天候は不安定で局地的豪雨のため住まいが浸水した地域もあれば、節水を余儀なくされているところもあるようです。
自然は人の手の及ぶものではありません。
人は自然と恭順する道を考えるべきなのだと思います。

本文はここから
夏らしい事…。
花火を見たり、川へ遊びに行ったり、魚釣りをしたり、そういった事ですよね?
うだるような暑さの中、毎日のように洗濯をして、日中は雑務をこなし、夕刻には乾ききった洗濯物を取り込んでたたんで、最後にお湯をいただいて、部屋に戻ってくつろいでいたらうとうとしてしまい、気がついたら朝になっている。
そんな毎日です。
休日は体を休めて眠ったり、屯所の周りを散歩したり…夏だからといって、私の行動はいつもと変わるわけではありません(笑)
屯所の周りを散策していると、夏の草花が目に入ります。
色とりどりの朝顔。
鮮やかな凌霄花(のうぜんかずら)。
そして禍々しいまでに紅い百日紅(さるすべり)。

見に行く時期が少しばかり遅かったようです。
花が落ちてしまっていて、実が少しなっていました。
屯所から少し離れた場所にある百日紅は薄桃色で、雨に濡れるその様はまるで硝子細工に美しいのです。
でも、私はこちらの紅い百日紅の方が好きです。
なんでだろう。
地面に散った紅い花弁はまるで血のようで、恐ろしさで足がすくんでしまうのに、私はどうしてもその紅から目が離せなくなってしまうのです。
…なんだか暗い話になってきました(汗)
夏と言えば毎年楽しみにしているものがあります。
昨年の日記にも書きましたが『椿桃(つばいもも)』です。
皮が赤く、実は黄色で皮の近くが赤くなっていて、少し歯応えがある甘酸っぱい果物です。
今日久しぶりに椿桃を見つけたので購入しようと思ったのですが…
実は最近椿桃と同じ名を名乗っているにも関わらず、果肉が白くて柔らかく、非常に甘いものがあるのです。
椿桃は少し固めで甘酸っぱいところが美味しい果物なのです。
だから白くて甘いそれを、椿桃と認めるわけには行きません!
…あくまでも私の中だけの話ですが(笑)
店主さんにこれは何度も固めで甘酸っぱい果物かと聞き直したら、反対に「白くて甘い椿桃があるのか?」と聞き返されてしまいました。
あるんです。白くて甘くて柔らかい椿桃が。でも椿桃は甘酸っぱいから美味しいんです!と力説すると、店主さんも「そうだね。椿桃は甘酸っぱい果物だからね」と…うん、やっぱり間違ってない(と思う)。
似非椿桃は、どうやら多く出回っている果物ではないようです。
実が潰れかけていたので、早速口にする事にしました。
期待に震える出て椿桃に包丁を当てると、恒例のように種に刃があたり…『食い意地じ張ってんじゃねーよ!馬鹿!』と桃に言われたような気がしました。
気を取り直して包丁の位置を変えるとまた種に刃があたり…仕方がないから力ずくで種から実を外して、ようやく口に放り込みました。
少し酸味のある果肉の味が、口の中いっぱいに広がりました。
「美味しい…」
ついつい緩んでしまう顔を抑えつつ、やっぱり夏なんだなとしみじみ実感したのでした。