ベルリンの壁
昨日はオーディションもなく、レッスンにも寝坊してしまったので友達とベルリンの壁を観に行きました。
オストバンホフという駅のすぐそばから始まってずうっと連なるベルリンの壁に、アーティストたちの絵がつらなっているのだけれど、これが結構低い。
ベルリンの壁、っていうくらいだから本当にどおんと分厚くて大きな壁を想像していたのだけれどほんと、とっても低くて薄い壁でした。
でも「壁」というのは実際のこのコンクリートの壁じゃない別のものなのだから、この低さが却って色んな想いを抱かせました。
当時この壁の東ドイツ側にはもう一重別の柵があって、そことこの壁との間に見張りの人が立っていたそうです。
手前の柵を越えると打たれちゃうから、実際壁には到達できない。
旧西ドイツ側の壁は何も描かれていなかったんだろうな。
西ドイツ側はきっと今のように落書きいっぱいだったのに。
だから今でも旧東ドイツ側には建物が建っていないゾーンが壁伝いに帯状に伸びていて、新しい道路を建設しているところでした。まあ、当時から建設を続けているわけじゃないと思うのだけれど・・。
ところどころ壁に穴があいていて底から西ドイツ側を覗き見たときに、ああ、当時の人はどんな気持ちで壁の向こうから伸びる建物や木々をみていたのだろう、それはきっと私には計り知れない気持ちなんだろうな、と思いました。
アーティストの絵はかっこよくて、いろんなメッセージにあふれていました。
全部写真に撮っちゃった。ものすごい量だったのだけれど。
ポストカードとかにしたらかっこよさそう。
・・かっこよい、とかそんな風に言ってよいのか、ちょっとわからないのだけれど。
でもひどいことに落書きだらけです。
日本語の落書きもたくさん見ました。
「〇〇ちゃんと永遠に」みたいな、もう本当にがっかり。
この壁が破れるほんの何時間前に、西ドイツ側に逃げようとした青年が射殺されたということを日本のTV番組のベルリン特集で知りました。
なんなんだろう。
明日からジュネーブに行きます。
31日にオーディションがあるので。
またベルリンに帰ってきたら、ジュネーブ日記を書きますね★
オランダ、Galili
19日にGeraに行き、その足でオランダのGroningenへ行きました。
Galiliというコンテンポラリーのカンパニーのレッスンに招待してもらったから。
GeraからGroningenまではとっても時間がかかって、到着したのは夜中の11時半でした。
ドイツで買った地図はオランダ全体のものだったのでGroningenの町の様子がわからず、ホテルもどこにあるかわからず、真夜中の町を重たい荷物をしょってうろうろ。人もいないし、インフォメーションももちろん開いてないし、Policeすらどこにあるかわからない状態でちょっと野宿かなあ・・と思ったころ、町のセンターに出ることができ、ホテルにつきました。
12時半。
荷物も重たいし、緊張していたしで背中はばりばりでした。
次の日、朝からレッスンなので町のインフォメーションセンター(V.V.Vというんだけれど)に行き、町の地図を買い、親切な係のひとに教えてもらってGaliliのスタジオへ。
途中の公園にすごく大きなガチョウみたいなのがいて驚きました。
ニルスが乗れそうなやつ。
カンパニーは10人くらいの小さなカンパニーで、一人はお友達のお友達でした。
しかも先生が日本人だったのでちょっとほっとしました。
レッスンはバレエベースのコンテンポラリーで、久々に足が筋肉痛。
カンパニーのひとに混じって楽しく踊ってきました。
本当は23日までしかオランダにはいる予定じゃなかったんだけれど、
