最近、次回の発表会に向けて、多くの生徒達にオーケストラ作品のピアノ編曲作品を弾くように勧めている。皆、快諾してくれている。これは、ある意味で教育的配慮である。ピアノばかり弾いて聴いているだけではなく、クラシック音楽全体を見通す、俯瞰してほしいからに他ならない。思うになんだかんだと言っても、やはり、クラシック音楽を牽引、引率して来たのは、ドイツ、オーストリアの作曲家で在ると思う。そこには多くのオーケストラの作品が存在している。それを中心軸に置いて、クラシック音楽を見なければいけないと思う。残念ながら、そこにショパンなど、一部の作曲家は該当しないと思うが、ショパンばかり弾いていてもクラシック音楽を俯瞰することはできないと思う。ショパンはもちろん天才だ。でもピアニストにも大きく分けてショパンを中心軸に置く人とモーツァルトやベートーヴェンを中心軸に置くタイプに分かれると思う。おそらく、ショパンを中心軸に置いている人はブルックナーやマーラーの作品はあまり聴かないだろう。ブルックナーなど、最もピアノから遠い作曲家だと思う。最終的に、どちらを選ぶかは、その人次第。一応、私は私の生徒達には、どちらも知ってほしい。その上で自身の道を歩めばいいと思う。