ノミ取り薬について
むぎまるさんのところから転載させていただきました
現在動物病院で一番多く使われている「フロントライン 」。こちらは動物病院だけで処方される動物用医薬品。
主成分は"Fipronil/フィプロニル"という物質で、ノミ・マダニ駆除剤でこの成分を使っているのは、フロントラインだけ。
フィプロニルはノミ等の節足動物の中枢神経系にのみ強く作用する物質で、
播種時の土壌処理用などとして色んな商品名で販売されている。またゴキブリ用殺虫剤の主成分としても使われている。
しかし脊椎動物への毒性は極めて低く、ピレトリン やピレスロイドに比べ安全とも言われている。
※前記事に寄せられたコメントで、フロントラインに関する情報を頂いたので、こちらも参考にして下さい。
『猫の ののちゃん - ノミ駆除剤は安全? 』(kitcatさんありがとうございます!)
もう1つ、「レボリューション6% 」(12%もあり)、こちらも多くの動物病院で処方されるノミ駆除剤。
糸状虫(フィラリア)だけでなく、特にノミに対する高い駆除効果をもつマクロライド系駆虫薬"セラメクチン"が主成分。
殺虫剤に属さない薬剤で、安全性も高いと言われている要指示医薬品(獣医師の処方せん・指示が必要)。
最近こちらを勧める獣医師も多い。
どちらも動物用医薬品なので、承認の際厳しい審査が行われており、動物病院のみでの処方/販売となっている為、
誤使用も少なく副作用などがあった場合にも、農水省への報告/調査がなされ、製品の回収や注意勧告も伝わり易く、
多くのノミ取り製品の中でも安全性は高いと思われる。
しかし個体差やアレルギー体質など処方時の健康状態によっては、副作用が起きることは否定できない。
実際それぞれ何例か報告されている。(農林水産省・動物医薬品検査所 /副作用情報データベースで検索/閲覧可能)
※『「デブネコぴや君」のPちゃんち 』の"ぴやままさん"から、
現在アトピー症状がある"ぴや君"は「ノミ駆除剤「レボリューション6%」が発症のきっかけ」との情報。
※『ねこぼんのう 』"めんまねえちゃん"より、フィラリア(犬)予防薬として使われた"セラメクチン"により、
過去3年間で110頭死亡したとの情報。(このデータに関しては、めんまねえちゃんからのコメント参照)
■"Pyrethrins" や"Pyrethroids"とは?
『Pyrethroid/ピレスロイド』とは"除虫菊"に含まれる有効成分の総称で、天然と合成のものがあり、
今日ではピレトリン I (Pyrethrin I) とピレトリン II (Pyrethrin II) を主成分とする6種の化合物の混合物が多く使われている。
昆虫類・両生類・爬虫類の神経細胞上の受容体に作用する神経毒の一種で、哺乳類・鳥類に対する作用は弱いので、
安全性の高い殺虫剤として広く使用されている。『wikipedia-ピレスロイド 』
しかしピレトリン(Pyrethrin)などは、アレルゲンとなることが知られており、
最近では化学物質過敏症の原因物質として、家庭内殺虫剤や建材などの利用が問題視もされている。
また実験動物に対するピレスロイドの毒性も、種差が非常に大きいと言われている。
尚、今回問題となった製品の製造メーカーに対し、アメリカ環境保護庁は警告すると同時に、
一般消費者に向け注意を呼びかけている。
また全米人道協会も販売店に対し、危険な成分を含む製品の情報開示と注意を呼びかけている。
■安全な"ノミ取り製品"はどれ?
チャンネル4の記事で取り上げられた製品の場合、原材料の品質や含有量、混合物に問題があったのかも知れないが、
これ以外にも類似商品は数多くあり、また他の殺虫成分が使用されているものがある。
人間用医薬品や製品と違いペット用は、承認も甘く規制も緩いため粗悪品が出回っているケースも。
たとえ厳しい検査を受けた製品/成分でも、個体により副作用やアレルギーを引き起こす事もあるので、
一概に「これが安全」とは言えない。この記事を読んで、今後ノミ駆除を躊躇する人がいるかも知れないが、
ノミ・ダニに感染して病気になったり、一緒に暮らす人間にも影響が出るほうが、怖いかも知れない。
個人的にはノミ・ダニ駆除/予防を行うことは、健康管理上必須と考えているが、その場合医師と充分相談して欲しい。
言葉を離せない犬や猫、動物達は、身体に異変が起きても伝える事が出来ない。
異変/異常に気付いた時は手遅れという事も少なくないので、我々人間がしっかり見極めてやるしか無いのです。
彼らの健康そして命は、我々に委ねられていることを忘れないで下さい。
「ペットオーナーの皆さんにお願い 」の記事の関連した追加記事を
なりなるさん が転載していたので今回も転載させていただきました
以下転載記事です
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昨夜訪れたブログでこの記事を読み、チャンネル4の記事
(基となったDr. Jeff Werberのインタビュー記事)にも目を通し、
これは皆さんにもお伝えせねばと、取り急ぎ記事にしました。
対象となっている製品はアメリカ国内で主に販売されていますが、インターネット上で何でも簡単に手に入る現在、
対岸の火事と無視出来る報告ではありません。
そして記事内で報告されている成分(Pyrethrins/Pyrethroids)は日本でも殺虫剤として、広く使われている成分であると同時に、
犬・猫達の今後の"ノミ対策"を行ううえで、気になる/心配な問題です。
そこでこれらについて調べた事/報告頂いた事を、記事にしました。参考になれば幸いです。
■現在日本で使われている"ノミ駆除剤"は安全なのか?
