ビックモーター(BM)事件の報道も減っているが、今回は私的な経験を交えて企業の口コミに対する姿勢を考えてみる。

 

BMは一体どれだけ阿漕な商売をやっていたのか?

BMの悪事が曝かれるにつれ、車の取引では考えられないようなトラブルが発覚した。群馬県では水没歴がある車をBMが黙って売って賠償命令。

☞ ビッグモーターに支払い命令 水没歴を調べず販売、前橋地裁

>ビッグモーターが水没事故歴を告げずに中古車を販売したとして、群馬県館林市の医薬品販売会社が購入代金など350万円を求めた訴訟の判決で、前橋地裁太田支部は21日までに、約290万円の支払いを命じた。


かと思えば大阪府ではBMが仕入れた車を水没車だと言いがかり。
☞ ベンツ売却→「水没車と言いがかり」で不当訴訟 ビッグモーター提訴

>ビッグモーターは4年2月、水没車であることを隠して売却したとして、損害賠償を求める訴訟を起こした。訴えは同8月に取り下げられたが、男性側は「不当な訴訟を起こされ、精神的苦痛を受けた」と主張

 

水没車の商品価値はゼロのため、それを隠して売るなどもってのほか。仕入れた車を後から水没車だと言いがかりを付けるなど論外。水没歴は隠せそうだが、よく調べれば分かるもの。一例だが、シートベルトを引き出してみれば分かるらしい。シートベルトの巻き取り装置(リトラクター)は容易に分解できず、巻き取られているシートベルトに水没の痕跡が残されているという。そんな簡単なチェックも怠り、水没車を売るとはとてもプロとは言えない。ネットでは水没車と知っていたのに知らん顔して売ったのでは?という声もあるようだが、いずれにせよ論外である。

 

口コミサイトのサクラ投稿疑惑

これも某週刊誌で採りあげられていたが、クチコミ評価を操作していたのではないかと疑われている。

☞ ビッグモーターの口コミ〝サクラ疑惑〟で大荒れ「開店前に高評価」「観光地並み投稿数」

>7月15日に開店した八戸店について、中古車情報サイトの口コミでサクラが疑われました。というのも、開店前の6日付で口コミがされていた 
>鹿児島が誇る観光地である桜島に書かれている口コミ件数969件よりも多いことが不思議がられている

出店前に高評価の書き込みをするのは一般のユーザーなんでしょうかね?誰が考えても分かりますよね。何でもやりすぎはアカンちゅうことですよ。

 

☞ ビッグモーター八戸店の口コミ削除 出店前に「フレンドリーな接客」

>サイトを運営するリクルートは、購入の事実が疑われる投稿を禁止する約款に違反しているとして、この口コミを同日削除。再発防止対策の強化を検討する。

ビッグモーター八戸店の口コミ

このケースは工作員のヘマからサクラ投稿だとはっきりしたため削除となったが、さまざまな所のクチコミ評価が組織的かつノルマ化していたのではないかと疑われている。

 

☞ 「組織的かつノルマ化している」中古車業界大手ビッグモーターで蔓延する「口コミのサクラ疑惑」の実態

>そこにはGoogleの口コミの上位と下位の店舗がリスト化されて貼り付けられており、営業本部長自らが評価の低い店舗を名指しで指摘している。関東地方の店舗に勤務していた元社員が内情を明かす。 「本部長からの指示は、あくまで『良い書き込みを増やすよう営業をかけるように』ということですが、基本的に声掛けをしても口コミを書いてくれるお客様は多くはありません。だからこれは、暗に『店のスタッフでなんとかしろ!』という本部からの命令なんです」
 >「私が関わった口コミサイトでは、5点満点で3点以下の投稿は掲載しませんでした。クライアントに不都合な口コミは、最初から掲載しないんです。

 

不都合な低評価が無かったことに

グーグルマップのクチコミで「店舗側の不都合な口コミは掲載しない」というのは間違いないと断言できる。それは、不都合な書き込みを非表示にしている事実が発覚したためだ。

 

なぜ断言できるかというと、筆者の書き込みが自分のIDでログインしない限り非表示になることが判明した。非表示になっても総クチコミ件数は同じである。書き込みが削除されたのではなく、自分以外の人には不都合な評価の書き込みが表示されなくなっているようだ。

 

また、この店舗の口コミでは従業員らしきサクラ投稿疑惑を指摘した口コミも見えなくなっていた。担当者らしき名前を出したり、一見(一件)さんからの高評価という不自然な口コミが目立っていたためである。また、低評価が1つもないのは不自然だと思ったのだろう。★1評価は1件だけ残されていた。

BM消されたクチコミ-1

 

左が自分のIDでログインした画面、右が自分のID以外でログインした画面。これで書き込んだ本人は気がつかないと思っているらしい。Google Mapシステムに非表示機能を実装していることは間違いないが、使い方を誤るとクチコミの信頼性が失われることになることを認識しているのか?企業もGoogleも不都合な事は無かった事にして安心したいようだ。

 

この書き込みは数年前に実際にBMで車を買おうとした筆者の実体験を書いている。当時は出物が少ない車を探していて在庫が豊富なBMなら見つかるかもと期待して相談した。PCで検索すると大阪で希望する出物が見つかり、下取り車も予想より10〜15万ぐらい高い評価額が付いたため「じゃ契約しますか」となった。

 

ところが契約書にサインした翌日、乗り換える車が「ナビ装備」とされていたが、写真を拡大してナビっぽい機器の型番をよく見るとディスプレイオーディオだったことが判明した。ナビ付きと書いているのに違っていたら買えないね、ということで契約を解消。担当者は「車が送られる前でよかったね」だと?気付くのが遅れたらそのまま売るつもりだったのか。

 

グーグルマップのクチコミには「ミスか故意か分からないが…」と一応は忖度していた(笑)が、口コミが非表示にされたことでナビの誤表示が故意だったと判断を変更している。また、他の車をざっと見てもマップ更新期限を過ぎた古いナビ装着車が多かった。そんなことや、社内の異様な雰囲気から考えてもヤバい会社として評価は★1つ。契約を破棄されるのも当然だろう。

 

Googleもモンスター企業に加担か?

企業にとって不都合な書き込みを非表示にする機能がグーグルマップにあることは間違いない。広告企業への根拠のない誹謗中傷が口コミに書かれる事への対処かもしれないが、その悪用で評価点数の操作になればクチコミの信頼性を貶めることになる。

BM★の亡者1

筆者は別IDでグーグルマップの中古車店のクチコミへ書き込むことがあるが、低評価で非表示にされたことは一度も無い。むしろ低評価に対して改善するとコメントを返してくれた企業が多い。そのような企業なら経営姿勢まで疑われることはない。だが、BMのように★の数に支配されたモンスター企業が低評価を消してヤラセ高評価で平均点数を上げる捏造が日常化していれば存在そのものにダメ出しされることになる。

 

いずれにしても、モンスター企業の口コミに今さら★5つを付けても★1つを付けても影響はないだろう。すでにこのモンスター企業の存続は難しい事態になっているのだ。

 


個人的なことだが、2023年は関連がない病名で5回も入院し、人背最悪の1年だった。2024年も4月までに3回の入院が予定されている。辛いことになりそうだが、ブログで病気を発信している方々に勇気をもらって手術を決断した。更新が途切れ途切れになるかもしれないが、気持ちを前向きにして病気のことも取り上げていきたい。