誰しも最初は趣味でピアノを弾く。それが大人になるにつれ、ピアノとの関わりが社会的なものとなって行く。コンクール、受験、コンサート、教える、などお金を稼がなくてはいけなくなる。
このことを思った時、プロなんだから仕方がないのだけど、複雑な気持ちになる。
精進することは必ずしも、お金と結びつかないことであり、でも、お金を稼がなきゃならない。それは感覚的に何か純粋に音楽と向き合っていないような気がする。子供の頃、趣味で弾いていた時の方が、良かったような気がしてしまうのである。孤高の芸術家のイメージとは程遠い。