滑膜肉腫が見つかるまで③ | 膵臓がん、滑膜肉腫、脳脊髄液減少症 全部経験

膵臓がん、滑膜肉腫、脳脊髄液減少症 全部経験

2013年に脳脊髄液減少症、2014年に滑膜肉腫、2022年には膵臓がんが見つかりました。それでも良いお医者様に恵まれて元気に生活している三児の母です。

近所の整形外科から絶対にそこに行くように

と予約を取ってもらってT大学病院へ向かった

のは1月後半でした


紹介されたT先生

ここから長い長いおつき合いになります

江戸っ子っぽい、シャキシャキした感じで

とても気さくな先生です


「良性が悪性かは生検手術をしないとなん

 とも言えないけど、20%悪性の可能性が

 あります」


20%なら、きっと大丈夫だろう

良性に違いない

自分に限って悪性腫瘍なんてできるわけがない

妙な自信を持っていました


悪性なら可能な限り早く切除手術

良性なら子供の成長などのタイミングをみて

いつでも手術可能と聞いて、じゃあそんなに

慌てることもないと勝手に思っていました


「2月の20日ごろに生検出来るよ」

先生に言われましたが、家族の予定があっ

たので、その次の空いている日程を希望して

しまいました


3月に入って直ぐに入院して生検手術を受け

ました


目が覚めた時、ベッドサイドには眠って

しまった息子を抱っこした主人


「良性だったんでしょ?」と聞く私に


「うん、そうだったよ」と答える主人


でも明らかに表情が暗い


その時、看護師さんたちがきて、先生が説明

しますからと、ベッドごと移動して処置室へ


「いや〜、20%の方だったよ

 ごめんねー」


え、何言ってるんだろう?意味がわからない


眠った息子を抱っこした主人は見たことない

ような辛そうな顔をしています


先生は瓶の中に入ったものを私に見せました


切った瞬間に悪性だってわかったよ

 ちゃんとアルコール処置して縫って

 閉じたから

 準備して手術の予約を入れよう


先生の話になかなかついていけず、混乱し

たまま息子を見つめました

ちょうど目を覚ました息子


「ジュースでも飲むかい?何か買っておいで」


先生が息子に話しかけます


私は言葉が出ず、ただただ3人のことを見つめ

ていました