鳥肉料理が、あなたの食卓に上るまで | チロ・ツグミ・メリー・マフユと 動物問題 ~ ヴィーガン ~

チロ・ツグミ・メリー・マフユと 動物問題 ~ ヴィーガン ~

愛猫チロとツグミ、愛犬のメリーと暮らしています。
主に、動物問題について書き記します。
超偏食&料理経験なしでしたが、畜産の悲惨な実態を知ってから、ヴィーガンになりました。

肉を食べるということがどういうことなのか。

 

すべてがここに詰まっています。

 

 

 

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年間一人当たり30Kgの家畜の肉を食す現代。

その30Kgの食肉のうちの、およそ半数近くがニワトリの肉です。

 

輸入肉も含めて一人当たり、年間に食べられている「鶏肉」は約13Kg

(※赤ちゃんや高齢者も含めた平均した数字です)
www.maff.go.jp/j/zyukyu/fbs/attach/pdf/index-1.pdf
(平成28年度8月 農林水産大臣官房政務課 食品需給表)


鶏は、最低でも、日本の人口の3倍の3億5000万羽が、常に飼育されています
「日本国内での飼育数です!」
 

人間が食べるための「卵」を産む鶏が約2億万羽。

人間が「鶏肉」を食べたいが為に「雛(ひな)」となる卵を産むために飼育されている鶏が約1億5000万羽。

 

そして、新たに生まれてくる雛と、殺されてゆく鶏を合わせると

1年間で約7億羽、重さにして200万トンもの鶏たちが、毎年、屠殺され続けています


これは、毎日205万729羽の鶏が屠殺されていることになるのです

 

 

ちなみに下記のURLの農林水産省の内容によると、これは飼育頭数が3千羽以上いる養鶏場の数字から追った数です。

3千羽以下の農場は、統計すらとられていませんから、調べる事が困難です。

www.maff.go.jp/j/tokei/sokuhou/tikusan_16/
農林水産省 畜産統計(28年2月1日付)


自然欄養鶏家の場合採卵系農家も含めて飼養農場や羽数も〈地鶏鶏など〉含めると、まだまだ多くなります。

 

その食用とされる「鶏」をブロイラーと称していますが、ブロイラーという種の鶏はこの世に存在していません。

 

ブロイラーとは・・・
「鶏の命と体」を人間の為に差し出さなければならない運命を与えられた鶏です。

 

しかも生まれて50日後に殺されて食肉となる、命の期限を決められた鶏を、食肉業界ではブロイラーと呼んでいるのです。

 

そして日本で食べている鶏肉の90%がブロイラーにあたります。

 

 

農場(しゅけいのうじょう)」

 

食べる為の卵ではありません。

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人間に食べられる「ブロイラー」になる為に産まれて来る、雛の命が育まれている、生きている卵です。生きている卵は有精卵(ゆうせいらん)と呼ばれています。


農場(しゅけいのうじょう)から出荷されたブロイラー(食肉用の鶏)の雛になる卵は、孵化場へ1個100円前後で売られます。

 

 

これは、母鶏の産みの苦しみの中で産まれた大切な命です。


鶏の産卵時は呼吸がとても荒くなり、吐く息に合わせて頬(ほっぺ)が膨らみ、その息づかいと共に「フーゥ フーゥ」という声を出します。

一生懸命に赤ちゃんを産もうとして頑張っている、とてもかわいい声をだして、苦しみながら産むのです。

 

どの生きものも同じですが、鶏も、卵を産むことは、決して簡単なことではないのです。

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この卵を産む鶏たちを「鶏(しゅけい)」と言います。

 

そして(しゅけい)たちがブロイラーとなる雛(ひな)を産む為に飼育されている場所が「農場(しゅけいのうじょう)」です。

 

つまり、ブロイラー(食肉用の鳥)になる鶏の卵を量産する工場の事を農場と呼んでいます。


親鶏たちは種鶏農場で育ち、産卵数が低下し、採算効率が悪くなると殺されます。
450日の命です。


卵を産むためだけに生かされているので、産卵数が低下したり、採算効率が悪くなると、飼育しているだけお金がかかるので、殺されます。


人間の都合で短い命を終えるのです。
 


【これは、私が数年間、潜入し続けている食肉産業のレポートです。】

 

