(追補)この「不動産のようなノリ」で企業が売買される慣行、というのが曲者でした。当たり前ですが、企業は不動産と比べて、はるかに複雑で、ウェットなものです。オーナー、役職員、取引先などの多くの「人」の感情が絡み、技術とかノウハウとか、企業価値を構成する要素も多様で計量化・数値化も容易ではないためです。このような複雑でウェットな企業を不動産のように扱い、できるだけ短期に取引成立を目指そうとする仲介業者等によって、疑問や不安を抱えたまま置いてきぼりを食らう売り手・買い手が増えているように思います。
仲介業者に対する様々な規制についても議論がされているようですが、M&Aには様々な落とし穴や罠があります。業者への規制だけでは、売り手・買い手の納得感を高めることはできません。詳細は後述しますが、結論的には、売り手・買い手自らが、企業価値とは?株式価値はどう算定されるべきか?契約書で何をどのように規定すべきなのか?といったM&A取引の主要ポイントについて、本質的な理解を深めることが大切だと思います(本ブログの目的でもあります)。勿論、細かいテクニカルなところまで理解しろ、ということではありません。M&Aは高額でハイリスクな取引!せめて、「あ、なるほど、こういうことか・・・」レベルの理解をした上でM&A取引を進めて頂きたいと思います。