母親を殺され、拉致され、粗末な場所で孤独で窮乏した生活を強いられる | チロ・ツグミ・メリー・マフユと 動物問題 ~ ヴィーガン ~

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愛猫チロとツグミ、愛犬のメリーと暮らしています。
主に、動物問題について書き記します。
超偏食&料理経験なしでしたが、畜産の悲惨な実態を知ってから、ヴィーガンになりました。

以下は、海外のドキュメンタリー写真家「Raffaele Petralla」さんによる投稿です。

 

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タイのココナッツ収穫におけるマカクの搾取を調査した新作『Chained by coconut』より。
この作品は、スイスの月刊誌『@nzz』の表紙を飾り、同紙の一面を飾った。



1歳半のマカクは、ココナッツ収穫サルの訓練センターで、

トラックのタイヤを木にくくりつけて作った粗末なシェルターに鎖でつながれて座っている。

 

この施設には現在40頭のサルが飼育されている。

 

そのうちの何頭かは、ココナッツ収穫の訓練を受けるために農民がここに連れてきたものだ。

 


また、密猟者にジャングルで誘拐され、通常は捕獲のために殺される母親から奪われて、

売買されるために飼育・訓練されているものもいる。

 

調教されたオナガザルの値段は、年齢と性別によって異なる。

 

訓練された2歳くらいの若いオスは30,000バーツもする。


施設内には多くの動物がいるにもかかわらず、それぞれの動物は他者との社会化の可能性もなく、世捨て人として暮らしている。


 

鎖の長さによって、動物たちは互いに接触したり交流したりすることができず、孤独で窮乏した生活を強いられているのだ。

 

クロン・ノイ村。スラタニ県。タイ。


©Raffaele Petralla

www.raffaelepetralla.com

 

****************引用終***************

 

 

 

マカクとは、簡単に言うと「猿」のことです。

正確には、ニホンザル・アカゲザル・カニクイザルなどのオナガザル科マカク属のサルの総称を表すようです。

 

猿たちが、短い鎖に繋がれたり、ココナッツ収穫のために調教されている、とあります。

野生のサルたちが人間たちによって拉致され、時には密猟者に母親を殺された上で拉致され調教される、とあります。

 

 

以下は、PETAも引用していた猿の調教の風景です。

 

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1歳にも満たない幼いマカクは首を鎖でつながれ、

ココナッツの収穫に必要な典型的な状況や行動をトレーナーから与えられた課題として遂行させられる。


学校は一般にも公開され、訓練は観光アトラクションとして販売されている: 


この場合、サルはロープの結び目をほどけるように教育された後、

観客にココナッツを回転させてトレーナーの手から引き抜く方法を学んだことを示す命令に従わなければならない。

 

ココナツ収穫サル訓練センター、クロンノイ村。スラタニ県。タイ

 

****************引用終***************

 

 

 

1歳未満の子供の猿が、首を吊り上げられ、ココナッツを収穫するための調教をされます。

この調教風景はアトラクションとして一般公開され、調教施設の利益となっているようです。

 

 

このように、タイでは、ココナッツ収穫のために、猿を利用する業者がいくつか存在します。

 

↓PETAが公開した2つの動画をご覧ください。

 

 

 

以下、詳しく解説します。

 

ココナッツは、ココヤシの木から収穫されます。


 

ココヤシは10m~30mの高さまで成長します。

 

ココナッツを収穫するには、この高さを登るか、道具を使うなどして収穫しなければなりません。

 

そのため、タイの一部の農場では、野生の猿の赤ちゃんを違法に捕獲したり、繁殖を行い、

 

木を登ってココナッツを収穫するように調教を行います。

 

 

 

調教は暴力や餌のコントロールで行われます。

 

そして猿を奴隷にし、自分達は楽をしてココナッツを収穫して、金を稼いでいるのです。

 

 

 

 

 

猿たちは、ココナッツ収穫時以外は、

不衛生で、本能を満たす物が何もない場所で、鎖につながれて過ごします。

 

 

 

 

 

 

 

stillavegan

 

彼らは死ぬまで、一生この生活を過ごします。

死ななくとも、病気になったり、歳をとって生産率が落ちたりして、用済みになった場合は殺されるのでしょう。

 

 

絶滅危惧種の猿まで拉致しているようで、生態系にまで悪影響を与えています。

 

 

ココナッツミルクは植物性なので、牛乳よりも倫理的な選択ではありますが、

タイ産のココナッツミルクに関しては、牛乳と同様に残酷な選択となります。

 

 

こちらのページによると、猿を使わなくても効率よく収穫する方法があるそうです。

 

紹介されているのは、道具を使って収穫する方法と、

 

人間が木を登って収穫する方法。

猿よりもはるかに効率的に収穫できると主張されています。

 

これが本当であれば、猿を使っている農場は、自分達が楽をするためだけに猿を使役しているということになりますね。

 

リンク先では、300超の農園を見てきたが、猿を使った農場は1度も目にしたことがないとあります。

 

産業に関わっている人たちが、こういう印象操作をすることはよくあって、

専門家の言う事だから正しい! と信じ込んでしまう人が多いんですが、

この人たちも結局一部のものだけ見て判断しているだけなので、実は分かってないんですね。

 

タイのこれだけの地で、猿の使役が目撃され、証拠映像が撮られているわけです。

 

