猫の肥大型心筋症 | チロ・ツグミ・メリー・マフユと 動物問題 ~ ヴィーガン ~

チロ・ツグミ・メリー・マフユと 動物問題 ~ ヴィーガン ~

愛猫チロとツグミ、愛犬のメリーと暮らしています。
主に、動物問題について書き記します。
超偏食&料理経験なしでしたが、畜産の悲惨な実態を知ってから、ヴィーガンになりました。

※ 今回は動物問題ではありません。

 

 

我が家には2匹の猫がいて、そのうちの1匹が、キジトラ猫のツグミちゃん(♀)です。

 

ツグちゃんは、子猫の頃に、保護団体の方から譲渡していただきました。

写真は、我が家にきてすぐ、生後1か月のツグちゃんです。

 

2016年5月に我が家にきましたので、今6歳です。

おそば?

 

室内飼いをして、問題なく元気に育っていました。

ヘッドロック

 

 

 

ところが、1週間ほど前。

ツグちゃんが、突然 元気がなくなり、体温もかなり低いように感じましたので、

その日のうちに病院へ連れていきました。

 

血液検査をしたところ、ALT、AST値が異常に高い数値でした。

急性肝炎ではないか、とのことです。

 

急性肝炎の原因は、食生活や異物・毒物の摂取、ウイルスや細菌感染、糖尿病などの基礎疾患に起因するもの、腫瘍や外傷、薬剤によるものなど、様々なものがあり、はっきりとは分からないそうです。

 

キッチンハイター、アロマオイル、アルコールを口にしてしまうとなるそうですが、

うちには、キッチンハイターとアロマオイルはありません。

消毒用アルコールはありますが、容器に入っていますので、口に入れようがありません。

 

液体関係は、やたらめったら舐めたりする子ではないので、考えにくいです。

逆に虫を見つけると、何でもかんでも口に入れてしまいます。

 

 

 

2日目も引き続き、元気がなく、餌をあまり食べず、体温が低いので、病院へ。

 

すると昨日と比べて、体重が増えすぎていることが発覚します。

餌の量が少ないのに、これだけ増えるのはおかしい、とのことでした。

 

エコー検査をすることになりましたが、その日はひとまずお腹だけ検査しました。

お腹は特に異常なし。

 

 

 

3日目も元気がなく、餌を全く食べなくなってしまい、病院へ。

ツグちゃんを病院に預け、全身エコー検査をしました。

 

すると、すい臓にも明らかに異常がある様子、おそらく膵炎、と言われました。

 

肝臓だけでなく、すい臓まで・・・。

 

 

しかもその日、病院から連れ帰ったところ、呼吸がおかしい・・・。

呼吸の回数が多いのに加え、鼻からシュッシュッという音がして、とても苦しそうでした。

 

最初は、病院へ毎日行くことで、過剰なストレスでも感じているのかと思いましたが、時間が経っても全くおさまりません。

 

元気がなくなってからというもの、いつも以上に喉をゴロゴロ鳴らすようになっていたツグちゃんでしたが、

この日は、全く喉を鳴らさないようになりました。

かなり苦しいようです。

 

 

4日目も、朝一で病院へ。

エコー検査の結果、胸水が溜まってきているとのことでした。

これは、昨日の検査の時点では見られなかったそうです。

 

胸水が溜まる原因は、様々あるそうですが、これまでの診断の結果、

消去法で、「心臓に問題がある」のではないか、と言われました。

 

肝臓、すい臓に加えて、心臓まで・・・。

まだ6歳。

ショックは大きいです。

 

ひとまず胸水を抜いてもらい、心臓病の検査をするために血液を採取することになりました。

そして、点滴や炎症をおさえる注射などを打って、その日は帰りました。

 

しかし、胸水を抜いてもらったものの、呼吸は全く落ち着く様子がありません。

おそらくツグちゃんは、昨日も、この日も、苦しくて眠れていません。

 

 

 

5日目。

元気は全くなく、普段注射などは全力で抵抗するツグちゃんですが、抵抗する元気もなくされるがままです。

 

呼吸が全く落ち着かないので、ツグちゃんはひとまず酸素室へ入ってもらうことになりました。

 

 

