「ベートーヴェンのソナタは何番が私に合っていますか?」
「この曲は私に合っていますか?」
などと教師に訊ねる生徒がいる。なんたることか!こんな質問、愚問以外の何物でもない。
人はどうして、判断基準に自分に合っているとか合っていないとか考えるのか?と改めて思う。そういう発想で物事を捉えること自体に憤りを感じる。
じゃ、この場合、合っている曲を選んだとして、そうだとしたら、それは良いことなのだろうか?
私はそうは思わない。要するに、深層心理に安心がほしいだけなのだと思う。
人はいつでも何にでも安心とか安定を無意識のうちに求めるが、どうかと思う。
選曲のことだけではなく、将来の人生の行方についても同様だ。確かに自分の若い時を思い出しても将来に対する不安はあったから、気持ちはわからないでもないが、いわゆる、こういう考えを安定志向というのだろう。単純にそれが幸せに繋がると信じてしまうのだろう。ちなみに私は不安だったとしても、そうあるべきだと思う方を選んできた。そうでなければ、なんの保証もない、卒業式を失業式と呼ばれる音楽大学なんかに行くはずもない。
特に若い人をターゲットに述べたいのは、そもそも、何をもって幸せなのか?ということについて真剣に考えてみた方がいいのかも知れない。
それがあなたにとっての幸せですか?本当に?と訊いてしまう答えで山積みになるのではないか?
そういうことを、勉強より大切なことを学んでほしい。