昨日キッチンで大活躍した洗剤がまだ余ったので、今日は一階の床と階段に使ってみた。

 

布ソファ・・・まあまあ

キッチン・・・完璧、お見事。

床と階段・・・効果のほどは?

 

我が家は二階建て。一階はタイルで二階はフローリング。階段は一階と同じタイル。

 

このタイルは大理石「風」タイルである。なんちゃって大理石。偽造大理石とも言えるか?

 

マイホーム用の建材を探していたときに本場イタリアの大理石を店で見たことがあるが、目の玉が飛び出るような値段だったので一瞬で却下した。

 

それともう一つ、我が家には使えないと思った理由がある。あまりにツルツル過ぎたことだ。見本を手で触っても実際にその上を歩いてみても、とにかく滑り過ぎて怖かった。

 

かなり前だが転んで足首を捻って一ヶ月のギプス生活を強いられた私は、羹(あつもの)に懲りて膾(なます)を吹く質なので、転ぶことが異様に怖い。滑る、躓(つまづ)く、捻(ひね)る、こけるといった言葉は聞くだけで震えが来る。だから、あの異様なまでにスベスベの本物の大理石は、たとえ私が億万長者だったとしても絶対に自分の家には敷かない。いやでも、表面加工をもう少し粗くすればいいだけなのかな。

 

それはさて置き、うちの床材も表面がツルツルではある。でもあの大理石とは違って、スケートリンクのような恐怖を感じさせるレベルではない。買ったときは白かった覚えがあるが、15年経った今では薄いベージュになっている。

 

この床タイルには二つの長所がある。掃除映えすることと写真映りがいいことだ。

 

人の顔には、化粧映えする顔としない顔がある。素顔はそれほどでもないのに、ほんの少しの化粧で見違えるほど綺麗になる顔。我が家の床タイルはまさにそれで、ほんの少し掃いたり拭いたりしてやるだけで、パッと花が咲いたように明るくなる。掃除のし甲斐がある。

 

そして写真映えする。自分の目で見る床と写真に写った床では輝きも色も全然違う。写真のほうが白くて、ピカピカ光っている。何の加工もしていないのにだ。だから写真の中では、大げさに言えば白亜の宮殿にも見える。

 

その床を、この洗剤で磨いてみた。金属繊維入りスポンジに付けて、特に力を入れずに擦る。キッチンと同じく、こびり付いていたペンキの雫や埃の塊などが楽々と取れていく。一通り擦ったら、固く絞ったきれいな雑巾で洗剤をふき取り、すぐに乾いた雑巾で乾拭きする。同じことを階段でもやる。

 

這いつくばっての作業だ。階段は踏板(ふみいた)だけでなく、蹴込板(けこみいた)と側桁(がわげた)も同じタイルなので、同様に掃除する。

 

 

気分はシンデレラ。だが実際は、上下黒の服で背中を丸めてやっていたので、さながらダンゴ虫だったろう。

 

それを一回やっただけで、ピカピカのツルツルになった。そして、心なしか床全体がワントーン白くなったように見えた。ああ、気持ちいい。

 

一階全部と階段全部となると面積が広いので、とても見栄えがいい。昨日のキッチンとは違って、家中がいっぺんに明るくなった。

 

※メキシコのスペイン語※

床タイル・・・Piso

壁・天井タイル・・・Azulejo

大理石・・・Mármol

階段・・・Escalera

シンデレラ・・・Cenicienta