鶏舎の壁面にはズッシリと積もった(ちり)が綿の様に堆積(たいせき)しています。

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鶏舎の入り口の扉を開けると、アンモニアの臭気で咳と涙が止まりません。ですから、作業を行う従業員たちの多くは、マスクを着用しています。

 

肌もヒリヒリと日焼けの症状に似た感覚になるほどです。

 

この種鶏農場は鶏舎が半分密閉された鶏舎(セミウインドレス鶏舎)で、外気を取り込む空調設備はあるものの、新鮮な空気は全く入ってきません。とにかく空気が淀んでいて籠っています。

 

立ち込めるアンモニア臭で目が焼けただれてしまった子。

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この子も・・・眼球に痛みがあっても、じっと耐えるほかありません。
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目の粘膜が焼ける痛み、想像できますか?

鶏たちは、ここまで成長する上で、様々な苦難を乗り越えて命を永らえてきたのです。

 

しかし、その陰では大人になる事も出来ずに死んでいった同い年の鶏たちも多く存在しているのです。


彼らは雛(ひな)の頃に鶏病(けいびょう)の予防のために、数種類のワクチンが接種されます。


そのワクチンネーションのリアクションで病気にかかり、脚弱(きゃくじゃく)のせいで、歩行困難になるものや嘴(くちばし)の曲がった奇形、また成長が遅く小さい雛、コクシジウム(寄生虫病)の発症、デビーク(くちばしの先を焼き切る)で弱ってしまうなど・・こうした様々な理由で淘汰(とうた)されるなどで死んでしまった雛たちがたくさんいるのです。

 

※ワクチンネーションとは、伝染病など抗体を持たせるためのワクチン接種が逆に様々な要因で別の病気を引きだしてしまうことを言います。

 

脚弱(きゃくじゃく)になり、歩行が困難になる原因は、関節炎や腱鞘炎、ウイルスによるものや細菌性によるものや飼料などが影響し発症すると言われています。育種改良により遺伝的要因がある場合もありますが、後天的な理由で脚弱となる場合が多いのです。

 

沢山のニワトリを同じ場所で過密に飼育する場合、「デビーク」と言って、嘴(くちばし)の先を焼き切るのですが、これは、ストレスやイジメなどで、他のニワトリを傷つける為、とがっている「くちばし」の先を切ることで、怪我をさせても重症にならないようにするために行われています。

怪我をさせて商品価値が落ちて死んでしまうと1円にもならないからです。

 

嘴(くちばし)を刃物で切断するのではなく、焼切る理由は、嘴(くちばし)をそれ以上伸びなくなくするためです。

 

しかし、その必要性は、あくまでも人間が鶏を囲って飼育するための利便性や生産性を向上させるためのものであり、鶏自身の為の行為ではありません。

 

嘴(くちばし)は餌をついばむのは、もちろんのこと、グルーミングや子育てや卵を温める時など大切な鶏の手の代わりにもなるのです。

もちろん、嘴(くちばし)には神経が通っていますから、焼切る際には、激痛が伴います。

 

その他にも、鶏は雛の頃に(だんかん)(トサカが伸びない様に切る)や、蹴爪(けづめ)が伸びないように指の先から切り落とされます。

 

一見には鶏同士が怪我をしないようにする処置だといわれていますが、これも全て人間が鶏を商品として利用するためのものであり、鶏の肉体を人間目線で改良するという虐待です。

 

また、余剰分の雄(必要のない売れない雄雛)などは、たとえ健康であっても、容赦なく殺されています。
人間が利用できない鶏たちは、どんどん殺され、命の尊厳などは全くなく、切り捨てられ、葬られているのです。

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人間の為の、人間による、人為的な試練を幾多も乗り越え、大人になった鶏たちは種鶏農場で、オス1羽にメスが10羽から11羽の割合で交配させるために「平飼い」という聞こえの良い飼育方法で管理されています。

 

当然これも、鶏の「自由」のためなどではなく、雄雌が勝手に交配し、受精卵をたくさん産ませることが出来る方法なので「平飼い」にされているのです。

 

「大量生産」こそが種鶏農場の最大の目的であり、「利益」をうみだす最も効果的な方法なのです。

 