その日の夕方、面会へ。

 

私の姿を見ると、一声だけ鳴きましたが、それからはずっとこの体制で寝たままでした。

 

呼吸はあまり変わっていませんでしたが、やはり酸素室の方がかなり楽そうだ、とのことでした。

 

次の日が休診日ともあり、迷いましたが、

このまま家へ帰っても、床へ ベタっとへばりつきながら、苦しそうに呼吸を繰り返して、眠れない夜を過ごすだけになります。

 

なので、ツグちゃんには、入院して酸素室へ入り続けてもらうことにしました。

 

残念ながら、心臓病の血液検査の結果は、この日は出ず。

 

 

 

6日目。休診日。

 

 

 

7日目。

これ今日のことです。

 

検査の結果が出ました。

明らかに、心臓に異常がある、という結果でした。

 

さらに、入院中にエコー検査をして心臓を見たところ、心臓の筋肉が異常に大きいと言われました。

これで病名が確定しました。

 

 

病名は「肥大型心筋症」。

 

 

****************引用****************

 

心筋症とは、心臓の筋肉である心筋に異常が出る病気で、その中でも肥大型心筋症では左心室の筋肉が分厚くなります。


心臓は心筋の拡張と収縮を繰り返すことで、全身に血液を送り出すポンプのような働きをしています。
しかし、肥大型心筋症では心筋が分厚くなってしまうことで心室が狭くなり、心臓がうまく膨らめず、十分な血液を送ることができなくなります。

・見た目には健康な猫の15%で認められたという報告があり、とても高い有病率です。
・発症年齢も3ヶ月から17歳と幼齢から高齢の猫までとても幅広いです。
・短毛の雑種猫に多いと言われ、次いで長毛の雑種が多く、

 メインクーン、ラグドール、アメリカンショートヘア等純血種にもよくみられます。
・性別は雄に多いと言われています。

 

 

初期の症状はわかりにくく、33~55%が無症状という報告があります。
悪化すると、徐々に活動性の低下などの症状が出始めますが、ゆっくり進行する場合は気づかれないことが多いです。
重度に心不全が進行すると呼吸が速くなる等の症状がでることがあります。

 

また、動脈血栓塞栓症という症状が突如発症することがあります。
猫の動脈血栓塞栓症は後ろ足に詰まることが多く、強い痛みを伴います。
血栓が詰まった箇所よりも下流では血が巡らなくなるため、麻痺が出る、足先が冷たくなる等の症状が特徴です。

 

 

残念ながら、肥大型心筋症そのものを治癒させる方法はなく、内科的な対症療法が中心となります。
A~Dまでのステージごとに、治療、もしくは経過観察が推奨されています。

・Stage A:現在心筋症に罹患していないが心筋症に罹患する素因がある


 →治療不要


・Stage B:心筋症に罹患しているもののうっ血性心不全や大動脈血栓塞栓症が未発生


 B1:左心房サイズが正常~軽度拡大  
  →基本的に投薬なしで経過観察。年1回以上の心臓超音波検査


 B2:左心房サイズが中程度~重度拡大
  →動脈血栓塞栓症のリスクがより高ければ抗血栓療法を行う


・Stage C:うっ血性心不全や動脈血栓塞栓症が現在もしくは過去に発生


 急性期:肺水腫や胸水貯留 → 入院下で利尿剤や強心薬で治療。胸水があれば抜去し、必要に応じて酸素給与等行う
 慢性期:重症度に合わせた利尿剤の使用


・Stage D:うっ血性心不全が難治性


 →利尿剤の変更、強心薬の使用を考慮

治療への反応は様々で、シンプルな内科療法のみで寿命を全うできる子もいれば、若齢でも急速に進行してしまう子もいます。

 

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「肥大型心筋症」とは、心臓の筋肉が分厚くなって左心室が狭くなり、血液を全身に巡らせることが困難になる病気。

 

左心室が狭くなることによって、左心に血液が鬱滞(うったい)し、左心内圧が上がります。

 

左心内圧が上がっても、ある程度までは心臓や肺機能の適応がなされ、症状を伴うことはないそうですが、

病状の進行とともに代償機構が破綻すると、

左心房に鬱滞した血液が心臓や肺の血管内にとどまっていられなくなります。

 