24日にプレミア(新しい振り付けの初演)があるということでそれをぜひ見たくて滞在を25日までに伸ばしました。
そのおかげでまたホテルを変えたり、いろいろ大変だったのだけれど・・・。
オーディションを受けたくてCVを送ったそのカンパニーだけれど、正直言って私はほとんどそのカンパニーがどんなカンパニーなのか知りませんでした。
HPがあって、そこにはビデオもあるのだけれど、知っているのは本当にそのことくらい。
でも公演を見て、振り付けや舞台構成、ムーブメントや音楽など、これ、すごい好きだなあ!と思えるものだった。
23日の夜にも、そのカンパニークラスに合同でリハーサルに来たほかの団体の舞台を見たのだけれど、こちらはパレスチナ問題を扱っているかなりディープなものでした。
そうか、コンテンポラリーをやるということは、ちょっと台詞もしゃべれないといけないのかもしれない・・。
プレミアパーティーにも参加することができて、出演者に、すごかった!私、この舞台とっても好き!あなたとっても素敵なダンサーだね!っていうことを、子供みたいな英語で伝えました。
どこにいっても、やっぱり英語が私の一番の問題だなあ。
もっと仲良くなったり感想を述べたりしたいのに、ぜんぜんなんて言ったらいいかわからない。
ちょっと悔しかったです。
レッスン最終日はダイレクターのGaliliさんがレッスンを観にきてくれました。
もちろん私を見てくれているのではなく、公演にむけて、団員がどんな調子かな?という様子見だと思うのだけれど、ちょっと張り切って踊りました。
レッスン終わってからリハに向かうダイレクターをつかまえ、招待してくれたことのお礼と、勉強してまたオーディション受けにきます、ということを伝えました。
すると、彼は「英語も勉強しておいで。そうしないと、作品に対する理解も深まらないから」と言ってくれました。
ほんと。
本当にそのとおり。
自分の思いも伝えられない。
コミュニケーションが取れなければ自分の踊りは広がらない。
いろんなことがありました。
何もわからないから、バスも終点まで行っちゃってバスの運転手さんにドライブしてもらったり。
いつも終点では私だけの状態だったのでバスの運転手さんにおやすみなさい、を言いました。
ホテルまでの道でなんだか顔がにこにこして、心がほかほかでした。
星がとってもきれいで。
(ホテルは自然保護地域になっている湖の近くにあったので本当に星がきれいだった)
ツーリストタックスを払ってなかったのにおまけしてもらったり。
その公園のでっかいガチョウのでっかい糞を踏んだり。
やっとベルリン。
でも月末にはジュネーブでオーディションなので、多分行きます。
その足でパリに・・とも思ったのだけれど今デモがあるみたいで、ちょっと様子を見ようと思っています。
Geraへ
オーディションです。
そこのカンパニーはバレエカンパニーなので慣れないポアントを持ってゆきます。
ああ、舞台以来履いていないのに。
そこから直接オランダにいくはずです。
Netで調べたら宿泊費が馬鹿高い。
アーネムにお友達のお友達がいるのでお世話になろうかなあと思ったけれどアーネムとグローニンゲンはとても遠いので、無理でした。
読めもしないドイツ語の、オランダ観光Bookを買っていかなきゃ。
向こうからはもしかしたらまたローマ字で報告ができるかもしれません。
みなさん、元気でいてくださいね。
私もばりばり踊ってきます!
ゴトランド島
友達に借りたガイドブックを読んでいて、スウェーデンってあんなにもコペンハーゲンから近くて、そしてあの夢にまで見たゴトランド島はスウェーデンにあるんじゃないか!