「平飼い」とか「放牧」とか「畜産家にとっては家族同然」などという言葉で「やさしい」「自由な」「いのちの権利が認められていて」「いのちを謳歌できている」というような幻想を抱く方も多いかもしれませんが、人間に食べられる為に育てられている訳ですから、実際の現場には、そんなものは一切なく、結局はお金目的で、最後は、刃物で首を切断されて、出血多量で死亡することを事実として理解する必要があります。

 

季節的な温度変化や外的な要因に左右されるのを防ぎ、外部からの菌やウイルスや他の生物の侵入を防ぐためにも、鶏舎の構造は、窓が無い「ウインドレス鶏舎」や、窓が半分程しかない「セミウインドレス鶏舎」が主に使われています。

 

これもまた人間の為の環境作りであり鶏の為ではありません。

卵を産まない「育成期」から、産卵が開始される「成熟期」へと、合理性と生産向上のためだけの計算通りのマニュアルが確立されています。

 

そのマニュアルに沿った曲線を描ける様に高い産卵や高い受精率を目指し飼育管理されています。


※全農(農協=JA)が加盟している全国の農家に対して行っている「毎月の農薬散布日を決めている」農業と同じです。

 

毎日産卵していた母鶏も、加齢やストレスから、2日に1個、3日に1個と産卵が低下します。
こうなってくると、鶏を生かし、飼育を続けても「利益」にはなりません。

 

ここは鶏というマシーンが卵という製品を排出する工場です。

そして、ここにある確かな「鶏の命」を「いのち」として認識できない機械の様な人間たちがこの場所で働いているのです。


この雄鶏は痩せ細り、うずくまって動くこともせず全く元気がありませんでした。

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私が触ると驚いて目を開けました、その瞳はびっしりと白い膿で覆われているのです。
 

しかも両眼ともです。

これでは餌が食べられないだけではなく、水すら飲めません。
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ただ立ちすくんで衰弱死を待つ以外に選択肢はありません。

ここには「治療する」意図も術も皆無です。

産まされた卵はすでに「命」ではなく人間が食べるために育てられている「お肉」です。

ブロイラーになるための「食品」なのです。

 

「食品」であるが故に「くすり」を使用する事もありません。

投薬治療は病気や怪我には使用しません。
鶏自身が「耐えるか死ぬか」しかないのです。

これがブロイラーを排出するための種(たね)たる雄と雌の惨すぎる宿命なのです。


成熟期から後半になると母鶏の肛門周囲に異常をきたす鶏たちがではじめます。

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こうして排泄腔(はいせつこう)が体外に出て戻らなくなります。
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これらを放置すると血流が悪化し、出血して腫れも大きくなり死ぬのを待つだけです。 

排泄腔脱(はいせつこうだつ)の原因は慢性下痢などによるものですが、鶏はストレスや鶏舎内の空気の汚染でも下痢を引き起こしてしまいます。
 

この子たちの体調不良の原因は、すべて人間です。

母鶏は「卵をたくさん産めるよう」に人間に改良され、体がつくられている為に、成熟期を迎えると、より一層、体に負荷のかかる産卵を余儀なくされるのです。

産み落とせる力も筋力も弱まり卵が卵管に詰まってしまいます。
そして、やがて衰弱して死亡するのです。

元気がなく、うずくまっていた子をみると羽の下に大きな傷がありました。
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この怪我は雄から交尾された時に爪で引き裂かれ、皮膚が体毛もろとも剥がれてしまったせいです。
出血は辛うじて止まりましたが、数時間後、大きなストレスと痛みで死んでしまいました。
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肩で小さく息をして命が終わる最後の瞬間に、「生きたい」という思いで精一杯の力を振り絞り、ありったけの空気を吸うために、体中で大きく深呼吸して「ヒューッ」と小さく悲しい声で鳴きました。

そして汚れた地面に、ゆっくりと静かに顔を伏せて、苦しみしかない生涯を終えました。


この子は、人間の為に、いったい幾つの卵を産まされたのでしょう。
この子の産んだ卵も雛になり、成長し、肉になり、誰かの口に入っています。


本来ならば、種(しゅ)を繁栄させるために、卵を産み、雛を育て、その子がまた繁殖し、子孫を反映させてこそ、どうぶつの本来の姿であり、本望であるはずが、種を繁栄させる道具を全て人間に奪われ、操作され、そして汚れた場所に閉じ込められて、太陽の光も、まともに浴びられず、薬漬けにされ、命が消えて行く最後に、力いっぱい吸いこんだ空気は自分の出した糞尿で汚染された、淀んだアンモニア臭で、糞尿が堆積するその上で死ななければならない過酷な運命を、こんなに小さなどうぶつに強いてしまっているのです。


