つい先程の光景だ。
わたしはバス停に向かって歩いていた。

向かいの道沿いにコンビニがある。
ちらっとそちらに目を向けると、レジカウンターで作業をしていた男性店員がとても慌てた様子でカウンターから飛び出ていくのが見えた。

何事だろう?と見ていると、杖をついた年配男性がコンビニの扉を開けようとしているところだった。

男性店員は扉まで駆け寄ってそれを開き、にこやかな笑顔を向けながら彼を迎え入れた。

年配男性は深々と礼をしながら笑顔を返した。

たったこれだけのことが、わたしの目には印象的な映画のワンシーンのように見えた。

自分ならこの店員と同じ気遣いをできる、と自信満々に言う人もいるだろう。

それはとても感心することだ。
だが残念ながら、わたしはこういう場面をあまり見たことがない。