家系図作成業務についての考察
【家系図作成業務についての考察】
本当に久しぶりの更新です(汗)
たまに家系図作成について問い合わせがあります。
たしかに、今でもネットや新聞で「家系図を作ります!」という業者を見ると、「家系図を作るのは行政書士の業務です」ととれる様な説明をしている業者が存在しているようです。
これは、恐らく行政書士法で「事実証明をするための書類を作成する仕事は行政書士しかできませんよ!」と規定されている為です。
つまり、家系図というのはその人の家系を証明する書類だと言いたいのでしょう。
しかし、私はどう考えても家系図が事実証明の書類とは思えない!どちらかというと美術品か趣味の嗜好品の部類に属するものと思います。
ちなみに、この考え方は既に裁判で決着しており、最高裁で家系図は行政書士法で言うところの事実証明書類ではないと判断されました。
もちろん、相続手続きに必要な相続関係図などは事実関係を証明する書類と言えるでしょうが、家系図とは根本的に作成目的が違います。
ここで誤解して欲しくないのは、行政書士が家系図を作るのは間違っていると言うつもりは、全くありません。
行政書士の資格で家系図を作るのではなく、行政書士として活動してきた知識と経験を生かして、あくまで行政書士業務とは別に個人が「家系図作成」という純粋なビジネスとして請け負うということであればなんら問題ないと思います。
行政書士の中には、「家系図作成」という作業事態に拒否反応(嫌悪感?)を示される先生もいらっしゃいますが、私としては、行政書士としてではなくあくまで私個人がビジネスとして請け負うということでやります。
もちろん、その場合は行政書士業務ではありませんから職務上請求書など利用することは論外で、依頼者から私個人へ委任状をいただき、それを基に作成していくことに成ります。
しかし家系図の作成というのは、想像するよりはるかに大変な作業です(行政書士の業務より大変かも・・・)。
江戸末期から明治ぐらいまで遡ればよいということであれば、戸籍を集めればなんとかなる場合がほとんどですが、それでは家系図を作る意味があまり無いでしょう。
当然依頼者も200年、500年、1000年と遡った壮大な家系図を期待するはずです。
そうなってくると、戸籍の知識だけでは追いかけるのは不可能で、家紋・氏・古文書読解など様々な知識が必要になってきます。
さらに作成する期間も半年から数年を要すると考えられます。
私自身もまだまだそういった知識は不足していますので、日々勉強中です。
一番良いのは実践です。・・・ということで、私はこれから自身の家系図を作ってみようと考えています。
当然、仕事の合間に少しずつですからなかなか進まないとは思いますが、経過報告はこちらでやっていこうかと思います。