この施設が、特別な訳ではありません。日本中、世界中、どこも殆ど同じです。むしろこの施設は、とても衛生的な方です。


この様に羽毛が抜け落ちた母鶏も多くみられます。
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ストレスと過剰な雄からの交尾による脱毛です。

 

背中の傷は交尾の時に雄の爪で引き裂かれてしまった傷です。

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雄が交尾するとき雌の鶏冠(とさか)を噛んで背中に乗ります。

 

羽毛は雄の鋭い爪から体を保護するはずが,この様に羽毛のない鶏はさぞ、交尾の時は苦痛だと思われます。

 

交尾されることを嫌い、逃げまわる雌鶏たちが、たくさんいます。

 

過剰な交配は雌にとっても最大のストレスになるのです。

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鶏冠を噛まれ出血してしまった母鶏です

この鶏も目がアンモニアで焼けただれて真っ白です。


この子も同じです。
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大変な大怪我であるはずですが、飼育している人間は、全員、見て見ぬふり。

いいえ、診てさえもらえない鶏たちです。


これは雄鶏です。鶏冠(とさか)から出血し、かさぶたになっています。

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1羽当たりのスペースが過密な飼育の鶏は神経質となり性格も荒くなります。

 

雄はたくさん交尾するように人間につくられていますので、少ないスペースでの生存競争に勝たなくてはなりません。

鶏同士での過剰なツツキ合いや喧嘩が多く発生します。

ストレスにさらされ、神経が過敏になり、常に興奮状態です。

 

そのせいで余計に雌に怪我を負わせてしまうのです。

興奮した雄は人間をも攻撃し、飼育員に蹴飛ばされたり、棒で殴られたりします。


この立派な雄鶏も怪我をしています、目も白く焼け、元気がありませんでした。

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鶏舎の床面はオガクズと鶏の糞尿が堆積し、常に発酵し続けます。


なかでも状態の良い場所ではオガクズが乾燥し、鶏は砂浴びをする事も出来ますが
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場所によっては、ぬかるんだり、腐ったりしています。

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この場所も、指で押すとへこんでしまいます。


この様な劣悪な環境では鶏の脚は冷え、少しの怪我の傷口からブドウ球菌が入り、ブドウ球菌症が原因で脚が立たなくなる鶏もいます。


地面の悪さは趾瘤症(しりゅうしょう)を誘発するのです。趾瘤症とは、細菌感染などで脚が腫れてくる症状の事を言います。
衛生管理や様々なストレスから鶏の免疫力が低下します。
この様な飼育方法が自然界のウイルスにも罹りやすくしてしまう最大の要因です。

世の中では、鳥インフルエンザで大騒ぎになりますが、本来、野生の鳥たちは、ウイルスへの対応力を生まれながら自然界で普通に生きてゆく中で養われてゆきます。

 

しかし、本来であれば自然界で生きているだけで高まって行く免疫力が、人間に飼育されている鳥たちは、このような環境で飼育されている為に、どんどん低下して行くのです。

ですから鳥インフルエンザへの感染などは、当たり前なのです。

趾瘤症で、脚が立たなくなれば餌も水も飲めません。
初めは歩く事が出来ても、治療をする場所や、別の場所に隔離して飼育するスペースなどありませんので衰弱し、人間に仕組まれた生存競争に負けて死亡します。

脚の裏が真黒です。これでは脚の病気になっても不思議ではありません。
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脚の太さは何倍にも腫れあがる事もあります。疼痛(とうつう)もあります。
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脚が赤く腫れています。
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指先が曲がり歩けず、うずくまっている子、疼痛や歩行困難で死を待つばかりです。
水場や餌場にも行けずに、この子が、じっと見ている視線の先は、ほかの鶏たちが餌を食べている光景でした。
今こうして生きているのに、空腹と渇きの中で死を待たなければならない地獄を想像して下さい。
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この子も、羽毛も抜け、目も白くなった上に曲がった脚を引きずっていました。

