多系統萎縮症の相方
先日のこと
唯一の同病の友人が
旅立ったと
奥様から連絡があった
彼とは発症時期も
年齢もほぼ同じだった
友の会の会合で出会い
若い人が少なかったのもあり
親近感がわいたのだろう
杖や歩行器で歩けた頃は
SCDの人達との
飲み会に参加したり
夫婦同士で飲みに行ったり
彼の家の近くまで行き
お子さんにもお会いして
皆で食事したりした
私にとっても唯一の
同病での家族ぐるみの
お付き合いだった
外に出られなくなってからは
時折LINEで
短いメッセージを
送り合っていた
男同士だから
露骨に励ましあったりは
しないけれど
心の支えだったのだろう
訃報を受け 相方は
声をあげて泣いた
こんな相方は見たこと無い
恐らく感情失禁なのだろう
「でもきっと今頃
病気から解き放たれて
自由に走り回って
好きな物たくさん食べてるよ」
と私が言うと
「そうだね」と言って
少しほっとしたように
微笑んだ
正樹さん
どうか安らかに
相方を支えてくれて
ありがとう
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