少し前ですが、アクリルケースに挑戦しました!
切り絵をされている作家さんのご依頼です。
展示会に出品するにあたり、ケースをご注文いただきました。
それがこちらです。
アクリルケースの中には提灯がさがっています。
それを上からのぞくと・・・
何かがいる(((o(*゚▽゚*)o)))
ちゃんと覗くと、こんな世界が。
こちらの作家さんはたしかに切り絵をされているのですが
立体となって折り重なっている様子や
光を通してできる影の様子に
視点があって
できる作品は「切り絵」と一口に表現できるものではなく
この世界の奥行きに思いをはせながら鑑賞するのがとてもたのしいです。
表現者であるゆえに
新たな世界を生み出すことにもたいへんなハードルがあるかと察しますが
、、、、、、
次の作品も楽しみにしています!!
ヾ(@^▽^@)ノ応援してます!!
+ + + +
さて、木製品としてのご紹介もさせてください。
今回は「この作品を、こんな風に演出したい」といった特殊なご要望でした。
打合せは3~4回。
お客さんの要望からおおよその検討を付けた後、
適当な板をつかってボリューム感を確かめました。
サイズが決まったら、後は要望が叶う仕組みを考えます。
作家さんですので、思いもたくさんつまっています。
こんなふうにしたい
こういうことがしたい
その反面
具体的にどう形にするかはイメージしづらいものです。
こういうとき、わたしも役に立てるかな?
一緒になってあれこれ考えます。
私が解決法を思いつかなくても、お客さんの方が思いつくこともあってそれがまたおもしろい。
今回、形になったアイデアは次のものです。
1 照明をケースの中に入れる
影を表現するためにはライトもセットし、固定したいものです。
そのためにケースの中に照明を入れる必要がありました。
小型のLEDライト、さらにクリップつきのものを購入しました。
2 ケースの中で照明の位置を調整できる
台の部分に3カ所の固定用の板をつけました。クリップをつける位置で微調整ができます。
3 美術館に展示するためのスマートな外観
スマートな外観にするために、仕組みの部分は取り外せる板で隠します。
照明の電源コードは取り外せる板から出しました。
4 覗きやすい高さにセットする
木箱の大きさを決め、その上にアクリルケースを載せます。
覗くときに手をついたりして転倒しないように、木箱とアクリルケースは固定します。
つまみが手で回せるねじで木箱に簡単に固定できるようにしました。
ねじは3カ所。前後左右を間違えずに取り付けられます。
グレーのしるしは位置合わせ用です。
5 アクリルケースは他の作品の展示にも使えるようにしたい
天板の部分です。二重構造になっています。
スライドして取り外せるアクリル板に穴をあけ、提灯をつるすフックをかけました。
フック用の板を外せばすっきりします。
レールは残りますが、これも透明アクリルなので特に目立つものではないと思います。
6 配送するときや収納するときはコンパクトに
台となっている木箱にアクリルケースが収まるようにしました。
そしてそのセットごとダンボールに入るサイズです。
なるべく無駄なすき間ができないように工夫しました。
7 その他
こちらは相談なしで勝手に作った、パーツケースです。
といってもダンボールで工作しただけですけど・・・
上からつるすための手作りフックが3つ
下から引っ張って固定するゴム付きフックが1つ
それから予備のゴム
それらが絡まらないようにこんな感じで収納しました
・・・・
これらの要望が具体的な形となって、今回の完成となりました。
こういったひとりの方の願いに合わせた工夫ができるのも
個人的なお付き合いのできる小さな工房の良さだと思っています。
いろいろ話しながら新たに思いつくものもあって
夢が広がります。
Tさまオーダーいただきありがとうございました。
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ウラ話
実はアクリルを接着するのは初めて。
多分できるんじゃないかと試作してみましたが・・・
わたしの「多分できる」はちょっとキケン。(´д`lll)
小さな板の接着はできたものの
1辺が45㎝ある大きな板の接着・・・・
((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル
やっぱり無理!!!!!!
ひどく無理!!!!!!
と、分かって、接着はアクリル専門の業者さんに頼みました。
わたしは
アクリル板に穴を開けたり
丁番をつけたり
そういうことはできる、とわかりました。
新たな挑戦となりましたが
また一つ勉強になってうれしいです。
長文、お読みいただきありがとうございました。
いつも応援ありがとうございます。