9/11。
追い込み猟により、かなり多くのイルカ達が追い込まれました。
コビレゴンドウというイルカの群れでした。
その数は、なんと40頭です。
しかもそのうち、3頭は子供。
子供がいるため逃げるスピードが遅くなり、追い込まれてしまったのでしょう。
さらに、このコビレゴンドウの群れには、2つの希少種がいることが明らかになりました。
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今回捕まってしまったコビレゴンドウは、実は、
今研究が行われている最中の2つの亜種が1つの群れに交じっている希少な例です。
1種は頭の形が丸い「シホ」というタイプ。
もう1種は頭の形が四角い「ナイサ」というタイプです。
(※2つの種が明確に異なる亜種である事が判明したのは2019年の事です)。
太地で捕獲されるコビレゴンドウは、以前にもこの2種が混同していた時がありました。
しかし、この2種は、たびたび混同して捕獲されますが、実は生息域が異なっています。
また、鯨類の頭部の形の違いは、潜れる深度の違いや潜水時間の違いとも直結している場合が多く、2つの種類を同じ「コビレゴンドウ」として纏めるのは乱暴だと言わざるを得ません。
それぞれが太平洋の日本の近海にのみ生息している亜種である事から、それぞれの生息数も非常に少ないと思われます。
また、コビレゴンドウは「家族」で30頭以上の群れを作り、行動しています。
もちろん繁殖期などには、他の群れと合流する事もあり、群れが大きくなる事もありますが、群れは基本的に家族で構成されています。
ですから、これらの中から、水族館に販売する個体を搾取したり、屠殺して食肉にするなどした場合、すべてを殺害もしくは捕獲せず、一部を逃がす事になった場合は、家族構成と、その後の動向・行動に大きな影響を及ぼす可能性があります。
もちろん、研究が進んでいない2種のコビレゴンドウを、群れごと全て殺害するなど以ての外です。
先程から繰り返し記しているように、この2つの亜種のコビレゴンドウの研究は、日本ではあまり進んでおらず、2000年代に入ってからサンプリング等が行われていますが、行動範囲や生息数など、全く解明されていません。
ですから今期、101頭の捕獲枠が設けられているコビレゴンドウですが、「シホ」タイプと「ナイサ」タイプが混同して101頭という捕獲枠の設定自体が杜撰(ずさん)であり、
それぞれが亜種であるので、別々に考えるべきですし、それぞれの生息数を調査するべきです。
つまり、「シホ」タイプであろうが「ナイサ」タイプであろうが、101頭というようなイイカゲンな「捕獲」および「屠殺」は断じて行うべきではありません!。
※LIAが太地で見ている限り、太地近海では、「ナイサ」タイプの方が「シホ」タイプに比べ、明らかに数が少ないです。
これが回遊域や生息域の違いなのか?、季節的なものなのか?分かりませんし、
学術的にも、どのように2種に分かれたのか?、もともと別の種であったのか?、エサを捕獲する海域や深度が異なるのか?、性別と2つの種の相関性はあるのか?、などなど、全くわかっていないのです。
これは、今回のコビレゴンドウに限らず、ツノシマクジラという新種の鯨が1998年に発見されたことなど、海洋の多くの種で新種が見付かっており、人間が無知なだけであり、自然界にはまだまだ知らない事が沢山あるのです。
特に海洋は、新種の宝庫と言えるでしょう。
にも拘らず、今回のような杜撰な捕獲や殺害はずっと繰り返されてきました。
目の前でそれを見ている筈、知っているはずの漁民が、いかに、いい加減であるか、また、種別の管理や個体数の把握、水産関連の法律を所管している水産庁が、いかに、いい加減であるかがわかります。
水産庁がこれら全般を管理できていないのでこのようなイイカゲンな「捕獲枠」の設定になるのです。
つまり、今回捕獲されている「コビレゴンドウ」は、すべて放獣すべきであり、捕獲も殺害も行うべきではありません。
これは単に「かわいそう」という感情論だけではなく「どうぶつの権利を守るべきだ!」という倫理的な話しだけでもなく、
きちんとした生態の理解と把握のためにも、すべてを放獣すべきです。
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一応1年間で捕獲してもよいイルカの数というのが、水産庁によってきめられており、それを捕獲枠といいます。
コビレゴンドウは101頭となっています。
しかし、この捕獲枠というのはすごくいい加減で、これを破ったところで罰せられることはなく、漁師が枠を増やしてほしいと意見すれば簡単に書き換えられてしまうようなものなのです。
これは水産庁が漁師に頭が上がらなかったり、無知であったり、やる気がなかったりするためです。
コビレゴンドウの亜種であるシホやナイサは、まだ分かっていないことが多い希少種であり、
イルカは群れによって生活する生き物であることから、数頭殺しただけでも群れに悪い影響を与えてしまうため、この群れは1頭も殺すべきではなく、全頭リリースするべきである、という話です。
このイルカ達は、この日、この狭い領域の中で、1日中 放置されました。
彼らは全員助かったのでしょうか?
