日本の音大に行って思うのは、恐れずに言えば、文科省の決まりに沿って授業やレッスンが行われているが、音楽、芸術を学ぶことの本質を全く理解していない人達が決めたルールに過ぎないと感じる。さまざまな事に違和感を感じずにいられないが、中でも年数が1番問題だと思う。4年間だけで、一体なにを学べるというのだろうと思う。まあ、音楽だけに限ったことではなく、何事も本当に極めるのは時間がかかるわけで、おそらく、大学の先生達は、限られた4年間の中で、教えねばならないことをぎゅうぎゅう詰めで、とにかく、試験、試験、コンクールのために次から次へと曲を仕上げさせなければならないだろう。一般に高い学費を払っているのに、それはないだろうと思う。もっと未来ある学生達のために、税金を投入して、学費を下げ、そして、4年間で終わりではなく、勉強したければ、私のイメージでは10年在籍しても良いなどと。もっともっと腰を据えて学べる環境、教えることができる環境になればと勝手ながら思う。実際、ドイツの大学などでは、それを実現しているのだから、日本もできないわけはないと思うのだが。