交尾の際に体重の重い雄を背中に乗せる姿勢をとる為に、雌は両脚で力いっぱい踏ん張るのです。
きっと、もう脚がもたなくなってしまったのだと思います。


今は鶏冠も赤く血色も良いのですが、脚が悪くなると、日に日に弱ってゆき、体力が無ければ、そのまま衰弱し続けて死亡します。
鶏の羽毛は断熱や放熱の調節には欠かせない大切なものです。
しかし、それが抜け落ちてしまうほどの命を懸けた交尾なのです。もちろんストレスフルであるために、このような状態になっているとも言えます。

「どうぶつ福祉」という言葉を聞く事がありますが、この環境を生き抜いたとしても、人間に食べられる事が決まっている訳ですから福祉も何もありません。

飼育環境の改善があったとしても、最終的に首を刃物で切断されて出血多量で死亡する訳ですから、苦痛と恐怖以外のなにものでもなく、人間が食べ続ける限り、また、ペットと呼ばれる肉食のどうぶつを人間が飼育し続ける限り、鶏達は、殺され続けるのです。
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悪い床面のせいで爪先には、糞尿と大鋸屑(おがくず)が混ざり、塊(かたまり)になっています。それが徐々に肥大化して歩行に支障をきたします。
石の様に固くなった塊は、人であっても素手で取り除くことはできません、そして誰も手をかける者などおりません。

このように不衛生な地面は、鶏が生きる為に最も大切な脚さえも、このようにしてしまいます。

地面が凶器です。
また、地面の悪化は更に呼吸器の病気も引き起こす最大の要因となっているのです。

 

鶏自身のストレスのみが充満する密封された鶏舎のなかで、飼育と言っても名ばかりの生産至上主義の養鶏こそ、鶏の命への最大の暴力なのです。

 

 

この鶏は、首がちぎれかかり、顔は腫れあがっています。
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しかし、日常的な光景ですから飼育員は誰も驚きません。
 

そして、何もしません。放置します。
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この鶏も、目を開くこともできずに他の鶏から、いじめられ、頭は傷だらけです。
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この子は、もう立つこともできず、いったい何日こうして耐えていたのでしょう。


そして、とうとう力尽きてしまいました。
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羽もストレスで抜け、目も潰れ水も飲めず食べる事もできず助けてくれる人もなく。

 

これが、この種鶏農場の恐ろしい日常風景です。
人間に食べられる為の、肉となる子どもたちを産み続ける運命の鶏たちが生きる地獄であり、牢獄です。

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鶏が、人間と同じ言葉を話せたら、なんと言うでしょう?

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鶏に言葉があれば・・・
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口の中に汚れた地面が混ざりこんでいました。最期に、もがいて逝ったのだと思います。

苦しい苦しい命の終わり方。
まだ温かい。

 

私は鶏を抱いて泣くより他にありませんでした。
「ごめんなさい」

謝っても意味などありません。

 

彼らは、人間から故意に苦痛を与えられ、死んだのですから。そして助ける事もできません。

 

日本中には、合計4800戸の鶏舎があります。(※飼育数3000羽以下の養鶏場は含まれていません。)

ですから、死にそうな鶏がいたからといって、保護し始めたらきりがありません。
これが真っ当な、情け深いとされる人間が、強欲な食欲を満たす為に作った現実の世界です。

 

人間が生きるのに必要な栄養素の確保の為ではありません。

なぜならば、人間の体には、どうぶつ性の食品など全く不要なのですから。

ベジタリアンでも、ヴィーガンでも、普通に、生きて行けるのですから。

人間の体内で作ることが出来ない「必須アミノ酸」もすべて、穀物や果物や海藻や種実や野菜から摂取できるのですから。

 

この鶏を経済動物とくくらずに、家畜と侮辱せずに、心で感じてみてください。

もし、ご自分が鶏ならば「謝られても」許すことなど出来ますか?
ご自分の大切な家族である動物たちが、このような扱いを受けたとしたなら、許す事が出来ますか?

もしも、ご自身のお子さんやお孫さんや、愛する人なら・・・・・

これらの無慈悲な暴力を許す事ができますか?

何故、鶏たちは無言で耐え忍ばなければならないのでしょうか?