これが、うっ血性心不全

 

猫の左心不全では肺水腫だけでなく、胸腔内 かつ 肺の外へ水が染み出す「胸水貯留」を高頻度に認める、とあります。

 

ツグミの胸水が溜まったのは、うっ血性心不全が起こったからだと思われます。

 

 

おそらく、ツグミは以前から、肥大型心筋症だったと考えられます。

筋肉が太くても、機能に問題はなく、無症状で生活できていました。

 

ところが、今回の肝炎や膵炎がきっかけで、心臓に負担がかかり、今回、肥大型心筋症による症状が表に出てきたのではないか、とのこでした。

 

 

ツグちゃんは、うっ血性心不全が起こりましたので、肥大型心筋症のステージCにあたるようです。

 

・Stage C:うっ血性心不全 や 動脈血栓塞栓症 が現在もしくは過去に発生

 

急性期:肺水腫や胸水貯留 → 入院下で利尿剤や強心薬で治療。胸水があれば抜去し、必要に応じて酸素給与等行う

 

この急性期に書かれていること、利尿剤の使用、胸水を抜く、酸素供給、全部やりました。

 

 

ツグミは6歳ですので、若いというほどではないのかもしれませんが、高齢というほどではありません。

しかし、肥大型心筋症は、どんな若い猫でもかかるそうです。

 

 

2日間の入院を終え、点滴を最後にし、心臓の薬をもらい、ツグちゃん帰宅。

 

幸い、呼吸は落ち着き、喉をゴロゴロ鳴らしています。

餌も食べ、少しだけ元気を取り戻したようです。

 

さすがに、ツグちゃんはまだ6歳ということもあり、これまで何の問題もなかったことで、自分の中で覚悟が全くできておらず、焦りに焦った1週間でした。

 

 

ステージCの説明欄には、もう1つ、「動脈血栓塞栓症」と書かれています。

 

これが肥大型心筋症の中で、最もまずい症状になります。

 

****************引用****************

 

動脈血栓塞栓症は、心筋症の血流の異常などで血栓が形成され、それが動脈に詰まることにより起こります。

 

動脈血栓塞栓症では、猫にとってかなり強い痛みを伴います。
心筋症の治療中に起こることもありますし、心筋症が分かっていない状態で動脈血栓塞栓症になることもあります。

動脈血栓塞栓症は、治療中も含め、DICという末期的な症状や高カリウム血症といった危険な状態になる例もみられます。

※DICとは、播種性血管内凝固症候群(はしゅせいけっかんないぎょうこしょうこうぐん)ともいい、小さな血栓が形成され、全身の細い血管に詰まる状態

足に血液を送る流れが止められるので、それが改善されるか、他の回路が作られないと、足が壊死していくことになります。
神経障害も同時に起こり、足を動かせなくなります。
ただ、血栓が詰まっても、足はわずかに動くこともあり、猫によって、または足によって重症度が異なることがあります。

動脈血栓塞栓症では、肥大型心筋症を患っていることが多く、
肺水腫
胸水
不整脈
などの状態になっていることもあります。

 

動脈血栓塞栓症では、明確な治療法は確立されておらず、いずれの方法も治療後の急変や突然死の可能性が常にあります。


動脈血栓塞栓症は、致死率も高く、非常に強い痛みや苦しみを伴うので、猫の状態からの経過の予測や治療の経過によっては、安楽死も選択肢に挙がることがよくある厳しい疾患のひとつです。


命はとりとめても、足への血流が回復せず、壊死していくと、断脚が必要になります。


治療を続けていても、回復後の再発率は約2割から半数という報告もあります。

 

心疾患を持っている場合は、生涯その治療と血栓形成を抑制する治療(投薬)を行います。

 

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血栓ができて、動脈に詰まり、激しい痛みを伴い、

下半身麻痺になったり、突然死することもあり、

断脚や安楽死の決断が必要になることもあるようです。

 

 

これからどうなるかは様子見ですが、今後は片時も目が離せないこと、覚悟を持っておいた方がいい事は確定しました。

 

元気だった頃のツグちゃんは戻ってくるのだろうか。

 

 

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