『日本を創った12人』① | philosophia(philos愛好する+sophia知)→学問愛のブログ

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知的好奇心の探究カフェ~人間哲学の散歩道~

福ビルの丸善で購入した


『日本を創った12人』(堺屋太一著)について



¥760

Amazon.co.jp



購入動機は、ドラッカー博士が
日本の「明治維新と戦後の復興について」の
評価が高い理由を探究しようと思い、
いろいろ探していて出会った書籍です。


まえがきの中で、


「本書では、今日の日本にまで深く影響を残している

象徴的な12人の“人物”を取り上げた。


それらの人々が歴史のどの段階で、行動し、それが今、

われわれの心の中にどう生きているのか。


われわれの発想、われわれの社会を

どう規制しているのか。

そしてそれが、これからの世界と付き合っていく時に、

どういう影響を与えるだろうか。

本書では、そんなことに視点を置いて“人物”を

論じることにしたい。


中には、その“人物”の歴史的業績、正確な経歴、

生きた時の本当の姿よりも歴史の中で神格化された

“事実”も入っている。


しかし、それを含めた全体として、現在の日本と

日本人にどういう影響を与えているか、

今後の日本に何を残しどういう形で影響していくのか、

そういった面を意識してとらえてみた。」

(まえがきより引用)





この本は、日本人の精神のルーツが

わかるような気がします。

まだ全部読破していませんが、

とりあえずということで…。





一人目は、「聖徳太子」です。



恥ずかしながら、

旧一万円札と旧五千円札の肖像という事実と

学校での歴史の知識しか持ちあわせていなかったので、

ある意味衝撃を覚えました。



聖徳太子が天皇家のご出身でありながら、

仏教の研究と普及に尽力し、「習合思想」を

発案したということでした。


これは初めて知った思想でした。

それは、「神・仏・儒 習合思想」です。


日本土着の宗教である神道と、

インドから中国そして朝鮮半島経由での仏教、

中国での生活規範的道徳律の儒教、

この三つを習い合わせていく発想です。


また本書では、聖徳太子が宗教を“習合の思想”と

したのは世界で初めての思想家と位置付けています。



本書では「ええとこどり」の発想(精神)と

表現されており、日本人の考え方は

“神との契約”(防衛共同体)ではなく、

“そこにいる人重視”(経済的生産集団)の発想

だから、血縁社会と地縁社会から会社人間に変化

していく帰属意識を看破しています。




読みながら腑に落ちるとともに、

日本人としてそのルーツというか

アイデンティティを改めて認識するために、

一人ずつご紹介しながらシェアしていこうと思います。