 

こんな状態が日常的な日本で、感謝して食べるとか、残さずに食べるとか、言い訳でしかありません。

食べ残しを減らそうとか、そんな問題ではありません。

 

今すぐに、食べることをやめれば、こういう事はここで終わり、繰り返される事はありませんが、食べる人がいる限り、こういう日常は果てしなく続きます。

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こうして死んでしまった鶏たちは、ゴミ同然に、バケツに投げ込まれます。

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そして、レンダリング工場へと運ばれます。

レンダリング工場とは、こうして飼育途中で死んだ鶏の他、牛や豚や孵化場(ふかじょう)からは雛の奇形や食品処理会社から出る人間の食べられない部位の臓器など様々な家畜の死骸が運ばれてくる工場の事を言います。

 

死体は、丸ごと大型のミキサーに投げ込まれ、ミンチになります。そのミンチ肉は、加工食品の原料になったり、ペットフードになったり、農業用の肥料になったりします。

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また、どうぶつ性の脂肪分を生成したりもします。

 

ペットフードや加工食品の原材料名の欄に「動物性油脂」とか「ミートミール」とか「チキンミール」、「チキンパウダー」、「チキンエキス」、「チキンフレーバー」、「ささみパウダー」、「レバーパウダー」、「チキン加水分解物」、「レバー加水分解物」、「たんぱく加水分解物」、「牛肉粉」、「豚肉粉」、「魚粉」、「フィッシュミール」、「フェザーミール」などなど・・・・・

このように記載されているものは、まず間違いなくレンダリングでミンチにされたどうぶつ達です。

 

しかも、この記事でご覧いただいているように、病死したどうぶつ達の内臓を用いていることは一般的ですし、ガン組織(そしき)や腫瘍(しゅよう)組織、腐敗(ふはい)した内臓なども頻繁に加工されています。

 

人間が食べられないものでも、4D食品になっているのが、ゴミの様に虐げられた鶏たちや牛たちや豚たちなのです。ペットフードや農業用肥料などに使われています。

4D食品とは、食品不適格品(人間が食べる事が出来ない食べ物)の事を言います。


また、レンダリング工場でミンチにされたどうぶつ達は、高温蒸気で分解され、脂肪分を抽出し、美容製品や美容機器、化粧品、石鹸やワックスの原料などに精製されたり、機械製品や電化製品の潤滑油や製造油などにも利用されています。

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http://www.jlba.or.jp/con08_3.html 日本畜産副産物協会

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このように、人間が作り出した常軌を異した環境の中で、懸命に卵を産み続けて、生存競争に打ち勝ったとしても、未来は、更なる過酷な毎日が待っているだけであり、やすらぎなどなく、愛される事もなく、人間に殺される「寿命を待たない死」が待ちうけているだけなのです。


卵を産めなくなったり、産卵周期が低下したりした鶏、また低下していなくても、450日目の最期の日、彼らは「種鶏(しゅけい)」から「鶏(はいけい)」と名前を変えられ、食品会社に「出荷(しゅっか)」されるのです。


種鶏の役目を終えた鶏はわずか50円~100円という金額で加工食品会社に売られます。


加工食品会社は、鶏(はいけい)を安く買って加工して利益を出している会社です。


骨はスープ、肉はミンチなど、様々なダシや加工食品や冷凍食品の原料などに使用されています。


これが、皆さんが普段食べている食品なのです。


鶏は劣悪な環境で飼育され、命ある限り卵を産まされ続けるばかりではなく
最後には殺され、人間に食べられて
人間の食欲だけの為に、命も尊厳も肉も産んだ子も骨も臓物も、何もかも人間に絞りとられ、支配されているのです。

 

それは、卵の時からすでに始まっているのをご存知ですか?


ワクチンの種類に合わせ、接種方法も多岐にわたりますが、すでに卵の時からワクチンが接種されているのです。


産卵後17~19日の卵自体に接種する卵内接種という方法です。
アメリカでは8割以上のブロイラーが実施していて日本でも行われています。

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1台の機械で毎時20,000~30,000個の種卵にワクチン接種が可能です。
大量生産、大量消費のための作業効率を高める為に、開発されているのです。


産まれた卵が孵化するまでの20日間、そして成長して屠殺されて肉にされるまでの50日間に様々なワクチンが施されます。
鶏には「法定伝染病」や「届け出伝染病」、「感染症」など様々な病気があります。
これらの予防の為に、ワクチン接種が義務付けされているのです。