9/12。
画像の下の方にグレーのシート、その上に黄色のシートがあるのが分かると思います。
このグレーのシートはテントの屋根のようになっており、この下で、イルカが殺害されます。
グレーのシートの屋根は普段はありませんが、殺すときだけ屋根をつけます。
殺すところを活動家に見られないようにするためです。
すなわち、殺すシーンが広まってしまうと困るので、隠しているというわけです。
彼らはこれを文化などと言いますが、隠さなければならない文化なんて聞いたことありますか?
やましいことがある証拠です。
そして黄色のシートは何か。
これは、殺したときに出る血を、海に流れないようにするためです。
これも、真っ赤に染まった血の海を活動家に見られないようにするためです。
これらが用意されたということは、イルカ達は殺されるということです。
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昨日、沖合い10km辺りから太地町の入り江に追い込まれ、囚われていたコビレゴンドウの群れは、恐怖と不安のなか、身を寄せあい一夜を過ごし、
夜が明けると共に再び猟師が現れ、ボートでさらに入り江の奥のグレーシートの下に追い込まれました。
そこに太地町立くじらの博物館のイルカのトレーナーが現れ、一部のイルカにタグ付けをした後、必要ないと判断された、12頭のコビレゴンドウが屠殺されました。
猟師とトレーナー達の笑い声が響きわたるグレーシートの下から、殺されたイルカたちの血が流れ出し、入り江が赤く染まりました。
殺されたイルカたちは尾をロープで縛られ、船に繋がれ運ばれて行きますが、まだ完全に死んでいないイルカは息もできず、苦しくバタバタと最後の力を振り絞り、運ばれながらもがいていました。
死体となったイルカともがき苦しんでいるイルカたちが、残されたイルカたちの目の前を通り過ぎ、肉となるために解体する場所に運ばれて行きます。
そして、今回捕獲された40頭の内28頭がまだ入り江に囚われたままです。
こどものイルカ3頭は、それぞれのお母さんにピッタリとくっつき泳いでいます。
昨日まで一緒に海を泳いでいた家族や仲間たちが、目の前で殺され、苦しみもがき、死体となって運ばれて行く姿を見たイルカたちは、更なる恐怖と悲しみのなか、今もなお、囚われています。
残された28頭が、明日どうなるかわかりません。
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1日放置したあげく、仲間の目の前で、12頭のイルカたちが殺されました。
そして、残りの28頭は、またこの日、放置されました。
そして、昨日9/13。
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LIAがイルカ(鯨類)の活動を始めて10年。
太地での活動を始めてから6年が経ちましたが、2日前に太地町の入り江に追い込まれた「コビレゴンドウ」の群れに対する虐殺は、中でも、かなり酷い状態でした。
追い込まれたのは「シホ」タイプと「ナイサ」タイプの混合家族で、合計40頭。
シホタイプと、ナイサタイプが「コビレゴンドウの別々の亜種」である事が判明したのが2019年。
しかし太地では2019年-2020年のシーズンも14頭を捕獲し、44頭を殺害した。
血が入江全体に広がり、活動家に、その凄惨な現場を撮影させない為に、黄色い防血シートを張っていた。
今回も、この時と同じように、海が血だらけになり、猟師とダイバーたちは、血の海の中を泳ぎながら、コビレゴンドウを捕まえ、次々とグレーのシートの下に連れ込み、殺害していた。
2日間で合計28頭が殺害された。
さかさまにひっくり返り、恐怖で痙攣している子どもたち、岩にぶつかり出血している個体多数。
息絶え絶えで頭を水上に上げる力も弱い個体複数。
黄色い防血シートのキワでパニックになり、暴れる個体もいた。
グレーのシートの下で殺される際の苦痛で暴れて血が泡立ち、その血が徐々に入江に広がっていった。
とにかく地獄のような状況だった。
それ以外の言葉が見付からない。
3日目の今日、11時35分、タグを付けられた個体を中心に、リリース作業が始まった。
入江に追い込むよりも、追い出す方が難しい。
案の定、今日の追い出しも、途中で群れが分断し、母親とその子どもが湾内に取り残され、群れは沖まで出て行った。
猟師たちは、この親子も追い出そうとしていたが、グルグル回ってしまい、私は途中で見失ってしまった。
3日間、何も食べておらず、家族が目の前で28頭も殺害されたパニック状態の中、再び追いかけてくる漁船の恐怖。
取り残され、群れから逸れてしまった、この親子が数キロ離れてしまった群れに簡単に合流できるとは思えない。
群れで生きているどうぶつは、群れから逸れ、孤立した状態で長く生きることは困難である。
今、私達がこうしている間も、母親と子どもは家族である群れを探し、泳ぎ続けているだろう。
仮に、合流出来たとしても、40頭が12頭まで減った状態で、この家族が、今後どうなるかは、まるで分らない。
ため息がで、懺悔と憤りの気持ちが繰り返すばかりである。
人間社会は、なぜこんなに狂気に満ちているのだろうか?
