病気で入院を繰り返して気持ちが⤵️だったため、筆が進まず未完成の記事だがとりあえず公開することにした。


自動車損害保険会社との関係が明らかに

ビックモーターと損保会社がズブズブの関係だったこともあぶり出された。車両保険の支払いが絡む物損事故が起きると、損保会社は指定の修理工場へ事故車の修理を依頼する。修理工場は必要な修理を行い損保会社に費用を請求する。損保会社が指定する修理工場であっても、修理代金が一定金額以上の場合は修理見積が適正かチェックする査定士(アジャスター)が介在して不正請求がないか目を光らせる…はずだった。

 

ところがビックモーターで修理する場合は査定士抜きだったという。ビックモーターが売る中古車に付ける自賠責保険の契約を損保会社に割り当てていた“過度な信頼関係(馴れ合い関係とも言う)”から面倒な手続きを飛ばしていた。チェックが入らなくても真面目に整備すれば問題ない。しかし、ビックモーターの場合はチェックがないからと不正をやり放題で余計な修理代金を保会社に請求していた。

☞ 「入庫1件に対して自賠責5件」ビッグモーターが損保に100億近い水増し請求 ”共犯関係”の実態

>損保からビッグモーターの板金工場に入庫誘導した件数に応じて自賠責保険を使ってもらえる密約がありました。入庫1件につき自賠責5件です。損保によっては7件の場合もありました
>アジャスターの立ち合いはもちろん、協定すらなくビッグモーターの言うままに修理金額が決まっていました
>東京海上と三井住友に対しては自賠責の発行を7月14日以降ストップし、そのかわりに損保ジャパンとの契約は今後も続けるよう、暗に社員に指示したものだ

とりわけ損保ジャパンは、ビッグモーターの不正請求を知りながら黙認することで保険契約を増していたため“共犯関係”と言われている。各損保会社からはビックモーターに社員を派遣していたが、とりわけ損保ジャパンは派遣社員数が多いことからも「ビックモーターとズブズブの関係だった」と言われている。さらに、ビッグモーターの不正請求を把握した後で損保ジャパンだけ取引を再開した事が致命傷になった。

不正請求の手口

損保ジャパン社長が引責辞任

☞ 損保ジャパン社長辞任 法令順守の意識はどこに

>ビッグモーターが扱う保険料は年約200億円に上る。損保ジャパンはその約6割を占めていた
>白川社長は「作業ミスが原因」とするビッグモーター側の説明を事実でないと認識しながら、取引の早期再開を提案した。あろうことか辞任会見でその理由を「取引が減る可能性を危惧した」などと説明した
>損保ジャパンは延べ40人以上の社員をビッグモーター側に出向させてもいた。ビッグモーターの不正に出向者も関与していた疑いは拭えない

自社の利益を優先するあまり重要な企業倫理を忘れた損保ジャパンは、白川社長が引責辞任することになった。自業自得ではあるが、社長辞任だけで済むことではない。

損保ジャパン社長が引責辞任

損保ジャパンは一般ユーザーの信頼を裏切っただけではない。ユーザーが自己負担で修理代を払った場合、ユーザーが余計な負担を払わされていたことになる。車両保険を利用した場合、その時点でユーザーの負担はないが、翌年以降の自動車保険の等級が下がり、支払う保険料が上がる。修理代金の水増しにより、保険会社がビッグモーターに余計な保険金を払い続けてきたことで、すべての契約者の保険料率が割高になっていた可能性がある。大勢を巻き込んだ社会問題と言ってもよいぐらいの重大事件だ。

 

損保7社ビックモーターと代理店契約を解除

損保、ビッグモーターと解約 全7社、代理店委託ゼロに

>代理店契約を結ぶ損害保険会社7社がいずれも解約することになり、ビッグモーターが代理店業を続けるのは困難となった

とうとう損保各社はズブズブの関係から一転し、ビッグモーターを切ることにしたらしい。ビッグモーターにとっては大きな収益源にもなっていた代理店業を続けるのが困難な状況に追い込まれ、大きな打撃を受けることになる。ビッグモーターで中古車を買った客は自分で保険を契約することになるが、客にとっては保険を自由に選べるメリットとも言える(皮肉)。

 

いずれにせよ、ビッグモーターがいつまで持つのか?すでにカウントダウンが始まっている。

☞ ビッグモーター、身売りも視野 銀行団にスポンサー選定の意向

身売りしたとしても、信用を失った会社を支援するのはリスクが大きいだろう。ハゲタカのように解体するつもりで異業種が乗り込んでくることもささやかれている。自業自得と言えばそのとおりなのだが。


記事の内容は2023年9月ごろのままで、最新の情報と不整合かもしれないが気が向いたら修正加筆するかもしれない。