ワクチンには「生ワクチン(生きてるウイルスの毒性を弱めたもの)」と「不活化ワクチン(ウィルスは生きているけど動けないようにしている)」と「トキソイド(細菌が作る毒素だけを取り出して、その毒素の毒性をなくしたもの)」の3種類があり、生ワクチンは病原体であるウイルスや細菌や原虫を実験動物や人工培地を使い人偽的操作により弱毒化させた生きた病原体で、大量生産と低価格の供給が可能なために世界中で使用されています。


そして限定された病気予防(マレック 病ウィルス・大腸菌)の為に遺伝子操作されたワクチンも開発されて認証使用されています。http://www.maff.go.jp/j/press/syouan/nouan/pdf/151204-02.pdf

 

不活化ワクチンは病原体による細菌やウイルスをホルマリンで殺し、製造されたワクチンです。
接種後の鶏に免疫が出来るのが遅く、その効果を強化させるため鉱物油や水酸化アルミニウムゲルなどが使われています。
これらを「アジュバンド」と言います。

 

鉱物性(油性)アジュバンドを接種した後の鶏は一定期間の食用への出荷制限があります。
食用とされる肉に残留してはいけない物質なのです。


その他には、飲み水に混ぜたり、投与したり、噴霧器で噴射したり、点眼または点鼻接種したり、、皮下注射や筋肉注射などが行われています。


日本国内で、7億羽もの食用肉にされる鶏たちが生きて、たった数日間でこれ程のワクチンを接種されています。


高い抗体をつくる為に、皮膚を貫通させ異物を注入させるワクチン接種の(アジュバンド)の副作用により強い炎症がおき、弱い鶏たちの多くはここでも死んでしまいます。


表向きは、鶏を病気にさせず、長生きさせて、元気な状態で出荷させる為のワクチン接種と言われていますが、鶏の命の尊厳を無視し、病気の巣窟となる要因がある飼育環境のあり方や管理姿勢を改善させる事もなく、過度なワクチン接種や抗生物質飼料に依存する。

その全ての目的は人間が食べる肉や卵を大量に生産するためであることが大前提であり、これも全て、高需要を補うためのものなのです。

肉になる鶏の飼料は濃厚飼料といわれ、とうもろこしを中心とする穀類、糠類(ぬか)、粕類(かす)等で、その9割程度が諸外国からの輸入で成り立っています。

国産鶏として食べているブロイラーの鶏も全て、外国からの飼料がなければ成り立ちません。
そして輸入濃厚飼料の殆ど全てと言っても過言ではないほど「遺伝子が組み換えられて、操作された」飼料です。

更にその飼料に加え「抗菌性物質」が添加されているという有様です。

「抗菌性物質」とは・・
・抗生物質(カビや他の微生物の発育を阻止する物質)
・合成抗菌剤(化学的に合成された抗菌作用を持つ物質)
このふたつを併せたものが「抗菌性物質」とされ、殺菌作用、靜菌作用、成長促進作用等その他の効果により、飼料添加物として鶏は食べています。

その目的は農林省のホームページに

「家畜の健康を守り、安全な畜産物を安定的に生産するための重要な資材です。」
と書かれてあります。


なぜこの様に抗菌性物質を添加し与えなければならないのか?
それは、鶏の命を軽視した飼育と健康を損ねる劣悪環境に陥おとし入れなければ「安定的生産」が出来ないからなのです。


細かく、その使用方や用途や分量が決められていますが、その最たる目的は「産まれた雛が病気に耐え、早く大きく成長し、1gでも多く肉にするため」です。


これを称して「薬漬け」といわれる鶏肉の実態です。


「食品中には、抗生物質及び合成抗菌剤を含有してはならない。」と定められていますが、鶏の食べた抗菌性物質の飼料添加が人間にもたらす影響として、その毒性(急性毒性、慢性毒性、発ガン性など)や、アレルギー反応が問題になります。


そして人体内で、菌やカビ類が異常に増殖し、病原性を示すようになる菌交代現象です。


そしてさらに、最も現在問題となるのが薬剤耐性菌の出現です。


2011年から「成長を促進し、疾病を予防するために家畜に与えられる薬剤が、抗生物質に耐性を持つ菌が出現する主な原因になっている可能性がある」と米シカゴ(Chicago)で抗菌剤・化学療法学術会議で発表され2016年現在、「耐性菌で年間医療費1900億円増、死亡14000人増」と日本で報道されました。


