月夜月夜に… | 千歳日記

千歳日記

この先にある未来を…

たとえどんな未来でも私は見届けてみせる

最後まで…必ず

外から涼しげな虫の鳴き声が聞こえてきます。

日中の暑さも夜には嘘のように消えて、少し冷たい風が私の頬をそっと撫でる。

漆黒の空にはひと際明るい月が…

はぁ…

昨日は曇り一つない綺麗な半月だったのに、今晩の月は少しだけ霞んで見えます。

春なら朧月と呼んだのでしょうけど。

昨晩の月は本当に綺麗でした。

危い美しさをかもし出す霞んだ春の月を美しいとよく聞きますが、初秋の月も負けず劣らず美しいと思いました。

しかし月は気まぐれな誰かさんみたいに同じ姿を見せてはくれませんから、昨日と同じはきっとありえませんね。

初秋…

う~ん…まだまだ暑さは続いているので、晩夏といった方がしっくりするかもしれません。


天にます月読壮士賄はせむ今夜の長さ五百夜継ぎこそ

詠み人は油原王(ゆはらのおおきみ)

意味は

天におわします月読壮士様、お供え物をしますからどうかこの美しい月夜が長く長く続きますように


美しいものは限りがあるからこそ美しい。

人の生も魂も…。

そうとわかっていても、永き時を、永遠を願う心は今も昔も変わらないのでしょう。





月読壮士、月読(つくよみ)は日本神話における男神の事です。

天照大神(あまてらす)の弟神であり、素戔男尊(すさのお)の兄神で、月の神様とされています。

月読は不老不死の薬【をち水】を持っているとも言われ、万葉集の中では月を擬人化したものと神化したものと二つの顔を見せています。

男の神様か…

やっぱりお供え物はお酒の方が喜ぶのかな?

でも飲めない殿方もいるし、これから秋が深まれば芋や栗なんかがいいかも。

そうそう…今なら葡萄が美味しいです!

う~ん…それじゃあ単なるお月見になってしまう気がします。



…はっ!

考え事をしていたら時間が過ぎてしまいました。

夜遅くまで外にいたら怒られてしまいます(汗)

では、部屋に戻りますね。

おやすみなさい。

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月明かりが迷うあなたの足元を照らしてくれますように…。