振り返れば、過去の私は生徒達に対して、ある意味誤ったことを教えてきた部分は否めず、これは素直に猛省しなければならない。随時、アップグレードされるレッスン内容は、1ヶ月前と現在では大きく異なることもある。だから1ヶ月前にレッスンを受けた内容は既に過去のことであり、その後レッスンを受けていない生徒が、今行っていること、弾いている響きは過去の響きであり、例えるならば遠い星の過去の光が我々には今見えている光のようなことなのかも知れない。それ程、更新されるスピードは速いのだ。
この25年余りに1000人近くの生徒達と出会ったが、私のピアニズム、教えを継承したと言える数は、僅か10人に満たない。所謂、免許皆伝とでも言おうか。残念ながら、その程度の数である。多く見積もって1000分の10。100人に1人。
この数が考えようによっては、至極当たり前なのかも知れない。伝えることの難しさを思う。