例えば、練習していて、しかも偶然から、意図しない奇跡的な美の瞬間が生まれることがある。
翌日の練習に於いても、同じことが生じて欲しくて、今度は意図的に行ってみるとする。でも、残念ながら、意図的に行うことによって、それは昨日の奇跡とは異なる。だから、大抵奇跡は起こらない。昨日の真似をしても上手くはいかない。なぜなら真似だから。
昨日は昨日、今日は今日。
今日、新たに未来に向かって、奇跡が起こる事を望むべきだ。
昨日は既に過去であり、過去を追うのではなく、いつもいつも未来に意識を持つのが大切だと思う。でもそれはある意味であって、過去の作品を弾くという意味では、過去に思いを馳せるのが演奏の本質。だから難しいのかもしれない。