昨日、たまたまガヴリーロフ先生の演奏を久しぶりに見た。この際、好みは置いておくとして、楽器の扱いの点から観察してほしい。
思うに、世界を見渡して、このような高度な技術の持ち主は数えられる程度しかいないと思う。
合理的で理想的な技術。ソ連時代の特別な教育の賜物だろう。
で、日本にこのような技術、それは比べるのもおこがましいほど、異次元の世界だが、そのように弾くピアニストはいない。
レベルの差は天と地ほどもあり、なぜ、それに気がつかないのかと個人的には思う。
旧態依然とはいうが、昔のままで何も変わっていない日本の現状を思うときに、なんとも言えない、どうしようもない無力感を感じる。