音楽というものを考えるとき、演奏というものを考えるとき、人は正しいか間違いかを基準にすることは多々あると思います。たしかにそれはそうなんです。もちろん人によって何が正しいか間違いかは基準が違いますから異なります。私にとっては響いてない歌っていない音は、それが正しい音を弾いているとしても、厳しいようですがミスタッチなのかもしれません。だから、コンクールの審査はお断りしているのですが、そのことはここでは置いておきます。
で、矛盾するようですが、私は本質的な部分では、音楽に正しいも間違いもないと思っています。もちろん学生さんには、立場上そのような類のことは言わなくてはいけませんが、本音は違います。
そもそも、広い心で社会を見たときに、どんな人だって存在していいと思っている私ですから。もちろん理想はあるので、一応この場でも色々申し上げてはいますが、心の奥底ではなんでもありだと思う自分もまた正直な気持ちなんです。不思議なものですね。こころの在り方次第なんですね。
で、特に音楽や演奏に対して、もちろん私個人の理想はあっても、正しいとか間違いとかという基準で捉えるべきではない。まあ、ちょっとだけ頭で考えた場合なのかもしれませんが、そう思うのです。もしかしたら本能的なのかもしれませんが。
正しいとか間違いで音楽や演奏を捉えてしまうと、結果的に個性が失われてしまう方向にあると感じるのです。なんかご理解頂けると嬉しいのですが。
だから、生徒から、これ正しいですか?と訊かれると内心戸惑うことがあります。好きにしなよ!と言いたい自分がいるのです。
どうなんでしょうかね?