学生時代、推理小説のエラリー・クイーンにはまって読み漁ったことがある。30冊ほど読んだだろうか。で、真犯人は大抵身内か距離が近い者だったりする。
これが例えになるかならないかは、よくはわからないが、要するに、灯台下暗しとは言ったもので、ピアノの弾く技術や表現する技術は、案外、身近なところにある。近くと言うのは、イメージの問題で、答えは既にわかっていたりすることがあるものだ。極端な話、自分ではまだ出来ていないと言う思い込みであって、客観視したら出来ていたなんてこともある。恐ろしいのは、その逆。出来ていると思っても、実は出来ていなかったりする。要するに、頭や身体の感覚、耳が、まるで審査員の如くに存在しなくてはならない。