タイの一部では、こうして悪しき慣習として根付いてしまっているわけです。

 

 

タイの商務相は、あくまで収穫のための猿の利用は否定していますが、観光業のための猿の利用は認めています。

 

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タイでココナッツの収穫にサルが利用されているとして、イギリスなどで不買運動が広がっているというニュースがありました。

 

アメリカの「PETA」という動物愛護団体が、タイの複数のヤシ園を訪ねて撮った動画が7月初めにSNSなどで紹介し、不買を呼びかけたことが発端です。

調教されたサルが首輪を付けられ、木に登ってココナツを落としたり、狭いオリの中で暴れたりする様子が映っています。

1日に最高1,000個もココナッツを取らされ、抵抗すれば犬歯を抜かれたりすると書かれています。

 

PETAによる動物虐待の指摘を重く見たイギリスのスーパー大手が、相次いでココナッツ関連製品の販売停止を決めたそうで、これに対してタイの業界団体は「サルは大切な家族」として反発。

 

タイの商務相は「観光用にココナッツをサルに取らせることはあるが、収穫には使っていない」と話しています。

 

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全ての猿が観光業だけに利用されていると主張されたところで、そんな都合の良い話はないでしょう。

 

実際に、猿を収穫に利用する農家の映像がバッチリ撮られてしまっています。

つまり、タイの商務相は嘘をついています。


 

そして以下は、猿を利用したココナッツ農家を、日本のメディアが取り上げたときの映像です。

 

 

農家は、虐待せず、大切に飼育しているとアピールしています。

 

 

 

動物利用産業では、よくある手法です。

 

畜産農家たちも、牛や豚は家族だと言いながら、裏では悲惨なことを行っているでしょう。

動物利用者側は、表の顔と裏の顔は全く異なります。

 

動画の人は一見優しそうに見えますが、実際はこの人は

野生から拉致してきた赤ちゃんの猿か、母猿に無理やり繁殖させた猿を利用しているんですよ。

 

この時点でどんな正当化も不可能です。

 

そして、その猿がココナッツを収穫するように調教しているのです。

動物の調教には必ず暴力が付き物です。

メディアが来ている時に、わざわざ暴力シーンを見せるわけがありません。

 

休憩時間もあるなどと言いますが、仮にそれが本当だったとしても、

前提として猿は、この人のためにココナッツを収穫したいなどと思っていません。

 

この人が、拉致してきた猿、繁殖させた猿を奴隷として働かせていることに何ら変わりないわけです。

 

いくら表側の飼育環境が良かろうと、誰かが来たときだけ快適さをアピールし、裏ではつなぎっぱなしの可能性は大です。

 

 

そして、果たしてこの猿たちは、終生飼育されるのでしょうか?

 

年老いて利用価値がなくなって、代わりの猿を仕入れても、殺さず飼育し続け、餌をあげ続け、長生きでいるようにするでしょうか?

商売である以上、そんな事は不可能でしょう。

 

動物利用者側は、都合の悪い部分は絶対に明かすことはありません。

どれだけ表側をアピールしても、裏側は誰にも分からないのです。

 

もし仮にこの人が大切に育てていようと、終生飼養していたとしても、大切に育てない人も多くいます。

それが人間というものです。

私は大切に育てているから、一部の虐待は容認しろ、と主張しているのと同じです。

 

 

タイ市民は虐待を否定とあります。

特に、何も考えていない人や、恩恵を受けている人はそりゃそう言う人もいるでしょう。。

 

これって日本人も同じですよ。

日本は追い込み猟が話題になった当初、日本人はイルカへの虐待を肯定していましたか?

よく分からないけどメディアで追い込み猟は伝統だと言っていたから、そうだと思い込んでいた人が大多数でしょう。

 

今でも追い込み猟は伝統だとか、思い込んでいる人がいっぱいいますよ。

もっと言えば、水族館が虐待施設だと理解している人ってどれくらいいます?

 

身近なもので言えば、番犬として犬を外でつなぎっぱなしの日本人たちは、自分達が犬を虐待していると肯定しますか?

番犬を使っていない人も、昔からそういうもんだし、人間の役に立つし別にいいんじゃない?、っていう人も大多数でしょう。

 

盲導犬を虐待と考えられる人って、日本人に一体どれくらいいます?

 

市民の否定する声とか、全然意味がありません。

しかも、その否定している人達が映っていない始末です。

TBSが印象操作を行っている可能性もあり、そもそもこの動画自体が業界から依頼があって、ビジネスとして都合の良いものを流している可能性があります。

 

最後には、トリュフを取るのに豚を使用するのは良いのか、と言った論点のすり替えを行っています。

 

今はココナッツの猿の話をしているわけですから、その話をすべきですし、

ココナッツの猿の利用を反対している人は、トリュフの豚の利用も、トリュフ犬の利用も反対しているでしょう。

 

猿を虐待していないと主張したいのであれば、ココナッツ収穫時の猿の利用をやめればいい話です。

非常に簡単な話。

 

俊敏にココナッツを取れるような状態にしておきながら、

利用していません、伝統だから観光の時だけ見せています、というのは都合が良すぎます。

 

 

Raffaele Petrallaさんや、PETAによって暴露された農場は、すべてタイの農場になります。

 

ですので、タイ産のココナッツ製品は、買わないようにしましょう。

 

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