現在動物病院で一番多く使われている「フロントライン 」。こちらは動物病院だけで処方される動物用医薬品。
主成分は"Fipronil/フィプロニル"という物質で、ノミ・マダニ駆除剤でこの成分を使っているのは、フロントラインだけ。
フィプロニルはノミ等の節足動物の中枢神経系にのみ強く作用する物質で、
播種時の土壌処理用などとして色んな商品名で販売されている。またゴキブリ用殺虫剤の主成分としても使われている。
しかし脊椎動物への毒性は極めて低く、ピレトリン やピレスロイドに比べ安全とも言われている。
※前記事に寄せられたコメントで、フロントラインに関する情報を頂いたので、こちらも参考にして下さい。
『猫の ののちゃん - ノミ駆除剤は安全? 』(kitcatさんありがとうございます!)
もう1つ、「レボリューション6% 」(12%もあり)、こちらも多くの動物病院で処方されるノミ駆除剤。
糸状虫(フィラリア)だけでなく、特にノミに対する高い駆除効果をもつマクロライド系駆虫薬"セラメクチン"が主成分。
殺虫剤に属さない薬剤で、安全性も高いと言われている要指示医薬品(獣医師の処方せん・指示が必要)。
最近こちらを勧める獣医師も多い。
どちらも動物用医薬品なので、承認の際厳しい審査が行われており、動物病院のみでの処方/販売となっている為、
誤使用も少なく副作用などがあった場合にも、農水省への報告/調査がなされ、製品の回収や注意勧告も伝わり易く、
多くのノミ取り製品の中でも安全性は高いと思われる。
しかし個体差やアレルギー体質など処方時の健康状態によっては、副作用が起きることは否定できない。
実際それぞれ何例か報告されている。(農林水産省・動物医薬品検査所 /副作用情報データベースで検索/閲覧可能)
※『「デブネコぴや君」のPちゃんち 』の"ぴやままさん"から、
現在アトピー症状がある"ぴや君"は「ノミ駆除剤「レボリューション6%」が発症のきっかけ」との情報。
※『ねこぼんのう 』"めんまねえちゃん"より、フィラリア(犬)予防薬として使われた"セラメクチン"により、
過去3年間で110頭死亡したとの情報。(このデータに関しては、めんまねえちゃんからのコメント参照)
■"Pyrethrins" や"Pyrethroids"とは?
『Pyrethroid/ピレスロイド』とは"除虫菊"に含まれる有効成分の総称で、天然と合成のものがあり、
今日ではピレトリン I (Pyrethrin I) とピレトリン II (Pyrethrin II) を主成分とする6種の化合物の混合物が多く使われている。
昆虫類・両生類・爬虫類の神経細胞上の受容体に作用する神経毒の一種で、哺乳類・鳥類に対する作用は弱いので、
安全性の高い殺虫剤として広く使用されている。『wikipedia-ピレスロイド 』
しかしピレトリン(Pyrethrin)などは、アレルゲンとなることが知られており、
最近では化学物質過敏症の原因物質として、家庭内殺虫剤や建材などの利用が問題視もされている。
また実験動物に対するピレスロイドの毒性も、種差が非常に大きいと言われている。
尚、今回問題となった製品の製造メーカーに対し、アメリカ環境保護庁は警告すると同時に、
一般消費者に向け注意を呼びかけている。
また全米人道協会も販売店に対し、危険な成分を含む製品の情報開示と注意を呼びかけている。
■安全な"ノミ取り製品"はどれ?
チャンネル4の記事で取り上げられた製品の場合、原材料の品質や含有量、混合物に問題があったのかも知れないが、
これ以外にも類似商品は数多くあり、また他の殺虫成分が使用されているものがある。
人間用医薬品や製品と違いペット用は、承認も甘く規制も緩いため粗悪品が出回っているケースも。
たとえ厳しい検査を受けた製品/成分でも、個体により副作用やアレルギーを引き起こす事もあるので、
一概に「これが安全」とは言えない。この記事を読んで、今後ノミ駆除を躊躇する人がいるかも知れないが、
ノミ・ダニに感染して病気になったり、一緒に暮らす人間にも影響が出るほうが、怖いかも知れない。
個人的にはノミ・ダニ駆除/予防を行うことは、健康管理上必須と考えているが、その場合医師と充分相談して欲しい。
言葉を離せない犬や猫、動物達は、身体に異変が起きても伝える事が出来ない。
異変/異常に気付いた時は手遅れという事も少なくないので、我々人間がしっかり見極めてやるしか無いのです。
彼らの健康そして命は、我々に委ねられていることを忘れないで下さい。
なおこちらの記事も前記事同様、リンク/引用/転載は自由とさせて頂きます。
また前記事を紹介/広めて下さった皆さま、そして情報を下さった方々、ありがとうございました。
犬猫達に成り代わりお礼申し上げます。
また前記事を紹介/広めて下さった皆さま、そして情報を下さった方々、ありがとうございました。
犬猫達に成り代わりお礼申し上げます。
『俺は使った事がないで』
ノミがいないから使いませんよ
