アメリカのジェレミー・レナ―という俳優が除雪車に引かれてけがをした。というニュースで彼の写真を見たとき、「あっ、弓の人だ」と思った。

 

 

私はアメリカのヒーロー物って全然好きじゃない(はっきり言えば嫌い)んだが、夫は大の大好きで、毎晩何かしら見ている。それで門前の小僧よろしく、私も「アベンジャーズ」やら「ジャスティス・リーグ」やらを齧ったりしている。

 

それで、彼の写真を見たとき「弓矢の名人」だということはすぐわかった。エッヘン。

そして役名はスペイン語のFlecha Verdeだと思った。だが、どの出典の記事を見ても「ホークアイ」としか書かれておらず、「おかしいなぁ、そんな筈はないんだがなあ。記事が全部間違ってるのか?」と混乱した。そんな訳ないんだが。

 

 

どうも釈然としないので調べてみたら、間違っていたのは私の方だった。ハハハ。グリーン・アローは別の会社の弓の名手だった。

 

 

ホークアイはマーベルの、グリーン・アローはDCコミックスのヒーローだった。ああ、ややこしい。これって、ジャンプとマガジン、りぼんとなかよしのようなもんかな。

 

それはともかく、ここで書きたいのは言葉の威力と言葉を知っていることの強さである。

 

事故が起きたのは「ネバダ州のリノ市」だという。これ、日本語で読んだときには何の思いも沸かない。ところが、英語(もっと言えばスペイン語)の記事を読めば、瞬時に「雪が降る、寒くて白い町の景色」が脳裏に広がるのだ。そこで除雪車に引かれたのだから、その光景が尚更はっきりと目に浮かぶ。

 

なぜなら、州の名前のネバダはNevadaと書き、スペイン語で「雪に覆われた」という形容詞ともとれるし、「降雪」という名詞ともとれる。更に、市の名前のリノはRenoで、スペイン語で「トナカイ」の意味だから。つまり、事故が起きたのは「雪降り州のトナカイ市」というわけ。

 

 

スペイン語ができる人なら誰でも瞬時に広がる脳内イメージ。でもそうでない人には、単なる「音」でしなかいネバダ州のリノ市という言葉。

 

これだから、言葉は楽しい。言葉ができることは強い。