ということに思いあたった。
『サクリファイス』というタルコフスキーの映画が大好きなんだけれど、その映画の撮影がゴトランド島でされている。
『魔女の宅急便』の景色にも影響を与えているみたい。
今、いろいろ調べていて、『サクリファイス』のストーリーが詳しく載っているサイトを見つけた。
→こちら
ああ、そうだったんだ。
どうして私はあのラストシーンで涙が止まらなかったのか、わからなかった。
今の今まで。
わからなかったのにどうしてかもう胸がいっぱいになって、そのことが驚きだったのだけれど。
そうか。
そういう話だったんだ。
あの見上げる少年の、発した言葉。
そうかあ。
ゴトランド島に行きたいな。
近いもの。
いけるよね。
- 紀伊國屋書店
- サクリファイス
ちなみに。
私は『バベットの晩餐会』という映画も大好きで、これはデンマーク映画なんだけれど、デンマークのあるユトランド半島とこのゴトランド島が混ざって、私は長いこと自分の好きなこの島が「ユトランド島」なんだと思っていました。
勘違い。
ボディランゲージばっかり。
今日のレッスン後、先生と少しお話をしました。
先生はオランダのひとなので、来週オランダに行くことを思い出してそれを話してみたのです。
私の英語力は本当にひどいので、身振り手振りだったのですが・・。
BerlinからGeraへ行き、そこから直接オランダのGroningenへ行き、それからまたBerlinに戻ってきます、またレッスンに来ます、ということを、あっちこっちにジャンプしたり、歩く真似をしたりしながらやっとのことで伝えました。
でも伝わったときにはうれしかった。
最近少し、自分が英語が話せないためにうまく意思疎通ができないことや、踊りで自分がちゃんと身に付けてこなかったことがのしかかってきていたのかもしれません。
もちろんそんなことはヨーロッパに来る前から覚悟の上でした。
でも本当に、自分の弱いところはこういうときにひどく自分を刺すのだなあと実感。
だからって私の落ち込みはそんなに長く持続しなくて、今日はレッスンで初めて稽古場を狭く感じることができました。
日本では私はそんなに小さいほうでもないし、動きも大きく、稽古場ぎりぎりいっぱいまで使って踊るのが好きです。
舞台でも同じで、テンションが高すぎて注意を受けるくらい。楽しくていつもはっちゃけすぎちゃう。
でもこっちでは鏡に映る自分はとっても小さくて、体型も子供みたいでなんにも特徴がなくて、天井も高くて空間が大きすぎて肺がぎゅうってなる圧迫感に抵抗するように手足を伸ばそうとしていたように思います。無意識だけれど、脳みそもぎゅうってなっていたのかもしれない。
そうするとその足掻きが悪いほうにも転がるから、余計に体をひとつにまとめられなくてバランスが崩れ、レッスンをため息で終わることも多かった。パもちゃんと覚えられないし(これはいつものことだけど)集中力がなかったり、体全部を使えなかったり。
でも今日はもうバレリーナじゃなくっていいや、と格好もバレリーナじゃなかったし(いつもあんまりバレリーナの格好じゃないんだけど)自分の思うようにとにかく高く飛んで、遠くまで足を伸ばしてみよう、と先生を吹き飛ばす勢いでレッスンを受けました。
そうしたら本当に楽しくて。
稽古場の空間をちゃんと掴む感じ。
ああ、よかった。
これ、これだよ!と、思うことができたのです。
きっとだから、先生にも話し掛けることができたんだと思う。
踊りは私を小心者にもするし、わあ!って心を掴んで強く明るい方向に押し出してくれもする。
そんな風に踊りに動かされちゃうことが、よかったなあと思いました。
バレエがちょっとくらいへたくそでも、大きく動いちゃって本当は足先とかがちょっとくらい荒っぽくても、ヨーロッパの踊りのことにこんなにも無知でも、それを苦しいと思えることがよかった。
そこにちゃんと対峙して、でもやっぱり好きだからいいんだもん、って思えることがよかった。
どうにかしたい、ってやっぱり思えることに気づけてよかった。
だからいっぱい悩んでいいや。
と、そんな風に思いました。
日曜日はオーディションを受け、その足でひとりでオランダに向かいます。
コンテンポラリーカンパニーのクラスレッスンに参加するため。
どんな人たちがいるんだろう。
どんなレッスンをするんだろう。
ちゃんと少しはお話することができるだろうか。
なにかチャンスがあったらそれを掴めたらいいな。
電車にはちゃんと乗れるかな。
どこに泊まればいいんだろう。
オランダ、ちょっとは観光できるかな。
たくさんどきどきしています。