《オーバーラップの鬼嫁》
#003つきみ、代打ちする?



みらのの代打ちをしていると
最近ご機嫌なパンダさんがやってきた

「やあ、つきみ君!……アレ?宗旨変えかい?」
「代打ちですよ、何が悲しくて私がミランでプレイしなきゃならないんですか」

まったく、面倒な話である

「それにしては、上手く使えているけど、他人のチームって難しくないのかい?」

現在、W4の3節目の最中
勝ち点6、得失点差+7
ぶっちゃけ、温存策でも良い状況である

「CPUチーム相手なら、今季ミランは今季インテルやるより簡単ですよ、基本システムは放り込みサッカーですし、突破力もあるし、パンダさんだってWCCFのミランなら使えない事も無いでしょ?」

4-3-1-2を基調に組まれたチームなら
カウンター主体になる事は解っているので
指示操作自体は簡単な部類である

「確かに、チームは違えど、原則的にはイタリアサッカーだからね」

そう、私もパンダさんも
普段から使うチームはインテル、ユベントス
共にイタリアのクラブチームである

いわゆる3ボのシステムは近年のイタリアで
割とオーソドックスなシステムだし
個々に選手が変わろうと、起用傾向が同じなら
勝手知ったるサッカーなのだ

「今季のリアルミランが簡単とは思えないですけどね、WCCFは個の動きの比重が強いゲームですもの、これだけのタレントが居れば充分ですよ」

あくまでもWCCFの話

WCCFには選手の年齢概念が無いので
近年へっぽこい選手であっても
キレキレの年代カードに差し替えが利く面
どうにか機能させる事が出来る

年代選択肢のある選手が居るなら
いくばかりかリアルより
良いチームに仕上がる事もある

こうしたテコ入れをしてしまうと
厳密な再現性にはならないが
年代選択肢がある事は、WCCFを楽しむ上で
むしろ重要なファクターを占めるだろう

まあ、ゲームなんで
私だってそこまで再現性に拘って
今季縛りをしている訳じゃ無いんだけどね



「にしても、今季のミランは随分とスッキリしちゃったね?」
「そうね、みらのもそれで愚痴ってるわ、確かに触った感じ、これがミランかと思うと、重厚感が欠ける印象ね」
「ばってん、つきみ姉のインテルにば勝てるたい」

みらのがフロアの掃除から帰ってきた

「はいはい」
「あ、今日もダービーしたんだw」
「今季のインテルば縦線がザルかよ、脱カテナチオしたか気持ちば解らん事無かけん、ばってん実質2バックの4バックたい、CB層ば薄こうと、3バックば視野にしとうよ」

サラッと痛いとこを突く

確かに、中盤前目で試合が出来なければ
今季のインテルではザルってしまうだろう

ゆくゆくマッチョが
(ストラマッチョーニインテル監督)
この攻守バランスを保つ選択肢として
3バックを採用し、縦への対策をしたとしても
もちろん納得出来るのだが

みらのに指摘されるのだけは
どうにもイラッとするw

「ホラ、掃除終わったんでしょ?いつまでも私にミランやらすな」
「まだ終わっとらんけんw決勝ば、やっとっと」
「はぁ?落としても責任取らないわよ」
「したらつきみ姉ば、へっぽこ監督なだけとねw」

むむむ

なんたる煽りw

「よし、落とそうw」

私はふざけてディフェンダーをサイドに除け
ゴール前を無人待機にした

「あ~、ごめん!?ウソとね、つきみ姉ば任せて間違い無かとね!!W4ば朝飯前と信じとるけん!!」
「実際、穫れる保証は無いからね!ホラ、さっさと終わらせてきなさい!」
「解っとうよ、ばってん、わざと落とさんとよ!?」

と、茶番
CPU相手のW4なぞ
立ち上げいきなりでも無い限り
ちゃんと組まれたチームなら穫れるものだ

「つきみ君も、意地が悪いw」
「いいのよ、どこで習ったのか知らないけど、最近何かにつけて煽るクセが付いてるんだもの」

したらばの見過ぎなのだろうか?
みらのは長崎訛りこそ全然抜けていないが
上京して都会の何かに毒されているっぽい

保護者としては、社会的上下関係ってモンを
きっちり教えてやらねば

「パンダさん、PK戦なら仕方ないわよね?」
「コラコラw」



さておき
穫れて当たり前なタイトルは
穫ってやるとして

確かにみらのの言う様に
今季インテルには3バックという選択肢も
必要だと言える

ユーティリティ性の高い選手が多い反面
ガッチリと1つのポジションを任せられる選手が
少ないとも言える

まあ、リアルインテルであれば
過密日程、ELによる長距離遠征があるので
むしろ固定化したシステム概念は
危険視されるのだろうけど

殊WCCFにおいては一発勝負の様相がある

戦術的なユーティリティ性の高い選手は
いくらか必要にしても
軸として押さえるべきところは押さえたい

リアルとWCCFでは、やや理由は違うけれど
これだけ流動的に動ける選手が集まると
ブロック守備を組織するより

個々の特徴を活かし易い
中盤でのプレスに枚数を掛けるべきである

「……うむ……って、違う違う」

うっかりシステムをいじりそうになったが
今、触っているのはミランだった

くそぅ
ミランを触っていては
何も試せないではないか

「ごめんパンダさん、バトンタッチ」
「え?」
「次のレギュラー、準備させて!」
「いや、別にチャントロ待ちだから構わないけど、いいのかい?」
「大丈夫、パンダさんならやれる!」

私はみらのの代打ちを
パンダさんに代打ちさせ
隣のサテにカードを並べた