広い会場で聴く発表会でいつも思うのは、響きがまだ一般的な生徒は音がステージの上方向に飛ぶ。
響きが豊かになってきている生徒は音が響きの波のような状態になり、その波が客席に押し寄せてくるのだ。
全く異次元。
手前味噌で大変恐縮だが、この波が押し寄せてきて響きに自分が包まれる感覚は、私の生徒以外の日本人では聴いたことがないし、このことは外国人演奏者もごく一部しか行っていない。
いつも申し上げているが、ロシア人だからというのは全く違うし、日本に教育現場でもそのようなことは教えていないし、教えられてもいない。
日本人ピアノ教師のほとんどが求める良い音では、ステージ上でしか響かないし、響きの波が押し寄せてくる演奏にはならないのだ。だから響きの波になっていないということは、ハーモニー感も出てこないので音楽的な観点から不十分な演奏になってしまう。このことを年末にあたり今更ながら、声を大にして申し上げておきたい。