十六夜の涙 | 千歳日記

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昨日の十五夜は、残念ながら見る事は叶いませんでした。

厚い雲に覆われた空から時折落ちる雨の音と虫の音をぼんやりと聴きながら、私は静かに眠りにつきました。

そして今夜は十六夜。

雲の合間から金色に輝く月が見えました。

月光を浴びる雲の影さえも綺麗で…春の月とは違う美しさが秋の月にはありますね。

例えるなら…優しい月明かりの中に潜む凛とした強さ。

私はやっぱり秋が一番好きだなと、そう思いました。

そしてこの季節に生を受けた事を、私は誇りに思うのです。



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嘆けとて 月やは物を 思はする かこち顔なる わが涙かな

嘆き悲しめと月は私をもの思いにさせるのだろうか。いいえ…きっとそうではない。本当は恋の悩みの所為なのに…まるで月の仕業であるかのように私の涙は流れるのです

歌人 西行法師




もうひとつ…秋は悲しい季節。

秋の月は静かに私の涙と心の闇を映し出す。

消せなかった心の傷と消せずにいる憎しみを映し出す。

これが恋の苦しみなら、今すぐにでも投げ捨ててしまえるのに…。

私は泣く事も出来ず、この悲しみと苦しみを抱えながら月を見上げる。

今夜だけは月の所為にしてしまおう。

こんなにも心が苦しいのは、十六夜の月の所為にしてしまおう。

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