昔好きだった人に、

「実際の年齢より落ち着いて見えるね」と言われた。

初めてではなかったけど、うれしい言葉じゃない。

素直にそう伝えると、

「いろんなことを経験してきたからこそ、そう見える。
 経験してきていない人には出せないものだよ」

と言われた。

そんな言われ方をしたのは初めてで、
いろんな経験をしてきたことも確かで、
普段、いつも楽しそうとか、悩み事なさそうとか、
そう言われて来たから、不意打ちをくらった。

笑ってごまかしたけど、ほんとは泣きそうだった。
そうやって、見てくれる人がいることがうれしかった。

それ以降、実年齢よりも上に見られることが嫌じゃなくなった。

人は誰もがいろんな経験をしている。
その経験をしっかりと年輪のように刻んでいけば、
気づいた時には、大きな木になっているだろう。

経験と向き合わなければ、年輪は刻まれない。
そんな時はきっと、木は貧弱なままだろう。

しっかりと年輪を刻むことができているか。

歳を重ねながら、そんなことを考えるようになった。