“別の世界を体験してきた”
といっても
三途の川の近くまで
行ってきたわけでは
ありません
今年はどうも仕事に
やり甲斐が感じられません
でしたし、時間を持て余す
ことが多かったので
(それもこれも自分の気持ちの
持ちようなのですが)
10月の下旬から2か月間
に渡って、甥っ子が社長を
している会社の仕事に
従事していました
土日を含め週4日間
元旦に向けての
かき入れ時の仕事といえば
だいたいお分かりのことと
思います
職場は大きく
4つの部門に分かれていて
日々、70人ほどが
それぞれの仕事に
従事しているのですが、
女性が9割ほど
皆さん、実に生き生き
と動いていて
そのトップリーダーも
女性です
何より感心したのは
そのリーダーに各部門から
様々な質問が寄せられる
のですが、超多忙な中でも
「はい、は~い」と
嫌な顔一つせず、質問を
受け止めて的確に指示を
出すその姿勢
そのリーダーからは
最初にこう言われました
「分からないことがあったら
何でも聞いてください
分からないままに自分の
勝手な判断で仕事を進めて
しまうと、それが違って
いたときに、仕事が
手戻りになってしまって
他の人に迷惑かけますし、
何より納期が遅れて
お客様に怒られる
ハメになりますので」
なるほど・・
その考えが職場に
染み渡っているのか、
誰にモノを聞いても
きちんと丁寧に教えて
くれます
私なんか
市役所勤務時代を含め、
忙しいときに何か
聞かれると
もろに顔に出ていましたから
この歳になって
反省しきりです
それと
この仕事
時給950円でした
私、ずっと月給生活をして
きましたから、
時給で働いている人の感覚
など分からなかったですが、
“950円稼ぐのって
こんなにたいへんなこと
なんだなぁ・・”
ってつくづく感じましたね
それをもっと感じたのは
仕事の帰りに
コンビニなどに立ち寄って
買い物をしたとき
1000円分の買い物をすると
“あ~今日の稼ぎの1時間分
がこれでなくなったぁ・・”
ことほどさように
この副業を通して
働いて稼ぐことの大変さや
お金の価値というものを
しみじみと感じた次第です
そして
この仕事の最後の日
私が机の上を片付けて
消毒液使って拭き掃除
していると、
目の前のリーダーが
声をかけてくれました
「あ~〇〇〇さんも
今日で最後なんですね~
(〇〇〇というのは私の
下の名前で、リーダーは
ずっとそう呼んでくれました)
何でも積極的にやって
くれて本当に助かりました
ありがとうございます」
私、下を向きながら
机の拭き掃除をしていて
思わず
涙がこぼれそうでした
このリーダー格の女性は
職場のみんなから
〇〇さんと
さん付けで呼ばれて
いましたが、察するに
たぶん部長さんだと思います
偉ぶらないでみんなと同じ
目線で仕事に取り組んでいる
姿に好感が持てました
2か月間とはいえ
素晴らしい体験を
させてくれたこの会社には
感謝の気持ちで
いっぱいです