桜花 | 千歳日記

千歳日記

この先にある未来を…

たとえどんな未来でも私は見届けてみせる

最後まで…必ず

快晴の中、私は巡察に同行する事になりました。

歩いている途中に白木蓮を見つけましたが、もうほとんど花が落ちてしまっていました。

って…

遊びに出ているのではありませんでした(汗)

がっくりと肩を落としてしまった自分に羞恥心を感じながら、必死に斎藤さんの後を追います。

「…雪村」

「はっはい!」

(緊張が走る…)

「花見と称し、浮かれた振りをして暴れる不貞浪士が居るやかもしれぬ。少し遠回りになるが、桜が咲いている辺りに移動する。迷わぬようにな。」

「はい!」

桜と聞いて、自分が浮かれてしまっていました(笑)





すっかり満開の桜達。

もう散りそうな花もありますね。


不思議がる斎藤さんに、私は花の中央が赤くなった花は散り際なのだと答えました。


「なるほどな…。先に咲いた花はもう最期の時を迎えるのか。雪村は物知りだな。」

「いえ、井上さんから教えていただきました。」

「源さんらしいな。そして雪村はそれを自分の知識の一つにしたのだろう?俺の知らぬ事だった。だから物知りで間違ってはいない。」

「はい。ありがとうございます。」

「ゴホン…我々は花見に来ているわけではない。巡察を続けるぞ。

「はい!」

斎藤さんの心遣いに、心あたたまる一日となりました。