最近、生徒たちの中にメキメキと上達して来たものが何人かいます。なぜなら、やはり手が強くならないと、どんなに使い方を教えてもできないということを声高に言ったことにより、曲の練習もやっているのでしょうが、とにかくトレーニングに熱を入れ実行した結果、音色そのものクオリティが上がり、技術的にも難曲が弾けるようになり、私としても大変嬉しい限りなのです。
で、ひとつ聞いている私の方にも変化がありました。
それまでは、音をミスするとかなくなってしまうと、まだまだだなあ〜などと残念に思ったものです。がしかし、演奏自体の質が上がったことにより、同じように音をミスしても、不思議なことにあまり気にしませんし、それどころか、私の中で正しい音や実際に鳴っていないのに、あるべき音を補正しているのです。
そう言う現象がいい演奏を聴いているときにはあるというのを認識していたのですが、先にあげた生徒たちの演奏にも同じことをごくごく自然に私の脳というか耳は行ない始めたのです。
私もいちいち口には出さないのですが、いつも残念だと思っていたのが、そのようなマイナスの思いをしなくて済むようになりました。一部の生徒たちにですが。
おもしろいものですね。どこを境にそれが変化するのかは私自身もよくわかっていないのですが、人は一般的にそのような聴き方をするものです。
例えばお気に入りの演奏家が、たまたまその日調子が悪くてなんて時には、勝手に聴き手が脳や耳で補正するものですよね。ミスタッチはミスタッチなのですが、ミスタッチじゃないミスタッチと言うものもありますね。人間って勝手な生き物なんですね。