このように、抗菌性物質の畜産物への残留は、人の健康に対しても、重大な影響を及ぼしています。

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鶏たちは出荷される1週間前に、抗菌性物質入りの飼料から、残留危険のない飼料へと切り替えられ、ずっと薬漬けにしておきながら、検査では検出されないように仕組まれ、あたかも「安心安全」だとして出荷されています。ちなみに、この期間を「休薬期間」と呼んでいます。

そして、この写真の鶏肉も、薬剤耐性菌を意識してか、2週間の休薬期間を設けて、それを安全宣言として、あえて明記し、売られています。


また、現在使用認証されている薬剤の人的影響も、今後未知数であるという事や、過去の飼料へ使用されていた薬剤が製造中止とされたことなども踏まえておく必要があると思います。
(※安全委員会の評価後、今まで使用されていた添加物の2成分が指定取り消しとなっています。農林水産省 消費・安全局)

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これでも皆さんは安心ですか?

平常心でいられますか?

安全だと思えるのでしょうか?


これが安心・安全でヘルシーな食べ物なのでしょうか?


種鶏たちは生きたまま「廃鶏」として出荷されました。


その種鶏の血肉には過酷な虐待と暴力と無情の圧力に必死に耐えた生涯でした。

 

薬漬けにされ、精神を破壊され、異常をきたし、汚染された中で生活し、暴力と食欲と性欲のみの450日間に、種鶏たちの産んだ卵から、孵化した、ブロイラーになった鶏たちは、本当に安全で安心なのでしょうか?

 

1年間で最も、鶏が殺され、鳥肉が消費されるクリスマスが近づいています。
愛する人、大切な人や可愛い子どもたちや家族の犬や猫にクリスマス・プレゼントを贈る方も、沢山いらっしゃると思います。

 

人知れず、虐待に満ちたホロコーストのような鶏舎の中で生きている鶏たちにも、プレゼントを贈ってくださいませんでしょうか?


「食べることをやめる」というプレゼントを!


「もう二度と食べない」というプレゼントを!

 

私たちは、数年前に、この現実を知って、どうぶつ達を食べる事をやめました。

 

狂った世界を変えるのは、一人一人の心の働きを変える以外に方法はありません。

そして、もう私達が繰り返してきた無意識の殺戮を繰り返してはいけないのです。

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ひとつのどうぶつの命を奪うことに、もう慣れないでください。

ひとつのどうぶつの命を奪えば、ふたつ、みっつと増えてゆきます。

 

種鶏農場では、ネズミも駆除され、ネズミ以外にも、キツネやタヌキやイタチなどの他、野鳥も野生どうぶつも、同じように駆除されているのです。

虫などは、命とすら思われていません。


ウイルスや菌を撒き散らす外の動物を殺さなければならないほど弱い鶏たちに育てた工場畜産の姿そのものが根本の原因です。
その工場畜産を支えているのは紛れもなく「食べる人達」なのです。


そして工場畜産の形態ではない、凄く広い屋外の敷地で、鶏たちを放し飼いにして飼育をしている養鶏場は、ここよりは、ほんの少しだけ人道的な優しい飼育があるかもしれません。


しかし、営利を目的にしていることには何ら違いがありません。
人道的という言葉自体が、人間目線でしかありません。


計算されつくし、鶏を入れ替え、殺してゆかなければ成り立たないのは同じことです。
結局、最後に、鶏は、同様の運命を辿るのです。
殺される事に何の違いもありません。殺され方も同じで、首を刃物で切られて、出血多量で苦しんで死ぬのです。


もう、この世界に生きてないこの子たちです。
大きな声で鳴き叫んで出荷された子たちです。


「もう二度と食べない」と、決めてくれた、あなただけが、鶏たちの希望の光です!


1日も早く閉ざされた世界に生きる鶏たちが、愛くるしく「鶏が鶏であるために」太陽を浴びて草を食み、命の寿ぐ日が訪れますように!


そのためには、あなたの協力が全てです。

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そして、最後の日、と殺の記事です。

 

 

鶏たちは、生まれながらに「物」であり、使い物にならなければ「ゴミ」の扱いです。

肉を食べるということは、これらの虐待、虐殺を支援するということです。

 

 

 

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