日本のワイン、北海道のワインの今を知る

 

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去る12月5日、札幌国税局が主催する

「日本ワインシンポジウムin北海道」

が開催されました。

 

国税局の主催という事で、来年度から施行される果実酒等製法品質表示基準(ワイン法、表示ルール等)の紹介と共に、北海道のワイン業界に携わる重鎮を招きパネルディスカッションを行い、北海道産ワインの試飲会、という流れです。参加は抽選申込で、くじ運のまるっきり無い自分が奇跡的に当選し、参加する事が出来ました。

 

基調講演は、独立行政法人 酒類総合研究所の後藤奈美氏。ゲストスピーチとして、北海道ワインアカデミーなど各方面でご活躍される田辺由美氏、PDも鹿取みゆき氏や、ドメーヌ・タカヒコの曽我貴彦氏など豪華な面々でした。

 

 

 

ワインの表示ルールと、日本ワインの現状

 

ワイン関係のニュースを良くお読みになっている方であれば既に見聞きしているとは思われますが、来年10月30日から施行される、日本におけるワインの表示ルールのお話しから始まりました。

 

簡単に説明すると、今までは海外から輸入していた濃縮果汁やバルクワインを原料として生産していた「日本ワイン」は「国内醸造ワイン」として、国内のブドウを用いて国内で醸造したワインを「日本ワイン」と表示できる、といった内容です。特にこれと言って新しい情報はありませんでしたが、国内のワイン流通構成比やブドウの栽培面積等の事細かな資料、グラフを用いて、日本のワイン業界の現状から切り込む内容でした。

 

酒類総合研究所という視点は国税庁などの資料とはまた違う切り口で、今後の日本ワインの発展へと繋がる内容を提案する上で現状を理解して頂こうという話へつながっていきます。

 

その中において、都道府県別のワイナリー件数(H29年3月末)で、北海道のワイナリー数は34場となり、2位の長野県に肩を並べる程のワイン産地となってきた事が紹介されました(もちろん1位は山梨県)。北海道のワイン用ブドウは本州とは違い、ドイツ系品種やフランス系品種が多い事や、都市別の月毎平均気温や降水量などのグラフを比較して、北海道は山梨や長野と大きく違う気候区分である事の解説など、とても分かりやすい内容。日本国内でのワイン消費量は堅調であるが、日本ワインの割合はたったの5%程度なのだとか。これからの取り組みが大切である、という訴えでした。

 

 

 

日本、特に北海道のワイン発展に向けての提案

 

北海道は本州とは気候区分がまるっきり違う為、冷涼な気候に合うブドウ栽培や品種を用いる事が多く、それらの特徴を活かしたワイン作りが目立ちます。昨今の北海道産ピノノワールの品質向上はめまぐるしく、すごい勢いで増えている北海道内のワイナリーやブドウ農家もピノノワールにチャレンジする人が多いのが現状です。苗木屋さんの生産が追い付かない勢いで・・・。

 

ただやはり、課題も多く残っており「日本ワイン」の認知度の問題や、生産者間の情報交換や教育等がまだまだ密では無い事、栽培面積ももっと増やして行きたいが、TPP、FTAによる関税撤廃での競争激化への懸念などから、行政の協力が必要不可欠である事など問題は山積しています。

 

そんな中でも気象・ICTを活用するなど、新技術をどんどん投入して前に突き進んでおり、生産拡大と知名度の向上、品質の向上を目指す事。これからの動きが大切である、というまとめでした。

 

 

 

 

 

パネルディスカッションとワインの試飲については後日・・・・早急にまとめます(汗)

 

 

 

 

 

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