生で近くで演奏を聴いていると実感できること、そうじゃないとなかなか気づかないことって、いっぱいあると思う。例えば、CDを聴いていても気づかないないわけですよ。思うに人は比較した時に多くのことを気づくのかもしれない。そうじゃない卓越した頭や耳の持ち主もいるし、残念ながら、固定観念にがんじがらめになって理解できない人も多いと思う。このブログの読者の方は頭が柔らかいから読み続けることができると思ってます。
で、私の場合、私の楽器でさまざまな生徒たちの演奏を比較して聴いているので発見が多いのだと思う。そうじゃなきゃ、私程度の頭や耳ではわからないんですよ。
今日、申し上げたいことは、音のスピードです。音には打鍵によりスピード、鳴るスピードというか響くスピードを変えられるのですね。例えばテンポは遅くないのになんだか遅く聴こえたり。そんな時は音のスピードが遅すぎて曲に合っていないと感じるのです。もちろん!と思う方もいらっしゃると思いますが、私にとっては古くて新しいことなんです。そもそも、ピアノという楽器は奥が深くて、いつも一からやり直しの連続なんですよ。
で、音のスピードの話ですが、響く音の基本はスピードが速いというイメージですね。響かない音はスピードが遅いというイメージです。でも、ここで超一流のピアニストの神業なんですけど、スピードが遅いのに響くという、とんでもないことをやってるピアニストがいるんです。その事実があるということを皆さんに知ってほしいですね。