 「恥ずかしい」 と感じる状態は、相手の 「羞恥心」 を刺激して、その気にしたり、気分を高めるのには適していますが、女性が 「恥ずかしい」 と感じる行為に集中させたい場合は、むしろ、少し離れていた方が良いのです。(笑)

 

では、「密着感が楽しめる体位」 には、具体的に、どんな体位があるのでしょうか。

次のような感じです。

 

① 女性が両腕両脚で抱き着くタイプのもの


やぐら立ち横笛唐草居茶臼

 

【やぐら立ち】 は、駅弁フ/ァックのような立位。これがそのまま横向きに寝た感じのものが 【横笛】 です。【唐草居茶臼】 は、女性が男性と向い合せになって、抱き着くように座る感じの座位です。

 

② 男女が脚を伸ばして触れ合うタイプのもの


いかだ茶臼いかだ崩ししがらみ空竹割しめ小股

 

これは、「伸長位」 と呼ばれるもので、【いかだ茶臼】 は、騎/乗位で女性が脚を伸ばしたもの。【いかだ崩し】 は、男性が上の正/常位で、女性が脚を伸ばしたもの。【しがらみ】 は、そのいかだ崩しの状態で脚を絡めたものです。

【いかだ崩し】 では、女性が脚を開き、男性の脚が中に入るのに対して、【空竹割】 は、女性が脚を閉じて真っ直ぐに伸ばし、男性の脚が外側になります。

【空竹割】 の状態から、男性が女性の脚をその外側から股で挟むようにすると 【しめ小股】 になります。

 

人の脛(すね)の表側(前面)と、腿の表側(前面)と裏側(背面)は、「触覚」 が発達しています。ですので、男女が対面した状態で身体全体を触れ合わせると、日常ではそれと類似の刺激がないために、普段味わったことのない 「密着感」 が味わえると思います。

 

いかだ茶臼

 

いかだ崩し

 

しがらみ

 

空竹割

 

しめ小股

 

 

多くのサイトでは、【しがらみ】 で脚を絡めている部分が適切に描かれていなかったので、別のサイトの挿絵を(リンクベースで)使用しています。

どちらが上になるか、また脚の持っていき方で、体位が変わってきます。

この 【いかだ茶臼】 の挿絵は、茶臼としてはとても正しいのですが、女性の脚を真っ直ぐに伸ばすようにして、上に乗せてもまた脚が触れ合う感覚とか、別の感覚が楽しめます。

また、自分は 【しがらみ】 を少しアレンジして、女性の腕を上に持ち上げて、手で押さえたりしています。名付けるなら 【無手縛り】 といったところでしょうか。こうすると、女性は身動きが出来なくなり、「縄」 ではなく、「自分の身体」 ひとつで女性を縛ることが出来ます。(笑)

 

【しがらみ】 の醍醐味は、脚を絡める部分であり、【空竹割】 の醍醐味は、女性が脚をまっすぐに 「ピン」 と伸ばすところ。そして 【しめ小股】 では、女性のその脚を男が股で締めつけるところにあります。

要は、「伸長位」 の醍醐味は、脚を絡めたりして、脚の触覚を楽もところにあると言うことです。

 

③ 女性の背後に男性がぴったりくっつくタイプのもの


窓の月

 

これは、男性が女性の背後にまわってぴったりとくっつくタイプのものです。

【しめ小股】 は、男性が女性の上になって、脚を伸ばすもの。【窓の月】 は側位で、男女が横になって、脚を伸ばすもので、二人で窓の月を眺めることが出来ることから、この名前になったと言われています。

 

人の腿の裏側(背面)は、脚の中でも特に 「触覚」 が発達していますので、特に側位の 【窓の月】 の場合、女性はお尻を突き出すようにし、男性は太腿からお尻、そして背中に掛けてぴったりとくっつくようにすると、女性は背中で男性を感じ、男性に守られているような、とても安心した心地に浸れるでしょう。

 

窓の月

 

④ 相手の脚に抱き着くタイプのもの


つばめ返し松葉崩し宝船〆込み錦

 

まずは、「交差位」 と呼ばれるタイプのもの。
【つばめ返し】 や 【松葉崩し】 は、寝転んだ女性の片方の脚を持ち上げ、残りの脚に男がまたがって入れるような感じの体位で、【つばめ返し】 は、女性の上体がうつ伏せのものを、女性の上体が仰向けの場合を 【松葉崩し】 と言いますが、これらはどちらも男性が密着感を楽しむタイプ。

これとは逆に、女性が男性の脚にしがみつくものは、【宝船】 と言います。

もうひとつは、騎乗位とも座位とも言える体位となりますが、【〆込み錦】。

【〆込み錦】 は、女性が男性に背を向けて、脚の方を向きながら男性の上に座った後、前傾して男性の脚に女性が抱き着くような体位です。

 

つばめ返し

 

松葉崩し

 

宝船

 

〆込み錦

 

【〆込み錦】 は、男性が後ろ手をついて上体を起こした体位ですが、このまま男性が後ろに寝転ぶと 【〆込み千鳥】 という体位になります。

 

〆込み千鳥

 

 

ベストな 「体位」 は 「流れ」 で探す

 

「どんな体位がお好きですか?」 と聞かれることがありますが、相手のことを一切考えなければ、何と言っても 「立/ちバック」。「江戸四十八手」 では 【後ろ櫓(やぐら)】 と呼ばれていますが、その良さは、やはり、男性的には一種の 「征服感」、「支配欲」 を満たせることもありますし、女性の 「羞恥心」 をくすぐれますし、そして何よりも優れた点は、着衣の状態でも出来ますので、お手軽であること。やろうと思えば、「壁ドン!」 だって可能なところです。(笑)