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再びイルカ達が16頭殺されました。
合計28頭のイルカを虐殺した猟師たちは、残りの12頭を海にリリースすることにしたようです。
もちろん、これはイルカ達のことを思って、とかそんな理由ではありません。
これ以上食肉にしても在庫を抱えるだけになってしまうとか、タグをつけていることから後で追跡を行うためとか、調査をするためとかそういった理由でしょう。
なんしか動物を利用する人間は、慈悲を持つといった 金にならないことは一切やりません。
そんな感情があるならこんな仕事やってませんから。
9月1日から始まった追い込み猟。
9月1日にも7頭が生体販売用として捕らえられました。
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解禁早々、7頭のハンドウイルカが生体販売用に捕獲された。
捕獲された7頭のイルカは、イケスに入れられ、調教されてから世界中の水族館に販売されます。
1頭当たりの単価は、末端価格で450万円~650万円です。
そもそも、和歌山県太地町のイルカ猟「鯨類追込み網漁」は「生態展示(生体販売)」する為に、1969年に始まった新しいビジネスです。
開始されてからまだ52年しか経過していません。
よく「イルカ猟は伝統だ」とか「文化だ」と勘違いされますが、それは「突きん棒猟」のことであり、追い込み猟は生体販売が主たる目的です。
例えば、2019年に太地町で捕獲されたイルカ998頭の内「突きん棒猟で 24頭捕殺」「追込み猟で 974頭捕獲」です。割合として、全体の97%が生体販売可能な追い込み猟で捕獲され、最初から食用目的で捕獲しているのは、わずか2.4%しかありません。
この事を、きちんと認識してください。
ではなぜ、イルカ猟が行われているのか?
それは、あなたが水族館の愛好者だからです。
水族館の建設や運営はビジネスであり、社会教育ではありませんから。
儲かる(利益が出やすいどうぶつ達)をメインに集められます。
どうぶつ園なら「パンダ」「ゾウ」「ホッキョクグマ」「ペンギン」「トラ」「ライオン」「キリン」などです。
水族館なら「イルカ」「シャチ」「サメ」「クリオネ」「クラゲ」「メキシコサラマンダー(ウーパールーパー)」などです。
これらは全てビジネスです。
生体販売ビジネスです。
水族館やどうぶつ園で見世物にされるどうぶつ達は、全て自然界の中から、ムリヤリ捕獲されています。
中には、狙った個体を捕獲する為に、群れの中の他の個体を殺してから捕獲します。
これが、どうぶつ園と水族館に連れて来られる経緯です。
これでもあなたは、イルカショーを見に行きますか?
これでもあなたは、どうぶつ園の鉄とコンクリートの檻に監禁されているどうぶつ達を見て笑いますか?
それは、何も悪い事をしていないのに「監禁されて、死ぬまでそこから出してもらえない「命」を見て楽しむ行為」です。
死んだら、産業廃棄物として燃やされ、燃え残った骨は、道路の建設や埋め立てなどに使われます。
これが太地町の現実です。
※イルカ猟は毎年、9月1日~2月28日まで、毎年行われ続けています。
※今年の捕獲枠(殺害枠)は、1849頭です。2月末まで毎日行われます。
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9月10日にも5頭が追い込まれ、食用として殺されました。
9月1日からわずか2週間。
追い込まれたイルカ 52頭。
うち、生体販売用のイルカ 7頭。
食肉用に殺されたイルカ 33頭。
リリースされたイルカ 12頭。
追い込み猟は、まだ5か月半続きます。
水族館に行くのをやめない限り、イルカの大虐殺はまだまだ続きます。
9/14 ブルーコーブデイ