言霊 ~ことだま~ | 千歳日記

千歳日記

この先にある未来を…

たとえどんな未来でも私は見届けてみせる

最後まで…必ず

ぶろぐねたというものを見つけました。

この場所で日記を書くための『たね』を提供している『さーびす』だそうです。





人前で話すの得意? 苦手? ブログネタ:人前で話すの得意? 苦手? 参加中

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皆さんは人前でお話をする事は得意ですか?苦手ですか?

私は苦手です。

よく知った人に対しては少しは饒舌になれますが、初めての人や苦手な人、あまり関わりを持たない人とのおしゃべりは苦手です。

この新選組を束ねる、局長である近藤さん、補佐係の総長山南さん、そして副長である土方さんは、いつも大勢の人の前でも堂々とお話をしています。

「これでも緊張してんだぞ。それにこっちが緊張してなかったら、他の隊士達がだらけちまう。緊張ってもんは人から人へ感染するもんだ。俺がしゃべってる間の隊士の顔を見たことがあるか?」

「いいえ、私もひどく緊張してしまって…土方さんの言葉を聞き逃すまいと必死で、皆さんのお顔まで気がつきませんでした。」

隊士でもないお前が緊張してどうすると、少し笑いながら土方さんは言葉を続けました。

「適当な緊張をあいつらに与えられれば、やつらは固唾をのんで黙って話を聞くだろう。その後近藤さんが奮い立たせるような言葉をかければ、奴らの気持ちは高揚して士気が上がる。だが、それがそれが重圧だったり肩に力が入り過ぎたりだったら…逆効果だがな。」

「『言端』ではなく『言葉』ですね。人の心の中に入り込んで芽を出し、葉を茂らせる。人の心を掴むようなお話が出来る土方さんが羨ましいです。」

「心を掴むって事なら近藤さんの右に出る者はいねぇよ。」

「そうですか?」

「そりゃそうだろ。こんなに大勢の人間を集める事が出来たのは近藤さんがいたからだ。近藤さんは饒舌…とは言いがたいが、あの人の言葉の中には『力』が…魂を揺さぶる『力』が込められている。皆、その力に引き寄せられて近藤さんの下に集い、同じ志を掲げた。近藤さんがいなけりゃ…新選組は成り立たねぇよ。」

「言葉の…力…魂をも揺さぶる力…それは言霊…というものでしょうか?」

確かに多くの言葉を並べれば、気持ちのすべてが伝わるわけではありません。

言葉の中に思いや意味を吹き込んでこそ、それが言霊となり相手の心に響く…

なんとなく、そう思いました。

「不思議ですね…言葉って。こうやって自然に出てくるものなのに、重くする事も軽くする事も出来るなんて。なんだかしゃべる事が怖くなってきます。」

「お前はそのままでいろ…。」

土方さんの大きな手が、私の頭を軽く撫でました。

「お前の何気ない一言が、俺たちにとって一時の安らぎになる事もある。言ったろ?緊張が過ぎて肩に力が入り過ぎたら逆効果だってよ。」

ふと柔らかい笑顔を向けられたのは…気のせいでしょうか?

ただわかった事は、私の言葉が皆さんの心に何かを残せているんだという事。

上手くお喋りが出来なくても、私の紡ぐ言葉が人の心を温かく出来るのであれば、私はそれでいいと…そう思いました。





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