後ろ櫓

 

しかし、個人の 「好む体位」 を確認すること自体は悪くありませんが、以前の記事にも書いたように、セ/ックスでは 「当たり所」 が重要です。

 

「江戸四十八手」 に代表される 「体位」 に付けられた名前は、個々の状態を表していますが、その状態(体位)が、お二人の 「決まり手」 になるかどうかは、お二人のうちのどちらかの気持ち良い 「スポット」 に当たっているかどうかによるわけです。

 

ですので必ずしも、お隣のカップルの好きな体位、あるいは、みんなの好きな体位が、お二人にとっての 「ベストな体位」 になるとは限らないのです。

 

では、どうやって 「体位」 を変えて、気持ちの良い体位を探したら良いのか。

 

それは、「江戸四十八手」 ひとつひとつを、順番に楽しむのも悪くはありませんが、体位には 「流れ」 と言うものがあります。

 

例えば、今日ご紹介した 「伸長位」 にしても、「騎乗位」 の状態から女性が脚を伸ばせば、【いかだ茶臼】 になりますし、その状態から 「ゴロン」 と二人で横に転がって、男女の上下が入れ替わったら 【いかだ崩し】 に。そこで脚の位置をいろいろ変えて楽しめば、【しがらみ】 でも、【空竹割】 でも、【しめ小股】 でも楽しめるわけです。

 

また、男性が仰向けになり、女性が男性の脚の方を向いて座る 【月見茶臼】 の状態から、男性が後ろ手をついて上体を起こし、女性が前屈みになれば、【〆込み錦】 の状態に。【〆込み錦】 の状態から、そのまま男性が寝転ぶと 【〆込み千鳥】 になりますし、【〆込み千鳥】 の状態から、女性が身体を起こすと 【月見茶臼】 に戻り、【月見茶臼】 の状態から、女性が男性の上に寝転ぶと 【撞木(しゅもく)ぞり】 になるわけです。

 

月見茶臼

 

〆込み千鳥

 

撞木ぞり

 

 

リードをとる方が体位を考える

 

「体位」 の決定は、お二人で話をしても構いませんが、基本は 「リード」 を握っている男性の方にあります。勿論、女性がリードを握っているカップルもあるかも知れませんが、その場合でも、イクときには、一瞬であれ、女性は 「リード」 を手放す必要があるということを認識しておいて下さい。

 

リードを取っている多くの男性が意識すべきことは、自分のことばかりではなく、相手のことも考えること。そして、相手を気持ち良くするために、どの体位で、どのように反応しているかを、きちんと観察することなのです。

男性は、自分の男性自身が相手のどの辺に当たっているかが、分かるはずです。自分は、セ/ックスしなくても、指で女性の何処が感じるのかが分かりますが、一般の男性は、それを女性の反応から観察する以外ないのです。

 

女性が、「イヤ!」 とか 「イヤイヤ」 しているときは、実は嫌ではないので、止めてはいけないのですが、「痛い!」 の場合は、加減しないといけません。女性ばかりでなく、男性も同じですが、「痛み」 が続くと冷めてしまって、「性欲」 が失せます。

毎回、「痛いセ/ックス」 ばかりしていると、女性は 「セ/ックス」 自体したくなくなりますので、注意が必要です。痛みがある場合は、きちんと痛みの原因を明らかにして、女性の愛/液が少ない場合は 「潤滑ローション」 を使うとか、男性自身が長かったりして 「当たり」 が強過ぎる場合には、強く当てないように加減したり、伸長位などのように、長くても楽しめる体位を選ぶなど、対策を取る必要があります。

 

基本的に、乱暴な 「セ/ックス」 はNGです。「痛い」 ことをすると思われている 「SM」 でさえ、奴隷は大事に扱いますし、耐えられる痛みと耐えられない痛みがありますが、本人が痛がることは基本しません。

女性は、痛がらないように大事に扱って、いっぱい気持ち良くしてあげてナンボです。(笑)

 

男性は、女性の気持ちを上手く察してあげながら、いろいろと 「体位」 を変えて、女性の身体と気持ちの両方を満たせるようになって下さい。

 

(つづく)

 

―――

 

ご夫婦やカップルでのセ/ックスの向上、セ/ックスレス対策、性教育等の参考として、ご利用ください。

一緒でも別々でも構いませんが、お二人が同じ記事を読まれることをお薦めします。それにより、お二人が 「性について」 話す時間も生まれますし、お互いの 「性」 に対する考え方や理解、性癖や価値観を話すキッカケにもなります。多くの方が、幸せで気持ちの良いセ/ックスを経験し、有意義な時間をおくれるようになると良いなと思っています。老若男女を問わず、質問や相談も受け付けています。アメーバーのメッセージもしくは コチラ からお問い合わせ下さい。イイね や コメント は大変励みになりますので、どうぞお気軽に。

 

過去の記事

 

オーガズムとは(1)

自分のカラダは、自分でケアする(1)

女性が中でイクために(1)

「都市伝説」という言葉で片づけない(1)

ニッポンのセ/ックスを読み解く(1)

オ/ナニーは悪いことか?(1)

新・フェ/ラの話(1)

 

旧ブログのアーカイブ (18/禁 別のサイトにジャンプします)

 

ご意見・質問・お問い合わせ